熟年離婚
「まず、熟年離婚とは婚姻歴が20年以上の50歳以上の夫婦が離婚する事をさします。
ナカさんのように『仕事ばかりで…』等が離婚理由になる事が多いです。
2022年に離婚の全体数に占める割合が約26%くらいとなりました。
相手の介護をしなくて良くなる事や配偶者に対するストレスを感じずにすむなどのメリットがある反面、金銭面の不安や子や孫に面倒を見て貰わなければならなくなるなどの将来的な不安を感じるデメリットがあります。
では、熟年離婚についてどう思うか、考えるかを話し合っていきましょう。
まだ小学生のユキ君には難しいと思うので、ユキ君のおじいさんやおばあさんが離婚を考えていると仮定して考えてみよう。」
引田が話をふるとユキが
「年に数回しか会わないけど仲良くしてるのであまりイメージがわかないです。」
「う~ん、まあ仮定ですからね。
そこまで本気で考えなくても良いですよ。
何か困りそうな事や心配な事はありませんか?」
「おじいちゃんとおばあちゃんが別々に暮らすとなると家を訪問するタイミングで『どちらの?』とはなりそうです。」
「なるほど。それは良い観点ですね
ユキ君はおじいちゃんとおばあちゃんならどちらが好きですか?ユキ君の出してくれた疑問については多くのお子さんやお孫さんが思い付くでしょう。
そうなると、『好きな方』に行く回数が多くなるのではないですか?」
「えっ、それで言うと僕はおばあちゃんの方が好きです。」
「それはなんで?」
「おばあちゃんの方が優しいから?です。」
「なるほど、今までの話を聞いてノブさんはどうですか?」
「俺ならユキ君のおじいさんとおばあさんで仮定するならおじいさんの方を好き嫌いはおいといて選ぶな。」
「それはなんででしょうか?」
「おじいさんの方がお金も持ってるだろうし、何よりじいさんの方が友人関係が希薄なイメージがある。
孤独死のリスクが高いのはばあさんよりじいさんだって聞いた事があるからだな。
一人で死ぬのは………つらいだろ……」
「まぁ、その意見にも賛同できますね。
では、当事者のナカさん。
あなたはどうですか?」
「私としては……明確な理由と解決のための時間が欲しかったです。文句があるならその都度に伝えてくれたら良かった。話し合いの中で解決できた事があるなら、私は解決して共に歩む人生を続けたかったです。
突然の離婚宣告だったので、どうすれば良いのかもわからずに受け入れてしまった。
私はあの時どうしたら良かったのかまったくわからないです。」
「ふむ、奥の深い問題のようですね。
では、ナカさんの問題について宿題はこうしましょう。
『あの時どうすれば良かったのか?』です。
自分ならこうするといった感じの意見を考えてください。では、次はノブさんのお話にいきましょうか。」
引田はノブに真剣な顔で向き直った。




