平和な港町
ここではこの作品が処女作となります、至らぬ点など色々あるかと思いますが生暖かい目で見ていただけたらと思います笑
更新はかなり遅いです、受験生と言う身なので…笑
オリジナルの作品と言うことで、話の展開や内容などまだまだ未熟な点が多いです、少しでも上達できるように頑張っていきたいと思います!
澄み渡る青い空。飛び立つカモメ。潮の香り。今日も平和な時間が流れる港町は多くの人で賑わっている。
町唯一の教会イルーナの一人娘、リアは切り揃えられた髪をなびかせ、物思いに耽っていた。
_最近暇だなぁ…お家の手伝いはもう終わっちゃったし、学校はまだまだお休みだし、何か面白い事でもしたいよ…
教会の裏の草むらに寝転がり、退屈そうにするリア。リアは学校が大好きと言う、なかなか珍しいタイプの少女だ。家の手伝いも完璧にこなし、もちろん宿題も終わらせてしまった彼女は暇で暇で仕方がないらしい。
「あーあ、何かやることないのかなぁ…」
暇な時に構ってくれる友達は今日は用事があって町から出ているし、両親も忙しく働いている。とても『構ってください』、なんて言える雰囲気じゃない。
うぅ…と唸りながらごろごろと転がる姿は、今年16になるとは思えないほど。
「暇〜暇だよ〜…」
いくら暇とはいえ、ずっとこのままいるわけにもいかない。何かしよう、とは思うのだがその『何か』がどうしても思いつかないのだ。
はぁ…と大きな溜め息を吐き、体を起こす。教会の横、ピンクの花が咲く植え込みが視界に入った。
「え…?」
何だあれは。
もふもふとした毛並み、大きな鋭い目、うさぎの様な耳、リスの様な大きな尻尾、小柄な体躯、それに加えて…ちいさな羽。
とても可愛い謎の生物が植え込みの影からこちらを見ていた。
こんな生物の存在、聞いたことがない。
リアと謎の生物の目が合い数十秒、その生物は「キキッ」と鳴き、走り去っていく。
「ちょ、ちょっと待って!」
混乱したままリアはそれを追いかける。その先にあるのは謎の多い迷いの森。
ざわざわと木々が揺れ、それは何か悪いことが始まるのではないかと感じさせた。