7話 苦戦
私は箒から落下して気を失ってしまっていたようで、私の体を誰かに揺さぶられるのを感じてゆっくりと目を開けた。
(しまった…一般人に姿を見られた)
目を開けて最初に思ったのが魔女の存在がバレてしまったと焦る気持ちであったがどうにか誤魔化そうと考えて私を揺さぶった人物へと顔を向けた。
「あっ…ユッキー!!よかったぁ…」
「なっ…岩…下さん…!?」
私を助けてくれたのは今私が1番会いたくなかった人物であり今日喧嘩別れのような感じで突き放してしまった同じクラスの岩下舞さんであり私は岩下さんの顔をまともに見れずに俯いてしまった。
「ユッキーこんなところで何やってるの?」
「貴方には関係ないでしょ…ここは危ないから帰って!!」
私はケガレの気配が残っているのを感じて一般人である岩下さんを巻き込まないように突き放すような言い方をした。
「このローブや帽子はそれに関係してるの?」
「っ!!」
岩下さんは私のローブと三角帽子を持っており私は思わずローブと帽子を慌ててひったくった。
「これは…何でもないから」
「ねぇ…ユッキーってもしかして魔女?」
「っ!!」
私の正体をあっさりと見破られてしまい岩下さんは私の顔を覗き込んで来るが私は必死に顔を逸らした。
「私に関わらないで…今日ここで私と会った事も忘れて」
「何言ってるの!!そんな傷で何処へ行くの?」
私はローブを羽織って三角帽子を被り直すと空に向かって手を掲げると行方知らずだった箒が再び飛来して私の元へ舞い降りて私は箒に跨った。
「箒!?本当に魔女なの!?」
「…ごめん言えない…今は危険だから岩下さんは帰って!!」
「待ってユッキー!!」
私は岩下さんをその場に置いて箒で再び上空へと舞い上がり鳥型のケガレがいる方向へと高速で移動した。
「あれ…指輪が?」
ふと舞は自身のポケットにしまっていた指輪が光っているのに気づいて思わず指輪を取り出した。
「光ってる!?」
試しに指輪を嵌めてみると指輪から山の頂上付近へと一直線の光りが放たれて私は山の頂上付近へと視線を向けた。
「あそこに何かがあるんだね?」
舞は指輪を嵌めたまま山の頂上目指して勢いよく走り出した。
一方先に頂上へと辿り着いた私は頂上にて嵐を起こす鳥型のケガレと正面から向き合っていた。
「これ以上はやらせない!!」
私は魔法を放つために両手を構えると鳥型のケガレは警戒して大きく咆哮しながら翼で強風を起こし始めて私は飛ばされないように地面に踏ん張って強風を耐えていた。
「くっ…まともに魔法を撃てない…どうしたら…」
私は魔法を放つ事が出来ずに必死に飛ばされないように耐える事しか出来ず強風の影響で私のローブが激しくはためいた。
「はっ!!」
私に向かって鳥のケガレは風の刃を繰り出して私は咄嗟に杖を取り出すと盾の魔法で防御するが衝撃までは防げず後ろに吹き飛ばされてしまった。
「がはっ…」
私は岩壁に背中を打ちつけてしまい一瞬息が出来なくなり激しく咳き込んでしまいそのまま地面に崩れ落ちてしまった。
「まずい…このままじゃやられる…」
「ユッキー!!」
地面に倒れた私の元に岩下さんがやって来て私はとても驚き岩下さんの方を睨みつけた。
「何で来たんですか…帰ってって言ったのに!!」
「わっ…何、あのでっかい鳥!?」
「なっ…岩下さん…何でケガレの姿が見えてるんですか!?」
一般人にはケガレが視認出来ない筈なのだが私は岩下さんの手が光っているのに気づいて指の方へと視線を向けると指輪をしている事に気がついた。
「あの指輪私の指輪!?まさか落としたのを拾ったの!?」
どうやら指輪の力でケガレが見えているのだろうと気がつくが鳥のケガレの視線が岩下さんの方へと向いている事に気づくと私は岩下さんの方へと駆け出して必死に叫んだ。
「逃げて!!」
「えっ…きゃああああっ!!」
私の叫びも既に遅く鳥のケガレは岩下さんに向かって猛烈な風を放ち岩下さんを吹き飛ばしてしまった。
「岩下さん!!」
岩下さんは頂上から風によって吹き飛ばされてしまい私は思わず岩下さんを助けようと駆け出して頂上から思い切り跳躍して空中へと投げ出された岩下さんの手を掴んだ。
「ユッキー!!」
岩下さんも私の両手を掴みお互いに両手を掴みながら落下していくが突如として岩下さんの指輪が激しく光り輝くと私達は落下するスピードが遅くなり私達は顔を見合わせた。
「私達どうなってるの?」
「私達の体も光ってる…?」
ふとお互いの体を見ると私と岩下さんの体から青いオーラのような物が溢れ始めており、私はとても強い力を感じた。
「これってもしかして、リンク!?岩下さんと繋がってる!?」




