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第五話 〜学校〜

 「ほっら、起きなさい。お〜〜き〜〜〜ろ〜〜〜〜〜〜」

揺するな、頭がガンガンするから。


「今日学校でしょうが。お〜〜き〜〜〜ろ〜〜〜〜〜〜〜〜」

うるさい。ちょっとくらい寝かせろ。


「ふ〜〜ん。そう、じゃぁ起きないと、渡の秘密をひとつずつバラシテいこうかなぁ♪」

・・・・・勘弁してくれ。


「渡はー、小学校4年生の時ー、せ」

「・・・分かった。分かったから部屋から出てけ」

しょうがないな。ったくなんて親だ。


「えーーー、なんでよ」

・・・・はぁ・・・・・・・。


「着替えるから」

「ん?あ、そっかそっか。中学生だもんねぇ。ふ〜〜〜ん。もうそんな年頃かぁ〜〜〜」

なんだそりゃ。

「いいから出てけって」

「分かったよぉ。ご飯食べなさいよ?」

「オーケーオーケ。だからさっさと行く」

千紘が部屋から出て行き、扉が閉まったことを確認。

そして着替え始めた。


 そしてズボンを脱ごうとした時、

「おぉ、渡か。いい朝だな」



!?



「うぇ!?ちょ、おま、え、ぇえ!?ななななな」

「なんだ朝から騒がしい。情緒不安定か?」

「あああああああああああ。いいから部屋から出てって。いや、出てってください」

「なぜ出て行かねばならん」

「き・が・え・る・か・ら!」

「あぁ、なんだそんなことか。我にかまわずさっさと着替えるがよい」

「無理無理無理無理無理無理無理無理!!!!いいからでてって」


「・・・・・まぁいい」

そう言って部屋を出て行く。



「・・・・・ふぅ」

そして着替えを再開。




 そして着替えを終え、リビングへ行く。

「おはよ〜〜〜」

「おはよう」

奥の席に座る忠幸が、新聞から目を話さずに応える。

「おっはよ〜〜ん♪」

キッチンから料理を持ってきて、千紘が言う。

「????」

シィは一人首をかしげているが、まぁいい。


席に着く。


「それじゃ、」

千紘が合図、

「「「いただきます」」」

「む、いただきます」

シィが遅れて言って、食事を開始する。


「せーの、」

「「「ごちそうさまでした」」」

「ぬ、ごちそうさまでした」

またシィが遅れて言って、食事を終える。



 さってと、今の時刻は7:24分。

まだ時間があるが、まぁいいか。

「んじゃ、行ってきます」

「おい渡。どこへ行くのだ?」

「学校だよ、学校」


「学校とな。なんだそれは」

「勉強するところだよ」


「ふむ」

「んじゃ、行ってくるね」

「応」



 そしてバス停に着いたのは7:32。

バスが来るのは40分。

その間、本を読んで時間を潰し、バスが来たので乗り込み、学校へ向かう。


 そして8:12分。

学校に一番近いバス停に到着。

そこから歩いて4分。


東拍川中学校へ到着。



 校門を抜けて、無駄に大きい校庭を突っ切り、昇降口へ入る。

そして上履きに履き替えて、3階の3年A組へ向かう。


 教室にはもうほとんどの奴がいて、

端っこで喋ったり、勉強したり、読書したりと朝の時間を楽しんでいた。


席へ向かう。

「おっは!渡。眠そうだなぁ、一発殴ってやろうか?」

「遠慮しておく」

中井卓なかいすぐる

こいつは今年一緒のクラスになった奴で、

出席番号が一つ後ろ、話もあうので結構仲がいい。



「ま・さ・か、徹夜で勉強なんかしてないだろうなぁ?」


「・・・まぁそんなところだ」

「はぁ!?おいおい、これ以上俺と差を広げんのやめろよな。なんか劣等感がひしひしと」

「嘘だ馬鹿。2度寝したからダリィンだよ」


「ふむ、そうか。いやはや、今度のテストは少しくらいサボれよな」

「却下する」

「ってか勉強教えろ」

「メンドクサイ」


「・・・・・・・」

「嘘だよ。今度教えてやるっつの」

「おまえ、今日嘘ばっかだな」

「教えないぞ」

「すいませんごめんなさいゆるしてください」

キーンコーンカーンコーン♪


 ここでチャイムが鳴り、同時に担任の岡島林蔵(34歳独身)が入ってくる。

こいつは時間にうるさく、1秒でも遅れると遅刻扱いになる。

だから独身なんだよ。


「あーー。ではホームルームを始める。日直」

「起立。気をつけ。礼」

委員長のいつも通りの掛け声。



「えーー。いきなりだが、今日はこのクラスに女子の転校生が入ることになった」

「まぢ!?美人????」

真っ先に反応したのは、田村和利たむらかずとし

クラス一のお調子者。

馬鹿っぽいが、頭は学年トップクラスだ。人をみかけで判断してはいけないな。


「知るか。うるさい黙れ。成績下げるぞ」

こいつはすぐに成績の話を持ち出す。

結構生徒の人気は悪い。




「では入れ」




 俺も内心、どんな奴か興味があった。

もしも可愛かったら、とか考えたりするのは中学生だからしょうがない。

俺だって、思春期真っ盛りだからな。





ガラッ、っと音がして扉が開く。




入ってきた人物は、あまりにも意外すぎて、一瞬思考が停止したくらいだ。





 「はじめまして。後半年、ヨロシクお願いしまーす☆」



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