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冒険者ギルドで死亡扱いされた私が、神と邪神に愛され最強で最高のダークヒロインになる。  作者: 黒木菫
桃園血盟~後宮~編

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第45話 聖女

妲姫の魔術で馬は数倍のスピードで駆けていった。


そして、たどり着いたところはあまりに意外なところだった。


貧民街スラム--


王都の中でももっとも貧しい地域。


子供と老人、そしてワタシと同じような刻印持ちの人間しかいない。


奪うものすらない。

だから野盗すら寄りつかない。


「ルオのねえちゃんだ!」


「おねえちゃん」


子供たちが集まってくる。


「はい、はい並んでね。アビ、鞄の中身をみんなに配って。」


ワタシはそういわれ袋の中身を確認する。


非常食に薬、パン、布、生活に必要なものだ。


(殿下…)


「聖女さま‥…」


老人たちが涙を流して、食料を受け取る。


そして、ルオが念を込めると指輪がひかる。


すると、さらに水や食料があらわれる。


「わあああ!」


こどもたちの眼がかがやく。


「アイテムボックスのスキルがあればもっともってこれるんだけどね。」


そういうと殿下は炊き出しの準備をはじめ、ワタシもそれを手伝う。


「じゃあ、ここは任せるよ。私はいつものところにいくよ。アビもおいで。」


殿下は食料の配布や炊き出しを大人たちに任せると別の場所に向かう。


「アビ」


殿下はそういうと妲姫のやどった右手をワタシに掲げる。


私の身体が結界で包まれるのがわかる。


そして、一つの小屋の中にはいる。


(さっきの結界はこういうことか)


そこにいたのは病気の人やけが人たち。


「妲姫」


殿下が声をかけると妲姫の幽体が現れ、一人一人に回復魔法、治療魔法をかけていく。


「聖女様」


「おお、聖女ルオ様」


病人たちがルオに伏して拝む。


そして、ふと妲姫に目をやると。


幽体のはずが体をかきむしっていた。


「なにやってんの?あんた。」


思わず、突っ込むが。


「わ、私は悪魔だからな、こういう状況は蕁麻疹が走るんだ 」


(な、なるほど。悪魔も大変だな)




半日ほどたって――




「ルオねえちゃん、またきてね!」


「聖女様ありがとうございました。




「じゃあね、みんな。」


ワタシ達は再びもと来た道を帰る。


私は馬に乗り殿下に聞いた。


「殿下、いつからこんなことを?」


「外ではルオっていったでしょ。」


殿下は前を見ながら言う


「私の母はね。アビと同じように刻印持ちだったんだ。」


(そうだったのか)


「でも母の兄、つまり叔父さんが母を後宮にいれてね、父上、つまり陛下に気に入られて、免罪金を肩代わりしてもらった。そして叔父さんは出世して大将軍になった。」


(複雑な家庭だ。)


「それで、ある日、妲姫にたのんで、外の世界を見せてもらったんだよ。そうしたら、私は自分自身はいかに幸運だったかわかったよ。」


殿下は前を見たまま話す。


「父上も私を大事にしてくれてるし、母も大事にしてくれる。笑っちゃうよね。刻印だった女の娘がもうすぐ女王になるかもしれないんだから。」


「なぜこんなことを?」


「宦官にいったんだけどね、貧民街への福祉はどうなっていると。あいつらどういったとおもう?十分に行われ、陛下や殿下に感謝しているだってさ。笑わせるよ。」


殿下は苦笑する。


「こんなのじゃ全然たりない。アビお前にも協力してほしい。」


「わかったわ。ルオ!」


私は即答する。


「じゃあ、早速城に帰ったらやってほしいことがある!」


「なんでもいって!」


私はこの人のことが好きになりそうだ。










‥‥どうしてこうなった。


私は下着姿にされ、両手を妲姫に抑えられている。


「ちょっと聖女ルオ!これはどういうことよ!」


「フフフフ、ここにいるのは聖女ルオではない性女キョウだよ。なんでもするっていったよね。」


半裸のキョウがせまる。


「あきらめな、アビ。」妲姫が私の頭の上でわらう。


(アオ、助けに来い!)


ワタシは助けをよんだ!


しかし助けはこなかった!


そして、キョウが自分の下着に手をかけたその時。


「殿下、よろしいでしょうか。」


扉から声がかかる。


「チッ、いいところで」


キョウは上着を着て、扉の対応をする。


「ああ、アビ残念、お互い急用がはいったみたい、続きはまた今度ゆっくりね。」


ワタシは服をきて半泣きで駆けだしていった。


(くそおおおおお!アオめ!なにをやっている!)

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