プロローグ
こんにちは、aokuinaです。
この度は本作品を開いて頂きありがとうございます!
喜んでいただけたら嬉しいです。
中学時代、俺はいわゆるオタクというやつだった。家でアニメをみたり、学校でラノベを読んだり、時にはイベントなんかも行ったりした。自分で言うのもあれだが、結構コアなオタクだった。当然クラスでは浮き、友達も一人しかいなかった。高校生になってもこんな調子で良いのか?‥‥‥いや、良いはずがない!!!
こうして俺の高校デビューが始まろうとしていた。
「髪型OK、制服OK‥‥‥よしいける!」
俺、神崎蒼馬は鏡の前で身だしなみを整えていた。やはり第一印象は大切だしな。オタクだとばれないようにしないと‥‥‥。
ガラッ、誰かがドアを開ける音がした。慌ててドアの方を見ると妹の藍花が汚物を見るようなジトーっとした目で俺を見ていた。
「そーまー、入学式遅れちゃうよ?って何鏡の前でポーズとってニヤニヤしてんの?気持ち悪いよ……」
朝で機嫌が悪いのか、ムスーっとした顔で言ってくる。もう中学二年生になるというのに、実の兄に暴言とかよくないと思うな‥‥。お兄ちゃん泣いちゃう‥‥‥。
「いまさらだけど、真白さんと同じ高校のほうが良かったんじゃないの?そーま、ぼっち確定だよ。」
俺の妹ながら痛いところを突いてくる‥‥。俺はコミュ力も壊滅的だし、正直めちゃくちゃ不安である。
ちなみに真白とは、家が近くの幼馴染であり、中学時代唯一の友達であり、俺を二次元の世界に引き込んだ 張本人である。
「お兄ちゃんは、ネオお兄ちゃんへと進化したしたから真白なしでも大丈夫!さらに、友達をたくさん作り 充実した高校生活をおくるのだ!フハハハ!」
俺は仁王立ちをしながら、藍花に向かって高らかに笑ってやった。不安と思いながらも、なぜか根拠のない自信がある。テスト前日に、全く勉強していないけどなぜか赤点は取らない自信はある‥‥‥、こんな感じだ。
「そんな社長みたいな笑い方してたら、絶対無理だよ‥‥‥」
まじか‥‥、友達作りって大変なんだな。
「‥‥ってそーま!遅れちゃうよ!早く行った方がいいよ!」
藍花が慌てながら、俺にカバンを渡す。自分も始業式があるというのに、俺の心配をしてくれるあたり良い妹である。‥‥ってシミジミしてる場合じゃなかった!俺は慌ててカバンを受け取った。
「おっと、そうだった‥‥。行ってくる!」
急いで家を出て、俺が入学する虹ノ坂高校へむかった。幸いなことにうちから学校へ歩ってそんなにかからないので、走っていけば間に合うだろう‥‥。
「遅刻、遅刻ぅー」
‥‥‥そこの角から昭和の少女漫画のようなセリフが聞こえた。やばい何かいる!?
ベタな展開は嫌いじゃないが、いくらなんでもベタすぎだろ!‥‥ここの角を曲がってはいけないきがする。だけどここ通らないと、学校いけないしな‥‥‥。いやまてよ、膝蹴りだったらどうしよう。ペンダントを落としてしまう‥‥‥。
「ええい!なるようになれだ!」
俺は走ってその角を曲がった。
「危なーい!」
やっぱりか!食パンをくわえた女の子がこっちに向かってきた。
「読めているぜ!」
こうなることは予測できていたので、俺は華麗に左ステップをする!
「甘い!」
その女の子も俺の行動を予測していたかのように、体を右にずらした。
ドン!
「痛って‥‥」
案の定女の子と衝突し、お互いに転んでしまった‥‥。あろうことか、その女の子は俺にたいあたりをしてきたのだ!
「やったわ!私、一度これやってみたかったのよね!」
女の子はそう言うと、ニコニコしながら走っていった。
‥‥‥‥今のは何だったんだ!?たいあたり!?あれが噂のキ〇ガイか‥‥‥、意味がわからん‥‥。
あーゆーのとは関わらないようにしないとな‥‥‥。
「とりあえず、学校いくか‥‥」
俺は体を起こし、トボトボと学校へ向かった‥‥。
2、3日に1話のペースで投稿してきけたらいいな、と思っています。
良かったらまた見てください!