第11話 桶を投げつける
(こういうものはちゃんと眼で見ないとね。……ほう、ビゼンも中々ね。だが、やはりアビね。あのぬれたまつ毛、染まった耳たぶ。つつましげな胸。あぁ、たまらないわ。眼福眼福 )
アオは思わず眼を細める。
それだけではない。
彼女は邪悪な計画を密かに練っていた。
『魅了』。
彼女の眼を見たものはたちまちに心を奪われるのだ。
これを夜にアビにかけてやろうと思っている。
そして場合によってはビゼンも一緒に。
ふふふふふふ。
なんとも楽しい夜になりそうだ。
冒険者ギルドで奪ってしまった彼女の唇の感触を思い出しうっとりする。
しかしアオがそんな妄想にふけっていたそのとき・・・
ゆ桶が飛んでくる。
彼女にとって飛んでくるゆ桶を交わすなどたやすかった。
しかしここでこれを回避すると二人の肌を注視していたことがばれてしまう。
はたしてどうするべきか。
そうだ思考加速のスキルを使って熟考を。
知覚を数百倍に伸ばすのだ。
そうすれば名案が浮かぶにちがいない。
そう考えたが。
遅かった。
カーン!
「きゃああああ」
ゆ桶がこの世の頂点たる四神青竜アオの額に直撃する。
「あ、ごめん。 なんだか、じっくり見られてる気がした。」
アビの声が聞こえた。
……事実だった。
だから、何も言い返すことができなかった。
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