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ナオちゃんの生態観察記

 スライムのナオちゃんを眷属にしてから、早くも4日が経過していた。


 この4日間、何をしていたのかといえば、うん……あれだ、ナニをしていたのである。ナオちゃんも慣れてきたのか、今では相棒が元気になると直ぐに、命じるまでもなく、相手をしてくれるようになった。まったくスライムは最高だぜ!


 勿論、そんなことばかりやっていたわけではない。まず夜の修練で、気配察知Lv3はちゃんと4日間で習得できている。修練場での鬼軍曹とのかくれんぼは熾烈を極めた、段ボール箱を隠れ蓑にして奇襲を仕掛けてくる彼に、何度煮え湯を飲まされたことか……。それにしても、あのあからさまに怪しい段ボール箱に、何故気づかなかったのかは、未だに謎である。


 次に昼に、眷属のナオちゃんの生態調査をしている。ナオちゃんは雑食性のようで大概のものは消化することができたが、中でも肉のようなタンパク質を多く含むものを好むようであった。回復系のスライムに進化したりしないかなぁと、錬金術Lv2で作成できる回復薬を大量に与えたりもした。


 なお、回復薬は薬草と蒸留水で作成することができるもので、効果は傷薬よりマシ程度だが飲んでもかけても効果があるといったものだ。作り方は、蒸留水に薬草を細かく千切って投入して、状態を見たいと思い鑑定すると以下のような表示になる。


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名称:回復薬(作成中)

説明:薬草と蒸留水の混合物

状態:錬成可能

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 これに錬金術スキルの【錬成】をかけると回復薬ができるのだ。錬金術のレシピはスキル習得時に教えてもらったもの以外にもあるらしいから、これでいろいろと作りやすくなったと思う。


 結局のところ回復薬で進化することは無かったのだが、一定以上消化できないのか途中から体内に溜めこみ始めたのを見て、思いついたことはある。



 また、ナオちゃんのステータスに気になるスキルが出ていたので、取りあえず見てほしい。


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名前:ナオ

種族:スライム(アスラの眷属)

レベル:3

筋力:19 ( 31)

耐久:63 (104)

敏捷:16 ( 26)

器用: 9 ( 15)

精神: 2 ( 3)

魔力: 2 ( 3)

通常スキル:なし

固有スキル:物理耐性Lv2

ギフトスキル:アスラの加護

スキルポイント:0pt

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 ギフトスキルが何故か付いていたのだ。たしか眷属にした直後は無かったはずのもので たぶん俺の【加護付与】スキルで付与されたスキルなのだろう。ちなみに【加護付与】と【アスラの加護】の鑑定結果は次のようなものだ。


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加護付与:一定以上の信頼関係、または主従関係にある相手に加護を与えることができる。

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アスラの加護:異世界人セット【小】と同等の恩恵を受ける。

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 【異世界人セット(小)】は全ステータス1.5倍、取得スキルポイント2倍、取得経験値2倍、スキル任意取得、ステータス表示、異世界言語、記憶保持といった効果があって、充分チートだ。それにしても何時の間に付与できたのだろうか? 条件は鑑定結果で分かっているが付与方法は不明なのだ。


 加護を与えることができるか、与えたものといったら……いやそんな馬鹿な。


 あれが付与方法だというなら、このスキルを考えたやつは死んだ方がいいだろう。まぁ、サンプルが少ないので取りあえずは保留にしておいて、今日は久しぶりにギルドの依頼をこなそうかと思う。


 ナオちゃんに回復薬を体内に溜めといてもらって、いつものように身体に張り付かせてから宿を出る。常設依頼を確認するためにギルドに向かうと、マーサさんに話しかけられた。


「アスラ、あんたまだ一人なのかい?」

「はい、一人のほうが気楽ですしね」

「そう言わずに、いい加減パーティ組みなよ、一人じゃ想定外の事が起きたら対応できないよ」


 たしかにそうなんだけどね、今の俺だと裏切られた時点で詰んじゃうんだよな……異世界転生物だと、こういう時って、やっぱり奴隷しかないよな。


 冒険者ギルドでたまに見かける獣人っぽい人は必ず首輪を付けている。きっと奴隷なんだろうけど、どこで買うんだろうか? マーサさんに聞いてみるか。

 ちなみに獣人は、2足歩行した獣って感じで多少は人に近い顔ではあるが、どっちかと言えば獣に近い。まぁモフモフ要員ということで良しとしとこう。


「パーティ組もうにも信頼できる人もいませんし、奴隷とかってどっかで買えますかね?」

「奴隷ね……。サウリア王国には奴隷制度はないよ、欲しかったら商都連合のほうまでいくんだね。それにアイアンランクの冒険者に変えるほど安いもんでもないよ」


 マーサさんは少し嫌な顔をしながらも答えてくれた。


 へぇ、この国って奴隷制度無いんだな、ということは獣人さんたちは他の国で買われてきたのかな? まぁ他の国に行かないと買えないなら、奴隷は保留だなぁ。


「奴隷が無くて済むなんて、いい国なんですねぇ」

「そうさ、奴隷制度が無いのはこの国とエスト教国くらいなもんさ」


 王国の制度について褒めると、マーサさんは途端に機嫌を直してくれた。


 個人的には奴隷ハーレムとかも夢見てたから残念な気持ちはあるけど、今回はあきらめることとしよう。そうすると、パーティメンバーどうすっかなぁ。


「なんだったら、ペットショップでも行って来たらどうだい?」


 パーティメンバーについて悩んでいると、マーサさんがペットショップを勧めてくる。


 ペットショップなんてあるんだな、以前の俺なら孤独を癒すために行ったかもしれないが、今の俺にはナオちゃんがいる。犬や猫に癒しを求める必要など無いのだ。


「いえ、ペットを飼うくらいなら、一人のほうがいいですよ」

「そうかい? でもねぇ……そうだ、丁度、ポーターとして雇ってほしい子がいたんだよ」


 うーん、ポーターっていうと荷物持ち兼サポート要員みたいな感じか、討伐中心だし、要らないかなぁ。


「せっかくですが、「信頼できるし、可愛い子だよ!」」

「一度、会って話してみたいですね。よろしくお願いします」


 前言撤回、やっぱり可愛い子とは仲良くなりたいよね、ふふ、もしかしてこれはあれか、ハーレムへの第一歩を踏み出せるのか、グフフ。


 明るい将来を妄想し、俺の相棒も反応してしまう。おっといけない、こんな所で元気にしてちゃだめだよね。


「って、ふぁっ!?」

「ん? どうしたんだい?」


 ちょ、まっ、ナオちゃん、外ではダメだよ! ごめん、他の子のこと考えたのは謝るから、今は止め、アッ、アーーーーーーッ!!


 節操のない俺の相棒に反応し、ナオちゃんが服の中でもぞもぞ動く。生まれたての小鹿のように足をプルプルと震わせていた俺は、すぐに力尽き床に崩れ落ちた。癖になったらどうしよう、これ……。


「いや、すみません、ただの立ち暗みです」

「そっ、そうかい、明日の3の鐘が鳴るころにギルドで会ってほしいんだけど大丈夫かい?」

「ご心配いただきありがとうございます、その時間で大丈夫です。今日はこれにて失礼します」


 できるだけマーサさんのほうを見ないようにして答え、そそくさとギルドを出る。まともに顔合わせられん。

 約束の時間は3の鐘が鳴るころだと、だいたい10時くらいかな? いつもよりゆっくりギルドに向かえばいいんだな、覚えとこう。


 今の俺は足腰が心もとなく、今日はもう討伐依頼は無理だから、宿に戻ることにした。宿に戻る途中の屋台で、ワイルドボアの串焼きを奮発して6本購入してから帰る。1本銅貨5枚で、小銀貨3枚の出費だ。



 宿に着くと直ぐに部屋に戻り、買ってきた串焼きをナオちゃんに献上する。俺も一本貰ったが、獣臭さが多少あるもののなかなかに旨い。もっと資金に余裕ができたら、宿での食事は無しにして、外で食べるのもいいかもしれない。


 串焼きを食べ終わって人心地付いたら、今後、外ではああいうことを止めるようにナオちゃんに頼み込むと、渋々ながら頷いてくれたような感じがした。なんかナオちゃんから感じられる意識のようなものが、以前よりも少し強く感じられるような気がする。これも加護のおかげだろうか? 気のせいかもしれないが。


 仲直りも済んだところで、錬金術で薬を作ったりしてまったり過ごし、今日もナオちゃんとたくさん触れ合ってから眠りに就いた。



 やっぱりナオちゃんは最高だぜ!



お読みいただきありがとうございました。

今回も下ネタ多くて申し訳ありません。

こんなにナオちゃん前に出すつもりなかったんですが・・・まぁ必要なとこは一応書いてるからまぁ良しとします。

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