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辺境令嬢輿入物語  作者: ムク文鳥
番外編
72/74

新米使用人の王宮事情-1

 皆様、初めまして。私、フィエスタ・プレサージュと申します。

 本日より、王城にご奉公することになった新米の使用人です。

 何でも、お城で大幅な人事異動があり、それが切欠で私も使用人の一人として雇われました。

 半年ほど前の内乱では少なくない兵士や騎士の方が亡くなり、軍部ではかなり大幅な異動があったそうですが、それは何も軍部だけに限ったことではありません。王宮で働く各種の使用人もまた、数多くの欠員が出たそうなのです。

 これは噂で聞いただけなのでどこまで本当なのかは判りませんが、内乱を起こした首謀者である某貴族の息のかかった者が、政治を司る文官や王城で働く使用人の中にもかなり多くいたらしいのです。

 当然、それらの者たちは処罰されるなり解雇されるなりしました。中には極刑にまで及んだ者もいるそうですが、私が聞いたのはあくまでも噂。どこまで本当なのかは私には判断できません。

 ですが、空いたその穴を埋めるため、かなりの数の新規採用を行うというのは事実であり、私もそんな新規採用者の一人というわけです。




 私の生家は貴族ではなく、単なる庶民です。とはいえ、我が家は商いをしており、一般的な庶民よりは多少裕福な生活をしております。

 今回の王城での使用人の新規採用の話も、我が家と付き合いのあるお客様からお聞きました。

 本来、お城で働く使用人は貴族の家系や、庶民の中でも極めて裕福な家の者などが雇われるのが普通です。

 もちろんこれは、王城という国で最も重要な場所で働く以上、身元がはっきりしていない者を雇うわけにはいかないからです。

 ですが今回の採用では、一般庶民にもその門戸が開かれるそうなのです。とはいえ、一般の庶民が採用される部署は、殆どが下働きなどのそれほど重要な部署ではないのでしょうけど。

 ですが、私はその話を聞いた時、それが天啓のように思えました。

 王城で働く! それは私が幼いころから思い描いていた夢の一つです。

 煌びやかに飾りつけられた眩しいばかりの王城。そして、その中を静々と歩を進める美しく着飾った貴族のご令嬢たち。

 もちろん、白銀の鎧に身を包んだ勇壮な騎士様たちが城の各所に警備に立ち、そこに暮らす王族の方々をお守りする。

 ああ、幼き日に読んだ物語に描写されていた光景が、私の脳内に再び広がりました。

 もちろん、庶民の私がそんな中に入れるはずがありません。ですが、使用人としてなら王城に上がることも不可能ではないはずです。

 そう考えた私は居ても立ってもいられずに父にお願いしました。どうしても王城で働きたい、と。

 父は私の願いを聞いてくれました。もちろん、父としてもあれこれと打算もあったと思います。

 万が一、私が王城でどこかの貴族の殿方に見初められれば。我が家は庶民でありながらも貴族との血縁が生じ、我が家の商いも更に幅が広がることになる。

 おそらく、父はそんなことを考えたのではないでしょうか。

 私も今年で十六になります。そろそろ結婚も視野に入れないといけない年頃になりました。ならば、少しでも裕福な家へと嫁ぎたいと思うのは何も不思議ではないでしょう? それが貴族の元となれば……い、いいじゃないですかっ!? 少しぐらい夢見たってっ!?

 貴族の元へ嫁ぎ、煌びやかなドレスを纏って優雅な生活を送る。それが私の長年の夢なのですからっ!!

 その後、父の伝手を散々便り、何とかこうして使用人として雇っていただく運びとなりました。




 使用人として採用される際には、一応面接がありました。その時、私の面接をされたのは二十代後半ほどの明るい茶髪を大きな三つ編みにした落ち着いた雰囲気の女性と、亜麻色の髪をした二十歳前後の女性、そして豪奢なドレスを纏った金髪縦ロールの、どこからどう見ても貴族のご令嬢という感じの三人の女性でした。

 三人とも凄い美人で、いかにも洗練された女性という雰囲気の方たちです。

 その女性たちとは私の出身についてあれこれとお話しした後、とりとめもない会話をしただけです。正直、私が庶民の出身ということで、適当なお話でお茶を濁し、そのまま採用されないのでは? と思いましたが、後日王城から便りが届き、採用された旨が記されていました。

 そりゃあ、もう、私は有頂天になりましたよ。幼い頃に夢見た、煌びやかなお城の光景が現実となって目の前に開かれたのですから。

 王城で働くことが決まった時、私が真っ先にしたこと。それは今、この国で最も勢いのある家がどこかを調べることでした。

 だって当然でしょう? いくら貴族とはいえ、落ち目の家に嫁いでは長年の夢である貴族の奥様としての優雅な生活は送れません。

 そのためには、下調べはじっくりたっぷり念入りにしなくては。

 世間の噂や、父の商売上の付き合いなどから、この国の貴族の情勢についてできる限りの情報を集めました。

 そして判明したのが、今のカノルドス王国で最も勢いのある家は、キルガス伯爵家とクーゼルガン伯爵家ということでした。

 キルガス伯爵家のご当主である、ジェイク・キルガス様は近衛隊の隊長を務めていらっしゃる方で、クーゼルガン伯爵家の現当主、ケイル・クーゼルガン様は宰相補を務めていらっしゃいます。

 このお二人は現国王陛下であらせられる、ユイシーク陛下とは幼馴染みであり、気心の知れた親友同士であるとか。しかもお二人とも二十歳前後とお若く、しかも独身──ここ、とぉっっっっっても重要!──とのこと。

 家柄こそ伯爵と中堅どころですが、近い将来この国の武と政を担う方たちとの評判です。ええ、狙うならこのお二人のどちらかですね!

 ただ、そんな「好条件」なお二人だけあって、彼らの妻の座を狙う貴族のご令嬢は極めて多いとか。確かに狙い所ではありますが、その分敵も多いというわけです。誰しも考えることは同じなのですね。

 次に、これから先に勢力を伸ばすであろうと目されているのが、グララン子爵家。

 先の内乱で最も手柄を立て、その功績を認められて貴族に加わった新興の家系です。

 つい最近まで私と同じ庶民であったというグララン子爵様。新興の家ということは、変に格式ばったところなどはないということでもあり、庶民の私でも嫁ぎやすい家柄と言えます。

 ただ、この子爵様には、あまり良くない噂もあります。

 なんでも、グララン子爵家の当主のリョウト・グララン様は、別名を「魔獣卿」などとも呼ばれており、恐ろしい魔獣を多数飼っている変わり者と噂で聞きました。

 しかも、奴隷商人とも親しく奴隷を数多く所持しており、気に入らない奴隷や少しでも失敗をした奴隷は、飼っている魔獣の餌にしてしまうそうです。

 それに加えて元野盗や元傭兵の私兵も大勢抱えており、彼の領地ではその野盗上がりと傭兵上がりの私兵たちが我が物顔で闊歩し、やりたい放題なことをしているとか。

 正直言って、いくら勢いがあるとはいえ、そんな恐ろしい所には嫁ぎたくはありません。

 まあ、幸いなことに、グララン子爵は殆どが自分の領地にいて、めったに王都には出てこないのだとか。

 となれば、私がグララン子爵と王城で出会うこともないでしょう。はあ。安心しました。

 後は、半年前に王妃となられた、ミフィシーリア王妃陛下の生家であるアマロー男爵家。

 この男爵家は辺境貴族であり、貴族とは名ばかりの極めて貧しい家だとか。ですが、現王妃様の生家なのは紛れもない事実であり、しかも隣接する領地を治める領主の不正を暴き、その領地を支配下に治めたそうです。となれば、今は貧しくてもこれから発展する可能性は大いにあります。

 加えて、アマロー男爵家の次期当主と目されている方は、間もなく成人を迎える年若い方だそうです。

 うふふふ。ここは年上の魅力で誘惑しちゃうのもありかもしれません。

 だって、よくよく考えてもみてください。もしもアマロー男爵の次期ご当主と結ばれれば、現王妃様が私の義姉ということですよっ!? と、いうことは、自動的に国王陛下までもが義兄になりますっ!!

 こ、国王陛下と王妃陛下との姻戚関係……す、凄すぎますっ!! 凄すぎて思わず鼻血が出そう。

 取り敢えず。

 狙うはジェイク・キルガス伯爵、ケイル・クーゼルガン伯爵、そしてアマロー男爵家の次期ご当主──名前までは判りませんでした──の三人ですね!




 そして今日。私は新米使用人として初めてお城に登りました。

 もちろん、今日からお城で働くのは私だけではありません。男性女性合わせて五十名近くいるでしょうか。そして、今回採用されたのは、その殆どが私と同じ庶民らしいのです。

 ですが、今回それだけの数の新規採用を行うということは、逆に言えばそれに近い数の人間が、何らかの処罰を下されたということになります。今更ながら、お城で働くということの怖さの一部を垣間見た気分です。

 さて、一口にお城と言っても広大で、五十人全員が同じ所で働くというわけでは当然ながらありません。

 お城の中で掃除などを担当する下働きに配属される者、事務処理を行う部署に配属される者、厨房で働く者、中には厩舎の馬の世話や庭師といった職種もあります。

 そう言えば、私はどこに配属されるのでしょう? 私としての希望は、もちろん王城での使用人──下働きや雑用が主な仕事となります──です。そこが一番、様々な貴族の方々との出会いが多そうですから。

 逆に、最も配属されたくないのが後宮の下働きです。

 だって、後宮と言えば女の園。年若い男性貴族は絶対に足を踏み入れない場所です。となると、貴族の殿方に見初められるという私の最大の野望が果たせません。

 どうか、後宮にだけは配属されませんように。

 心の中で何度もそう念じつつ、自分の名前が呼ばれるのを待ちます。

 新規採用者たちは順に名前を呼ばれ、どの部署に配属されるのかを言い渡されます。

 ふと気付けば、新人たちの前に立ち、それぞれの配属先を告げているのは、先日の面接の時に会った亜麻色の髪の女性でした。

 えっと……確か、名前をリーナさんとかいいましたっけ。

 彼女が着ているのは、赤を基調にした文官の制服らしきもの。ですが、先程の自己紹介によりますと、どうやら彼女は国王陛下の侍従長であるとのこと。

 他の国ではどうか判りませんが、このカノルドス王国で侍従長といえば、国王陛下の日常生活を支える要職です。

 陛下が食される料理の材料の手配から、お召しになる服や装飾品の管理、果ては国王陛下の政務の予定の調整までありとあらゆるものを取り仕切る役職です。

 側近中の側近。それが侍従長というわけです。どうやらリーナさん、あの若さで侍従長に取り立てられるとは、かなり有能な方なんでしょうね。

 しかも、あれだけの美人です。もしかすると、国王陛下の隠れた愛人である可能性もあります。

 もしもそうであれば、将来彼女は側妃様となるかもしれません。今、この国には側妃様が四人いらっしゃいます。少し前までは五人でしたが、その内の一人である第五側妃のミフィシーリア様が正妃となられましたから、現在は四人というわけですね。

 現陛下の側妃様といえば、全員がこの国でも指折りの美姫であるとの評判です。ですが、リーナさんならそんな側妃様にもきっと見劣りすることもないでしょう。

 私も近所では器量良しともっぱらの評判でしたが、あのリーナさんや先日彼女と一緒にいた他の二人の女性と比べると、どうしたって自信をなくしてしまいます。

 それぐらい、リーナさんは美人です。


「フィエスタ・プレサージュ」


 そのリーナさんが、凛とした声で私の名前を呼びました。


「あなたの配属先は────」


 この世界に、神が実在するかどうかは諸説あります。

 声高に神が実在すると言う人もいれば、そんなものはまやかしだと否定する人もいます。

 ですが。

 ですが、今だけは私は神を信じます! 心の底から信じます!

 ですから、どうか。

 どうか、私の配属先は王城の下働きに──────っ!!




………………………………………………………………私は。

 神なんて存在しないと痛烈に実感しました。ええ、神なんてものは絶対に存在しませんっ!!




 深い深い溜め息を、前を歩くリーナさんに気付かれないように吐きながら、私は王城の廊下を歩きます。

 今、私たちが向かっているのは後宮。

 そうです。私の配属先は最も配属されたくなかった後宮だったのです。

 もちろん、私以外にも後宮に配属された新人は数人います。彼女たち──後宮に配属されるのだから、当然全員女性──は互いにきゃいきゃいとはしゃぎながら先導するリーナさんの後についていきます。

 ですが、私は彼女たちのような明るい気持にちは到底なれません。

 どうしてですか? どうしてよりにもよって、最も貴族の殿方との出会いの見込めない後宮に配属されるのですかっ!?

 はっ!?

 そ、それとも、これもまた天啓なのでしょうかっ!?

 後宮に訪れる男性といえば、当然国王陛下その人です。もしも私がこの後宮で誰かに見初められる可能性があるとすれば、それは国王陛下しかあり得ないわけです。

 つ、つまり……こ、これは私が国王陛下に見初められる、という神のお告げなのでしょうかっ!?

 ああ、神よ。先程は存在を疑って申し訳ありませんでした。

 私は心を入替え、神を改めて信じます。そして、近い将来に側妃の一人として、この後宮の住人になってみせます!


「どうかしたの? さっきから随分とおもしろそうな()()しているわよ? えっと……フィエスタだったわね?」

「はい?」


 不意に声をかけられたかと思えば、先頭を歩いていたリーナさんがこちらを振り向き、不思議そうに首を傾げています。


「それで? 何かおもしろそうなものでもあったのかしら?」

「え? あ? い、いいいいいえ、そ、そういうわけでは……」


 慌てて私は周囲を見回しました。

 まさかここで「国王陛下に見初められ、側妃となることを妄想していました」と正直に言うわけにもいかず、何かこの窮地を抜け出す口実となるものはないかと思ったのです。

 そして。


「そ、そういえば、お城からこの後宮に来るまで、あまり美術品の類を見かけませんでしたが……」


 ふと、私の口からそんな言葉が飛び出しました。

 私はお城といえば、そこかしこに高価な美術品などが飾られているとばかり思っていました。

 ですが今日、こうしてお城に来てみて少々意外な思いでした。なぜなら、確かに美術品の類はあるのですが、その数は決して多くはなかったのです。いえ、いっそ少ないと言っても語弊がないほど。

 しかも、お城の中は全然煌びやかでもなく、良く言えば質実剛健、悪く言えば質素な印象でした。

 私のこの言葉に、今日から同僚となった人たちもそれぞれ頷いています。どうやら彼女たちも同じ思いのようです。


「ああ、そのことね」


 リーナさんが納得したとばかりに微笑みました。

 しかし、美人というのはどんな表情をしても絵になりますね。先程の私たち新人に配属先を告げていた時など、無表情に事務的な態度で行っていましたが、それでも彼女の美しさが損なわれることはありませんでした。

 新たに採用された年若い男性の中には、ぼーっと熱を帯びた目で彼女を見入っていた人もいたほどです。


「どんなに高価な美術品を飾ったところで、今の国王にその価値なんて判りはしないもの。というより、美術品なんて全く興味ないのよね、あいつは。それに国王であるあいつも、王妃であるミフィも派手なのが好きじゃないしね」


 は?

 思わず私は目を点にしてしまいました。

 いくら彼女が国王陛下の侍従長とはいえ、国王王妃両陛下に対してそんな失礼なことを言ってもいいものでしょうか。

 どうやら同僚たちも同じ思いのようで、皆一様に驚いた表情を浮かべています。

 私たちの驚きはリーナさんにも伝わったようで、彼女はぺろりと小さく舌を出しました。


「ああ、ごめんなさい。つい、いつもの癖で。今のは聞かなかったことにしてね?」


 い、いつもの癖?

 一体、この人は国王陛下とはどのような関係なのでしょう? ま、まさか、本当に隠れた愛人だったりするのでしょうか?

 混乱する私たちを知ってか知らずか、リーナさんは私たちに背を向けると静かに歩き出しました。もちろん、私たちはその後を慌てて追いかけます。




 後宮内のとある部屋に集められた私たちは、そこで二人の女性と対面しました。

 一人は面接の時にも会った、二十代後半の明るい茶髮の美人。もう一人は初対面の、私より少し年上と思われる、こう言ってはなんですがあまり美人とは言えない女性。

 あ、いえ、もちろんその女性も魅力的な方ではあります。ですが、これまでリーナさんを始めとした美人ばかり見てきたので、そんな人たちと比べるとどうしたってその女性は……いえ、私を含めた大抵の女性は見劣りしてしまいます。

 当然、そんなことは言いもしませんし、表情にも出しませんが。


「では、紹介するわね。こちらが──」


 リーナさんが茶髪の女性を手で示しながら言います。


「──現時点でこの後宮の管理人……()()で働く全使用人を束ねているアミリシアさん」

「アミリシア・ミナセルです。よろしくお願いしますね?」


 茶髪の美人──アミリシアさんが微笑みながらぺこりと頭を下げました。

 あれ?

 何か、今、私の頭の片隅で引っかかったような気がします。ですがそれを気にかける暇はありません。リーナさんがもう一人の女性を紹介するのですから。


「で、こっちが将来の後宮の管理人のメリアよ」

「り、リーナ様っ!? わ、私なんかがアミリシア様の後継者になれるわけがないじゃないですかっ!!」

「あら、本当に困った子ね、メリアったら。いつになったら私のことを『お義母さん』って呼んでくれるのかしら? あなたを正式にミナセル家の養女にして、もう結構と経つというのに……」

「あうううう。も、申し訳ありませんアミリ……じゃなかった、お、お、お義母様……」


 頬に手を添えあらあらって感じのアミリシアさんと、真っ赤になってやや上目使いにそのアミリシアさんを見詰めるメリアさん。

 そして、そんな二人を実に微笑ましそうに見守るリーナさん。

 三人のそのやり取りは、ここが後宮であることを思わず忘れさせるほどほのぼのとしたもの。


「ほら、メリア。それよりも早く新人たちに自己紹介なさい」


 リーナさんに促され、メリアさんが私たちへと振り向きました。


「あ、あの、メリア・み……ミナセルです。よろしくお願いします」


 姓を言いにくそうにややどもりながら、メリアさんが名乗りました。先程のアミリシアさんとメリアさんのやり取りからして、お二人は義理の親子のようです。

 ですが、お二人の年齢から考えれば、親子というよりは姉妹ではないのでしょうか? いくらなんでも二十代後半と覚しきアミリシアさんと、私より少し年上と思われるメリアさんとでは親子というには無理があり過ぎでしょう。

 私がそんなことを考えている間に、リーナさんから私以下数名の新人に与えられる仕事の説明が始まりました。

 そして、その説明を聞いた私は──いえ、私と同僚となった女性たちは、全員が全員、驚きに目を見開くことになります。

 なぜなら。


「それで、あなたたちの仕事だけど、あなたたちにはミフィ……王妃であるミフィシーリア様の世話を手伝ってもらうわ」


 と、いきなりとんでもないことを言い出したのですから。


 久しぶりに『辺境令嬢』の外伝を更新。

 しかも、外伝でありながら続きもの。それも次で纏まるかどうか怪しいという(笑)。


 いやね? 最初はミフィを始めとした側妃たちが、全員でお風呂に入ってあれこれ話しているところにシークが全裸で乱入、ってのを書いていたんだけど、調子に乗ってあれやこれやとやっている内に、さすがにちょっと下品になり過ぎたのでボツに。

 でもまあ、少し手直ししていつか外伝の一つとして上げられたらいいな。




 ここから先は恐縮ながら私事です。

 活動報告や『あるない』(現在連載中の『我輩は神である。名前はまだない。』の略称)の後書きなどで触れましたが、現在仕事が年度末の繁忙期で極めて多忙です。そのため、更新速度がかなり遅くなっております。

 当『辺境令嬢』と『魔獣使い』は一度は完結した作品のため、どうしても現在進行形で連載中のものを優先して書いており、ただでさえゆっくりな更新が更にゆっくりになっています。

 今回のように思い出したように更新していくと思いますので、気長にお付き合いいただければ幸いです。



 では、次回もよろしくお願いします。


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