表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/113

ワイバーンうまうま(人物紹介【雌伏編】)

 朝の寒さに身を震わせながら床から出ると、俺はいつものように1階のダイニングまで降りていく。1階では既に起床していた皆が、食事を作ったり、装備の点検をしたりと忙しく動き回っていた。


「おはよう、皆」

「おはよ! 直ぐに朝食の準備が終わるから、座って待っててね」


 スズに促されて食卓に就くと、並べられていく料理の皿からは湯気が上がっている。季節は冬、12月であり、シルバーランクに昇格してから8ヶ月ほど、商都連合に来てからだと2年半ほどが既に経過していた。



 シルバーランクになって、ワイバーンを狩れるようになってからは、怖くなるほどに順調な生活を送れている。


 まずは資金面についての話をしておこう。8ヶ月前でさえ所持金が金貨50枚……いや、解体で金貨5枚掛かったから金貨45枚(約4500万円)といった大金であったのが、今の所持金は俺が把握しているだけで金貨400枚(約4億円)を超える。

 ちなみに、俺が把握している資金というのは、俺の収納に入っている、パーティ資金と俺の小遣いの合計のことだ。ワイバーンを狩り始めて、資金的余裕が生まれてから、我が家では資金の遣り繰りに関する取り決めがなされたのである。

 それは、ギルドでの報酬の7割はパーティの運営資金とし、装備の購入費や補修費に充てられる。残りの3割の内、2割はスズとノルンが共同で管理し、食費や家賃、その他の生活費に回される。残った1割を俺以外のメンバーに割り振るといったものだった。

 俺の小遣いは? と思うかもしれないが、錬金術で作り出した薬品類の売却益がそれにあたるので、なんだかんだで一番多く貰っていはいるのだ。収支をまとめると、だいたいこんな感じである。


【収入】

・持ち越し金:金貨45枚

・クエスト報酬(8ヶ月分):約金貨500枚

 ⇒パーティ資金:金貨350枚

 ⇒生活費:金貨100枚

 ⇒メンバー各位:金貨50枚

・薬品売却益(8ヶ月分):金貨32枚

合計:金貨577枚(5億7700万円)


【支出】

・黒鋼の矢600本:金貨12枚

・装備補修費:金貨4枚

・生活費

 ⇒家賃(8ヶ月分):金貨12枚

 ⇒食費(8ヶ月分):?

 ⇒生活必需品:?

合計:金貨24枚+α


 クエスト報酬がたった8ヶ月で金貨500枚である、ワイバーン納品は旨すぎる仕事だ。その時の相場にもよるがだいたいワイバーン1匹で金貨4~6枚は貰えるのだ。この8ヶ月は、毎週、狩場までは行きが2日間で、2日間を狩に費やし、2日間掛けて帰る、残りの1,2日(無曜日が2週に1回あるので)を休暇とする日々であった。クエスト報酬の実に8割は、ワイバーンを納品することで得た金額である。


 収入の内、俺が把握しているのは、生活費とメンバー各位の分配金を除いたものとなり、金貨427枚分である。そこから、支出の生活費を除いた金貨16枚を引いて、今の俺の所持金は金貨411枚となっているのだ。

 残りの金貨150枚については、家賃に使う金貨12枚以外は使途不明だが、無駄遣いをしている気配も無いので、それほど心配することも無いだろう。むしろ生活費の遣り繰りを任せてしまった事で、俺の面倒が無くなり、随分と楽になったくらいだ。


 ちなみに、支出の矢代が多く掛かっているのは、主に空を飛ぶワイバーンを相手にしていたため、空に向けて撃った矢は、躱されると回収の見込みが低かったためだ。また、新規装備の購入をしていないのは、工房都市へと行った時に、まとめて購入しようと考えているからだ。


 さて、金の話はここまでとして、うちのメンバーの成長具合についても見てもらおう。見てもらえば分かると思うが、ワイバーンは資金面でも旨ければ、経験値的にもオイシイ相手であった。


 まずは俺のステータスを見てほしい。


---------------

名前:アスラ

種族:異世界人

モラル:274 ↑8up

レベル:44 ↑3up

筋力:58 ( 945) ↑2up

耐久:62 (1011) ↑2up

敏捷:58 ( 945) ↑2up

器用:68 (1108) ↑2up

精神:39 ( 636) ↑1up

魔力:49 ( 799) ↑4up

通常スキル:体術Lv5 小剣術Lv5 投擲術Lv4 射撃術Lv1 隠密Lv7(スキル習得中) 気配察知Lv4 異次元収納Lv3 生活魔法Lv2 錬金術Lv4 闇魔法Lv4 風魔法Lv4 詠唱省略Lv4 精神異常耐性Lv2 肉体異常耐性Lv3 刀術Lv4

固有スキル:エアマスター

ギフトスキル:異世界人セット(中) 加護付与 万物鑑定

スキルポイント:3pt

眷属:ナオ (1/2)

----------------


 先日、やっとのことでレベル44に上がり、念願の【隠密】を最大にしているところだ。ステータス表示上は固有スキルの補正が入り、レベル7と異常なスキルレベルとなっているが、実際はレベル6でスキルポイントを32も消費してしまった。

 ここのところ毎晩、魂の修練場での鬼軍曹と、ガチの鬼ごっこをしているところだ。捕まった時の罰則は言うのもはばかれるほどに恐ろしい物であるが、最近では捕まる事も減って来ており、確かに進化しているという手応えを感じている。


 

 次に紹介するのは、今も台所で料理をしてくれている、スズとノルンだ。


----------------

名前:スズネ・カミシロ

種族:混血種(鬼人/普人)

モラル:40 ↑8up

レベル:41 ↑5up

筋力:58 (612) ↑6up

耐久:66 (697) ↑6up

敏捷:73 (771) ↑9up

器用:47 (496) ↑4up

精神:24 (253) ↑1up

魔力:33 (348) ↑3up

通常スキル:異次元収納Lv2 生活魔法Lv1 無属性魔法Lv5 闇魔法Lv4 肉体異常耐性Lv4 精神異常耐性Lv3 料理Lv3

固有スキル:忍の心得Lv5(スキル習得中)

ギフトスキル:アスラの加護

スキルポイント:1pt

----------------

----------------

名前:ノルン

種族:混血種(樹人/普人)

モラル:113 ↑8up

レベル:38 ↑5up

筋力:43 (392) ↑4up

耐久:50 (456) ↑6up

敏捷:61 (556) ↑7up

器用:53 (483) ↑5up

精神:29 (265) ↑1up

魔力:67 (611) ↑10up

通常スキル:体術Lv4 杖術Lv3(1up) 隠密Lv4 生活魔法Lv2 光魔法Lv5(1up) 風魔法Lv4 雷魔法Lv4 詠唱省略Lv4 肉体異常耐性Lv2 精神異常耐性Lv2 裁縫Lv3(1up) 異次元収納Lv2

固有スキル:真偽判定

ギフトスキル:アスラの加護

スキルポイント:6pt

----------------


 スズも先日、レベル41に上がり、【忍の心得Lv5】を習得中だ。忍の心得は、体術、小剣術、二刀流、投擲術、隠密、気配察知スキルのセットスキルであり、1つレベルが上がるだけでも、かなりの戦力アップを期待できるだろう。

 ノルンにはついては、護身のための【杖術】を1つ上げ、【光魔法】と【裁縫】のレベルも上げてもらっている。新しく覚えた光魔法は次の二つだ。


・光魔法Lv5『エクスヒール』:傷を瞬時に回復し、欠損状態も徐々に回復する

・光魔法Lv5『サンクチュアリ』:聖なる領域を形成し、魔物の侵入を阻む


 『サンクチュアリ』についてはロックリザード程度の相手であれば、入る事すらできない結界を作る物であった。さすがに現状、戦闘中にワイバーンからの攻撃を封じるほど強力な物では無いが、有用な物には違いない。『エクスヒール』については幸か不幸か、そこまでの傷を負う機会が無く、現状は『ハイヒール』で事足りている。


 ちなみに、スキルを見てもらうと分かると思うが、衣食住の内、衣をノルンが、食をスズが主に担当してくれている。

 こうして今、食卓に並んでいくスズの料理は美味しいし(ワイバーンの肉を使ったもので、こういった意味でもワイバーンは美味い)、今も着用している下着と部屋着は、ノルンが作ってくれたものであり、実に快適なものだ。



 お次は、食卓へと料理を運んでくれている、マシロとナオである。


----------------

名前:マシロ

種族:混血種(獣人/普人)

モラル:43 ↑8up

レベル:41 ↑5up

筋力:55 (581) ↑4up

耐久:58 (612) ↑6up

敏捷:79 (834) ↑9up

器用:50 (528) ↑4up

精神:25 (264) ↑1up

魔力:35 (370) ↑4up

通常スキル:体術Lv4(1up) 小剣術Lv3 弓術Lv4 隠密Lv4 生活魔法Lv1 無属性魔法Lv1 水魔法Lv4 肉体異常耐性Lv2 精神異常耐性Lv2 異次元収納Lv2 解体Lv3(new)

固有スキル:絶対感知Lv5

ギフトスキル:アスラの加護

スキルポイント:9pt

----------------

----------------

名前:ナオ

種族:ホムンクルス【幼】(アスラの眷属)

レベル:40 ↑5up

筋力:47 (473) ↑7up

耐久:57 (573) ↑6up

敏捷:60 (603) ↑9up

器用:43 (432) ↑2up

精神:13 (131) ↑1up

魔力: 9 ( 91) ↑1up

通常スキル:体術Lv4(1up) 大剣術Lv4(1up) 異次元収納Lv5 隠密Lv5 気配察知Lv5 生活魔法Lv2(1up) 肉体異常耐性Lv2 精神異常耐性Lv2

固有スキル:空気嫁

ギフトスキル:アスラの加護

スキルポイント:10pt

----------------


 マシロには【解体】を取得してもらっており、食卓に並ぶ料理に使われている肉は、彼女が捌いたものである。【体術】のレベルも上がり、今のところ俺以外のメンバーでは彼女が最も俊敏な動きをする。狩猟したワイバーンの内7割はギルドに納品し、3割はこうして捌かれ、肉は食卓に上り、皮などの素材は今後、防具を作る時の為に取ってあった。

 ナオには【体術】と【大剣術】、【生活魔法】のレベルを上げてもらっているが、正直、生活魔法に振ったのは失敗だったかもしれない。生活魔法を覚えておくと、日常生活で魔力の訓練が出来る為、家の子達には取らせているのだが、ナオは種族の魔力限界がたしか20程度で、魔力の伸びが悪いのだ。これ以上、育てるなら種族の説明にあった、進化とかも考慮する必要があるだろう。


 

 最後に紹介するのは、今はこの場には居ないが、いつも通りなら庭で薪割りをしているコテツと、洗濯をしているアンズの2人だ。


----------------

名前:コテツ

種族:獣人族

モラル:166 ↑9up

レベル:39 ↑3up

筋力:79 (504) ↑8up

耐久:73 (466) ↑7up

敏捷:77 (498) ↑8up

器用:41 (262) ↑2up

精神:32 (171) ↑1up

魔力:12 ( 61) ↑1up

通常スキル:体術Lv3 槍術Lv5(1up) 隠密Lv3 気配察知Lv3 異次元収納Lv2 生活魔法Lv1

固有スキル:嗅覚感知Lv3 聴覚感知Lv3

----------------

----------------

名前:アンズ

種族:獣人族

モラル:178 ↑9up

レベル:39 ↑3up

筋力:66 (421) ↑6up

耐久:69 (441) ↑7up

敏捷:80 (511) ↑8up

器用:48 (307) ↑3up

精神:33 (211) ↑1up

魔力:26 (166) ↑4up

通常スキル:体術Lv3 小剣術Lv3 弓術Lv3 隠密Lv3 気配察知Lv3 生活魔法Lv2 水魔法Lv2 異次元収納Lv3(1up)

固有スキル:嗅覚感知Lv3 聴覚感知Lv3

----------------


 コテツはやっとのことで【槍術】のレベルを5に上げていた。加護が無いため、身体能力はマシロに劣るが、近接戦闘に限って言えば、コテツはマシロと同等の強さと言っていい。まあ、スズと比較してどうかと言うのは、コテツの名誉のためにも言及しないほうが良いだろう。

 アンズに関しては、今後のためにも【異次元収納】のレベルを上げてもらっている。何故、上げてもらったのかは内緒にしているが、察しの良い彼女のことだから、何となく分かっているのかもしれない。最近では、スズやマシロに自分が知りうる技術を叩き込んでいるようだった。

 ちなみに、アンズの技術というのは戦闘技術にのみならず、そのせいでか最近、夜の戦いにおいて俺が劣勢に立たされる事が多くなっている。正にアンズさまさまである。



 あっともう1人忘れていた……俺と一緒で、所在なく食卓に座っているのがイリスだ。


----------------

名前:イリス

種族:混血種(竜人/普人)

モラル:122 ↑8up

レベル:39 ↑5up

筋力:74 (709) ↑17up

耐久:76 (728) ↑13up

敏捷:69 (661) ↑3up

器用:38 (364) ↑3up

精神:31 (297) ↑1up

魔力:17 (163) ↑3up

通常スキル:体術Lv4(1up) 槍術Lv3 盾術Lv4(1up) 隠密Lv3 気配察知Lv3 生活魔法Lv2(1up) 光魔法Lv3(1up)

固有スキル:全異常耐性Lv3 竜鱗Lv2

ギフトスキル:アスラの加護

スキルポイント:1pt

----------------


 彼女は栄養状態が良くなったためか、筋力と耐久が急激に伸び、以前に増して力加減が下手になっており、とうとうノルンに戦力外通告を受けたのである。彼女も、身体にだいぶ肉が付いて来ており、混血種の呪いで一部の肉付きが悪い以外は、一般的な体型といっていいだろう。いつもは燃える様に映える赤髪も、しょんぼりと座っている今は、心なしか色あせて見える。

 彼女には、【体術】と【盾術】で防御中心のスキル構成にしてもらっており、【光魔法】のレベル3で自己回復と自己強化も可能にしてもらった。今後は【詠唱省略Lv4】も取って貰えば、咄嗟の魔法発動も可能となり完璧だろう。


 イリスはパラメータに関して言えば、この8ヶ月の成長で、彼女の姉であるカーミラと同等の強さにはなっているはずで、もし今の彼女を見る機会があれば、驚くことであろう。この調子でいけば、彼女の父であるエルヴィンさんを超える日はそう遠くないだろう。

 まあ、竜人族の村に戻る気は今のところ無いので、父と姉にはその機会は無いだろうが、彼女の母だけは旅に出ているらしいので、そのうち会う機会も有るかも知れない。その時は、強くなったイリスを見て驚くかもしれない。


 さて、イリスについて話をする時、外してはいけない話題がもう1つある。それは、ある時から食卓に上るようになった卵料理についてだ。なぜ、卵料理が関係しているのかと言えば、ある時というのがイリスが仲間になってからだからである。それ以来、月1回のペースで卵料理は食卓に上っている。

 話は変わるが、この世界での卵の流通について話しておこう。養鶏の盛んでないこの世界において、新鮮な卵を食べられる者は、卵を産む動物を飼っている農家か、はたまた食にうるさい金持ちくらいのものだ。

 それを前提に考えると、この卵がいったい何処から来たものか……敢えて言ってしまうと、誰が産んだ物かと言うのが問題となる。その答えは、初めて卵料理が食卓に上った時の、イリスの羞恥半分、期待半分の表情からも明らかであった。

 俺以外の皆は気にせず、食べていたのでこの世界的には有なのだろうが、俺の倫理的にはかなりグレーゾーンな問題であり、チキンな俺に出来る事は、卵が苦手と言う事にして見なかったことにするくらいだった。幸い、手を付ける前に気付いたので、自分の倫理観に苛まれることは無かったが、危うく産地直送の卵でSAN値直葬されるところだったよ……。



 と、そんなことを思い出している内に、朝食の準備が完了したようだ。コテツとアンズも庭から戻ってきて、全員が食卓に就いたことだし、朝食にするとしよう。


「予定通り、昼からは工房都市に向かうつもりだ。今日くらいはゆっくりと朝食を楽しむことにしよう、それでは、頂きます!」

「「「いただきます!」」」


 俺達は、朝食に舌鼓を打ちつつ、出発前の一時を楽しんだのであった。


更新遅れて申し訳ありません。

遅れた理由の半分は、なろうの接続障害によるものです。

もう半分は自分の怠慢によるものなので、あまり言い訳にもできませんが……。


本当は、雌伏編で登場した魔物等の紹介も入れようかと思ったのですが、文字数の都合で省略させていただきました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ