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第四話 〜最初の一日〜

 さってと。


「作るからシィはテレビでも見てて。」

「うむ。そうだな、なるべくはやくな。」


 現在の時刻8:32.

普通ならもう食い終わってる頃だな。


よし、こうなったら何が何でも「美味い!」って言わせてやる。


そして渡は料理を開始した。




 40分後。

「シィ、できたぞ。」

「遅い。早くしろと言ったはずだ。」

「無茶言うな。」


腹減った。

「んじゃ、いただきます。」

「いただきます?なんだそれは。」

「食事開始のあいさつだよ。」

「ふむ。いただきます。」

スプーンですくって、口に運ぶ。


 うん、いいできだ。

「結構やるではないか」

シィもご満足かな?相変わらず無表情だけど。


「そういえば。我は渡の彼女なのか?」

!?

「ちょ、いや、その、ちが、違う」

あ、あっぶねぇ〜 もう少しで口からカレーがでるところだった・・・・。


「じゃぁ、彼女ってなんだ」

「えっと、その付き合ってるってこと」

「付き合うってなんだ?」

「ん〜〜、好きな人同士がくっつくというか」

「好きってなんだ?」

「えっと、う〜〜んと、あーーーーーもう分からん!」

ホント分からん。好きってなんなんだああああああああああああ


「まぁいい」

簡単にひいたな。まぁよかったけど。

カレーを口に運ぶ作業を再開する。




 ふぅ、おいしかったな。やるじゃん俺。

「ごちそうさまでした」

「??? 今度はなんだ?????」

見ればシィも食べ終わっていた。


「これは食べ終わった時のあいさつ」

「色々あるのだな。」

「一緒にやるか。」

「よく分からんが、いいだろう」


「「ごちそうさまでした」」

なんか、だんだん口数が増えてきた。

これは、少しでも心を開いてくれたってことなのかな?


 もう9時か・・・明日も学校だし、風呂はいって寝るか・・・・・・。

「じゃぁ風呂先はいるから」

「風呂とはあの体を洗う奴か?よく分からんのだが、一緒に入っちゃダメか?」

「ダメ!」

それは流石にダメだろ。

一つ屋根の下で男女が暮らすことだって普通なら・・・・。

まぁ、でも正直言うなら・・・。

ダメだダメだ、そんなことは絶対ダメだ。


「むぅ。じゃぁ我は入らん」

「ダメだよ。汚いじゃないか」

「我が地球ではそんな習慣がないから大丈夫だ」

そういう問題じゃないだろ。


「使い方教えるから、入れよ」

「・・・・分かった」

なんか妙に素直だな。

この調子じゃ魔王なんてことあんま気にならないな。

話し方が変だけど。


 それからシィにお風呂の使い方を教え、先に入った。


 そして風呂から出ると、急に眠気が襲ってきた。


「・・・・やっぱし・・・・・・疲れたんだな・・・・・・・・」

そのまんま居間の床に倒れこんだ。





 そして目を覚ますと、全身に痛みが。時刻は11:13。

体に毛布がかけてあった。おそらくは母さんが帰ってきてかけてくれたんだろう。

床で寝るとこんなことになるのか、気をつけないと、などと思いながら毛布を手に部屋へと戻る。

そして、一度寝たにもかかわらず再び睡魔の猛攻撃が始まった。

こらえきれずに布団へ倒れこんだ。


・・・枕枕・・・・・・

そう思って手を伸ばす。



ふに。



指先にやわらかい感触。

なんだろう。



ふにふに。

「・・・・ふぇ・・・・・・・」


???・・・・・あれ、


恐る恐る目を開く。

そこにあったのは女の子の顔。

指はほっぺたを突いている。


・・・・・うわああああああああああああああああああああああ


心の中で絶叫し、一気に部屋の隅へと退散する。


なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで!!!!!!!

なんで俺の布団に女の子がいるんだよ!!!!!!




・・・・・女の子?




えっと、女の子といえばなんかえらく印象強いのが一人。




・・・・シィか・・・・・・・




分かったところで、どうとできるものでもないが。

しょうがない。今日は床で寝るか。

毛布を持ってきてよかったと思った。




明日は全身筋肉痛だ・・・・。




そんなコトを最後に考えて、睡魔に負けた。




非日常。1日目はこうして終った。



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