第十話 結成⑥
楽しみにしていた方がいたら申し訳ありませんでした。
本当ににゆっくりですが、ちょこちょこ書いていきたいと思います。
「「布教部!?」」
「そうよ!」
自信満々に高坂緋音は言った。布教部なんのこっちゃ?東雲さんも頭に?を浮かべている。
「‟布教部〟とは、アニメや漫画などを知らない可哀想な人たちにその楽しさを教えてあげる部活よ!!!」
「お、おう?」
いや、布教ってそのまんまなんだな・・・。東雲さんまだ頭から?が取れてないぞ・・・?
「あの、私可哀想な人・・・?」
え、食いつくとこそこ!?
「そうよ!アニメや漫画など、日本の誇らしい文化を知らないなんて人生の99%は損をしているわ!」
また自信満々にいう高坂。おい、その理論だと東雲さんが・・・。
「私の人生1%・・・」
ほらみたことか!東雲さんあ余計ショボショボしてきちゃったじゃないか!落ち込んでる東雲さん可愛いな・・・。
「大丈夫よ、あおい!そんな人生を送っている人たちの人生を100倍楽しいものに変えるのが私たち布教部よ!」
こいつどっからそんな自信が・・・。
「そうなのね!それなら大丈夫だわ!それに人助けにもなるし・・・、いいわね!布教部!」
え?東雲さんまで!?布教なんかしたら、オタクだってバレちゃうじゃないか・・・。ここは阻止しないと・・・。
「待ってくれ!二人とも!布教なんて難しいことだ!俺ら高校生ができるようなことではない!それに、宗教団体にでも間違えられたら大変だ。もう少し違う部活にしよう!な?」
よし、我ながら完璧だ。これなら阻止できるはず!
「そーまの意見は却下でーす。そーまは否定的なことしか言わず、何もアイディアを出していないじゃない!だからそーまの意見は却下でーす!」
「そうね、あかねさんの言う通りだわ」
東雲さんまで・・・。まぁいいだろう。こんなバカげた部活の顧問をやるような教師なんかいないだろう。ここで俺が止める必要なんかないんだ。うん、あえて。そう、あえてここは負けたことにしたんだ。そういうことだ。そういうことにしといてください・・・。
「そうと決まれば、職員室に行きましょ!善は急げよ!」
「おー」
そういうと、高坂と東雲さんは早歩きで職員室に向かっていった。なんであんな元気なんだ?にしても、おーって言う東雲さん可愛かったな・・・。
ーーー職員室ーーー
「お?いいぞ?」
「なんだって!?」
「「やったー」」
おい、どういうことだ。なんで、うちの担任が顧問に・・・。
「俺もそういうのは好きだからな、楽しそうな部活は大歓迎だ」
「流石、一色先生!わかってるー!」
アイフルー、・・・自分で言ってて悲しくなってきた。というか、まずいぞ。非常にまずい。このままだと俺がオタクだとバレてしまう。どうなするそーま!どうなるそーま!神崎少年の戦いは始まったばかりだ!・・・一回こういうナレーションしてみたいな。




