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1話 現代に生きる魔女


「魔女」それは一般的に魔法や超自然的な力を使う女性としてその存在が語り継がれているが文明が発達した現在では「魔法」自体が空想上の物として認知されている。


なら「魔女」はどうだろうか?


そもそも魔女は悪魔と契約を果たした人間が魔女になるなど様々な説があるが実際にはそうでは無い。

普通の人間の中にごく稀に魔力を持った少女が生まれる例もあるそうだ。


この物語は魔女の家系に生まれた魔力を持った少女の物語である。



私の名前は内田優希。日本人の父とイギリス人である母の過ごした日本で生まれて幼少期に母の故郷であるイギリスで15の歳まで地元の学校に通っていた。


そんな私は今、イギリスの学校を卒業して幼少期を過ごしていたイギリスを離れて父と母が過ごした日本へとやって来ていた。


「ここが日本…」


私は東京の空港に降り立つと何度も自身の予定を記したメモを見返していた。


「ここからさらに乗り換えなきゃいけないんだ…」


乗り換え無しの直行便の飛行機があればいいのにと心の中で呟くがそう都合のいい便は無く私は仕方なく次のフライトまで時間があるので空港内をゆっくりと歩き始めた。


「お腹空いたな…」


長旅で空腹が私のお腹を唸らせており私は空港内にある店を見て回ったがちょうどお昼の時間帯でどこも満席であった。


「しょうがない…「コンビニ」で何か食べ物を買おう」


私はイギリスの学校の友達に教えられたイギリスには存在しない「コンビニ」と呼ばれる24時間営業の小さいお店の存在を思い出してそこへ向かうべく再び歩き始めた。


「あの…写真撮ってもいいですか?」


「えっ…」


空港内を歩いていると突如私は誰かに呼び止められてしまい私は足を止めた。


「それって何のアニメのコスプレですか?」


「その帽子似合ってますね!!」


「俺と付き合ってみない?」


「よかったらSNSのアカウントとかあれば交換を…」


「あ…あの…えっと…」


私は気づけば私と同じくらい5人くらいの男の子達に話しかけられてしまい混乱してしまった。


(何で…いきなりこんなに話しかけられるの?)


私は今黒いフード付きのローブを着用しており魔女の帽子を被りローブの胸の辺りには星の形のバッジが付いている。これはイギリスの学校を卒業した時に卒業記念に送られた特別製のローブであり私はそれをそのまま身に付けて来たのだ。


(このローブ…日本だと目立つ格好なの?)


イギリスでは魔女伝説が語り継がれており魔女を讃えるイベントが開催されるほど魔女の存在は私達の国では信じられていた存在であった。


しかし日本ではそれが珍しい物なのか私のローブをじろじろと日本人の男の子に見られてしまっている。


(いい?もし日本に行く事があったら魔女である事は絶対にバレては駄目よ?)


かつて生前の母が言っていたその言葉は深く私の記憶に焼きついており私は魔女である事がバレると思い混乱してしまう。


(不味い…このままじゃ魔女ってバレる…)


しかしその場をどうやって切り抜ければいいのか分からず頭を悩ませていると横から知らない女性がやって来て私の手を掴んだ。


「ようやく会えたわ。さぁ行きましょう!!」


「あ、あの…」


私は突然の事に驚いてしまうが女性の方が私に向かって目で合図をしており私は思わず女性の意図を理解して目で合図を送った。


(この人…私と同じイギリス人の旅行客だ…)



「あの…助けていただきありがとうございます」


「そのバッジ…ロンドンの魔法魔術学校の卒業生のバッジでしょう?知ってるわよ」


私のローブに付いている星形のバッジを見て女性はそう話す。どうやらこの女性は私の住む地域に住んでいて私の出身校も知っているとの事だった。


「同郷の女の子、しかも魔女が日本に居るんだもん気になって声を掛けてしまったわ。」


女性は隣でコンビニで買ったおにぎりを口にしながら私にそう話す。その隣で私もコンビニで買ったサンドイッチを口に放り込んだ。


「日本へは何しに?」


「日本の高校に通う事になりました。父と母が出会った国で私も生活してみたくなったんです。」


「なるほどね…日本のどこなの?」


「長崎です。」


「そうなのね…また飛行機を乗り換えないといけないわね?」


私はそうなんですと言葉を返しながらため息を付くが女性は何を思ったか私のローブに手を掛けた。


「それならこのローブと帽子は人が居る所では目立つから脱ぐ事をおすすめするわ…イギリスでは大して目立たないけど日本では魔女は馴染みが無いから目立ってしまうもの」


私はローブと帽子を脱ぐと小さく丸めて手に抱えると

女性はその様子を見ると安心したのか椅子から立ち上がった。


「それじゃ私はそろそろ行くわ。日本での生活を楽しんでね!!」


「あ、あの…ありがとうございました!!」


私はなんとか女性にお礼を言うと女性は私に手を振ってそのまま空港の外へと去って行き私も荷物を纏めると長崎行きの飛行機に乗り込むために搭乗口へと歩き出した。


(ビーッ!!)


(えっ…何で!?)


保安検査場にて門型金属探知機のけたたましい音が響き渡り、金属反応があるであろうブーツを脱いで再度入場したが再び音は鳴る。


(先が思いやられるよ…)


そう思いながらは私は再び門を通るが再び音は鳴る。


(私は無事に長崎に辿り着けるのかな?)


私は思いつく限りの物を片っ端から検査用のカゴに詰め込んで行く。カゴの中には今詰め込んだペンダントなどの貴金属に加えて魔法使いの帽子とローブが入れられておりローブの星形のバッジが照明に照らされて煌めいていた。


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