Chapter 50
俺達は、富永さんの音楽事務所と契約した、その翌日から、さっそく、CDのレコーディングと、イベントの準備に取りかかった。
アルバム本体に収録する曲目は、五人で慎重に話し合わなくとも、すぐに決定した。
というか、全員がほぼ、同じ曲を選択していた為、そこまでじっくりと話し合う必要が無かったのだ。
唯一、話し合いらしい話し合いと言えば、収録する曲順くらいで、充の「強い要望」と、俊哉の「熱いこだわり」との折り合いを付ける程度の事だった。
そのおかげもあってか、各々のバージョン用CDの為の曲を、じっくりと考えて作る時間と、イベントの為の音合わせの時間、そして、音合わせと並行して、イベントで限定販売するアルバムの為のレコーディング作業の時間に割く事が可能になった。
それらの事に専念出来る時間は、俺達にとっては、確かに少ないけれど、それでも、夏の音楽イベントに向けて、今まで以上に内容の濃い物となった。
そして、その時間の余裕のおかげで、俺は、今まで心の中で温めて来た曲を、アルバムのボーナストラックの為に、音源化させるべきかどうかについて深く考える事が出来た。
「今の弱い自分の心と、まだ、何かが足りない自分の力で、はたして、この曲が上手く歌えるのか?上手く、自分の気持ちを表現しきれるのか?」
さらには…、
「この、俺のバージョンのアルバムを、手に取って聴いてくれる人達の心に、この曲の意味するメッセージは…、俺の気持ちは届くのだろうか?」
そして…、
「この曲は、俺にはまだ早いのかもしれない…。まだ未熟な俺じゃ、きっと、心の中の全てを伝えきれない…」
「いや、この曲は、現時点での試作品として、やってみるべきだ。何も、今すぐに完成させなくても良いじゃないか…。俺が、ある程度レベルが上がったら、その時にまた作り直してみれば良い…」
このやり取りを、頭の中で何度繰り返しただろう。
そんなやり取りを繰り返しながらも、俺はある日、無意識の内に、ギターを手に取っていた。
そして、自分の頭の中にある、今まで温めて来たメロディを、ゆっくりと奏でる。
右手の人差し指と親指の指先で、軽く摘ままれたピックの先端は、ギターの弦を優しく撫でるように上下に動く。
それと同時に、ギターのネックを支える左手は、指先全体が、まるで氷の上を滑るかのように、滑らかに、優しく弦を押さえながら、フレットの間を移動する。
そして、それらの動きが組み合わさった、ギターからこぼれるメロディは、聴く者全てに、まるで、弱くネジを巻いたオルゴールのような弱々しさと、さらには、今にもフェードアウトして消えてしまいそうな、そんな儚さすらも覚えさせた。
弱くて儚い…、そして、切なくて哀しい…、今にも消えてしまいそうな、アルペジオの旋律…。
けれど、ギターのアルペジオが奏でる儚いメロディの所々には、優しさと温かみすらも感じ取れた。
「これなら…、イケるかも…」
俺は夢中で、今弾いたばかりのコードを、一つ一つ丁寧に拾い上げ、何も書かれていない白紙のルーズリーフに書き留めて行った。
今すぐにでも掴まないと、風に吹かれて消えてしまいそうな、まるで、薄い朝靄のようなそんなメロディ。
そんな切なくて儚いメロディを、なんとか逃がす事なく、全てルーズリーフに書き留める事が出来た。
そして、俺は、ルーズリーフに書き留められたばかりのコードを、静かに見つめ直した。
じっくりとルーズリーフを見つめ直した後、今度は、そのコードに従い、もう一度、ゆっくりと同じメロディを弾き直す。
何度も何度も、繰り返し弾き続け、修正に修正を重ねて、やっと出来た試作品。
俺は、その曲を、
「Minstrel Song」
と名付けた。
「とりあえず、試作品は出来た。今度は、歌詞だな…」
俺は、頭の中に浮かぶ言葉を、先程、ルーズリーフに書かれたばかりのコードの下の余白の部分に、ひたすら書き連ねた。
まるで、子供の言葉遊びのように、次から次へと湧き上がる言葉を、ただ、思いつくままに、夢中で書き込んで行く。
書き連ねた、それらの言葉を、今度は、意味が通るように繋げていく。
そう。
それはまるで、夜空に散りばめられた幾千の星々を、線で繋いで、星座にするように…。
無造作に書き連ねられた言葉達もまた、夜空の星座のように形となって、段々と表れて来る。
「良し。大体、こんなもんかな…」
今度は、メロディに従いながら、歌詞を見つめる。
曲を見つめながら、俺の頭の中に浮かんで来たのは、元気だったあの頃の、麻紀の優しい笑顔だった。
「あぁ…。そうか…。俺が書きたかったのは…、歌いたかったのは、これだったんだ…。ずっと、頭の中で引っ掛かってた…。このメロディは、きっと、麻紀に聴いて欲しくて、ずっと、頭の中に響いてたんだ…。天国の麻紀の為に…」
俺は、自分自身の中で、この曲を作るべきか、作らざるべきか、ずっと迷っていたが、試作品ではあるが、この曲が「作品」として、なんとか形になった時、初めて、自分の無意識の感情を思い知った。
そして、その時、その曲が示す、もう一つ意味が俺の中に見えて来た。
「これは、俺の「遺書」として遺しても良さそうだな…。やっぱり、まだ早いか…。俺が、遺書を遺すには、まだ早すぎる。何も出来てない…。麻紀との約束が…、姉ちゃんや、巧兄、俊哉達との約束が…、まだ、俺は全然、守れてない…」
俺は、出来たばかりのその曲を、なんのためらいもなく、時が来るまで封印する事にした。
俺が、コードと歌詞が書かれたルーズリーフと、ギターを片付けようと、手を伸ばした時。
突然、部屋のドアを軽く叩く音がした。
「コンコン…」
「静流?ちょっと良いか?」
部屋のドアをノックした主は、俊哉だった。
「あぁ。大丈夫」
俊哉は、俺の返事を聞き、ゆっくりと部屋に入って来る。
「何やってたんだ?」
「あぁ。CDの曲作ってたんだ。ボーナストラック用のね」
俺は、そう言いながら、俊哉に出来たばかりの、コードと歌詞が書かれたルーズリーフを見せた。
「ふぅん…。見て良いのか?」
「あぁ。構わない。それよりも、逆に、俊哉にその曲について、何か感想とか聞きたいくらいだからさ」
俺は、苦笑いをしながら俊哉に、その一枚のルーズリーフを見せた。
「そうか。じゃあ…」
俊哉は、そう言いながら、俺の作った曲を眺めた。
「なかなか、良い出来じゃないか。これは、単体で発表しても良いな」
俊哉は、微笑みながら俺にルーズリーフを返した。
「いや、実はさ…。今の俺には、その曲はまだ早い気がするんだよね…」
俺は、自分自身の心の迷いを俊哉に話した。
「お前の気持ちだから、迷ったり、封印したりするのは仕方が無いかもしれないけどな…?俺は別に、今、発表しても良いと思うぞ?今のお前の気持ちを表現するには、ピッタリの曲だし、今のお前の気持ちは、今のお前にしか歌えないんだからな…。それに、あえて、未完成のままボーナストラックとして収録しといて…、わざとタイトルや曲の詳細な情報を非公表にして、ファンには、静流の意味深なメッセージとして残すってのも良いかもしれない…。それで、また時間が経った頃に…、俺達のレベルが上がった時に、正式に完成させて、タイトルと一緒に全て発表してしまえば、謎が解けたファンも、喜ぶんじゃないか?大体、封印してしまうには、惜しすぎる曲だぞ?」
その時の俊哉の一言で、俺の心の中に立ち込めた迷いの霧が、晴れて行くかのようだった。
「まぁ、一つの案としてだけどな?その曲自体を聴いてみたい。一回弾いてもらえないか?」
俺は、俊哉に言われるがまま、出来たての試作の「Minstrel Song」を俊哉に弾いてみせた。
俊哉は、静かに目を閉じ、一つ一つのメロディを耳で拾って行く。
俺は、そんな俊哉の心の奥底まで、一つ一つのメロディが響き渡るように、ありったけの感情を込めてギターを奏で、優しく歌った。
曲の演奏が終わると、俊哉は目を閉じたまま、静かに、一雫の涙を流した。
「お前の気持ち…、痛い程、伝わって来たぞ…。俺にも、お前の心の奥が、少しだけ覗けたような気がする…。それと、お前の気持ちが分かって、少し安心した…」
俊哉は、ゆっくりと目を開け、淋しそうな表情で窓の外の曇り空を見上げた。
その時の俺には、俊哉の言った意味が理解出来なかった。
(俺の気持ちが分かって安心した?どういう意味だ…?)
俺は、首をかしげながら、ルーズリーフをバインダーに挟んだ。
「それはそうと、俊哉?何か話があるんだろ?」
「あぁ…、そうだった。忘れてた。あのな?今から、富永さんの事務所へ行くんだけどな?お前も来るか?」
「あぁ。どうせ暇だし、この曲を手土産に持って行っても良いかもね」
俺は、笑いながらそう言って、俊哉に付いて、富永さんの事務所へ行く事にした。
「ちょっと準備するから、待っててくれないか?」
俺は、俊哉にそう言うと、急いでギターと、出来たばかりの「Minstrel Song」が書かれたルーズリーフを、ギターケースに押し込んだ。
俊哉と一緒に、マンションを後にする。
外は、まだ雨は降り出しそうにはないが、どんよりと曇っている。
近所のバス停からバスに乗り、終点の駅へ向かう。
駅前のバスの終点で、バスを降りた所で、俺達は、偶然、瑞希に出会った。
「あっ。静流に俊哉兄。こんにちは。どこに行くの?」
瑞希は、バスから降りたばかりの俺達に気付き、嬉しそうに声をかけて来た。
「おっ?瑞希じゃん。俺達か?俺達は、今から事務所に行くんだよ。俺は、暇だから、ただ、俊哉に付いて行ってるだけなんだ」
「そうそう。こいつの病気の場合、気晴らしも必要だからな。俺が、出る用事があったから、ついでに連れて来たんだ」
俊哉は、苦笑いを浮かべながら、瑞希に言った。
「ご迷惑掛けてすいませんねぇ…」
俺は、唇を尖らせた。
「あははは。冗談だよ。悪かった、静流。それより、瑞希はどうして、ここに?」
「あたし?あたしは、今からバイトなの。バイト先に行くのに、いつも、ここ通るから」
「あぁ、そうだったのか。引き止めて悪かった。気を付けてな」
「ありがとう。俊哉兄」
「瑞希?後で、俺達が寄るかもしれないから、マスターによろしく」
「静流?来たら、きっと、マスターに手伝わされるよ?」
そう言いながら、瑞希が笑った。
「えーっ!?俺、今日バイト、休みだぞ…?」
「フフフッ。じゃあ、またね」
「あぁ。また」
そう言って、俺達は瑞希と別れ、それぞれ、別々の方向へと歩いて行った。
俺達は、駅の切符売場で切符を買った。
改札を抜けて、電車のホームへ。
「俊哉?今日は、富永さんの事務所に、何の用事なんだ?」
「ん?あぁ、販売用のCDを、もう1000枚、増やしてもらおうと思ってな。それの話し合いに行くんだよ」
俺は、何故増やすのか不思議に思って、俊哉に尋ねた。
「ん?増やして、売る宛てでもあるのか?」
「あぁ。竜也のバイト先のCDショップが、俺達のCDを取り扱ってくれるらしくてな。つい、昨日の夜、その話を聞いたんだよ。だからな…」
俊哉は、嬉しそうに声を弾ませていた。
「えっ?マジで?スゲー…」
俺は、その話が夢のように思えて、ただ、他人事のように驚く事しか出来なかった。
「他人事じゃないんだぞ?もっと喜べよ?」
俊哉は、苦笑いを浮かべながら、俺を見た。
「だって…。実感が湧かねぇしさ…」
俺は、口を尖らせた。
「まぁ、無理もないよな?事務所と契約出来ただけでも、夢みたいな話だしな…」
そう言いながら、俊哉は、自販機の前に立ち、コーヒーのボタンを押した。
「ほらよっ」
俊哉は微笑みながら、俺にコーヒーを、優しく下手に投げた。
「おっと…。サンキュ。俊哉」
「あぁ。どういたしまして」
俺と俊哉は、ホームのベンチに腰掛け、コーヒーを飲みながら、暫く、行き交う人々や電車を眺めていた。
「なぁ?静流?お前は、これからどうしたい?」
俊哉は、急に真剣な眼差しで、俺に問いかけた。
「どうしたいって、どういう意味だ?」
俺は、質問の意図が分からず、俊哉に思わず聞き返した。
「俺達は、インディーズレーベルとは言え、一応は目標にしていた、「レコード会社との契約」は果たせたよな?でも、竜也は、あくまでも「メジャーレーベルへの移籍」にこだわってるみたいだけどな…。俺達は、もちろん、今まで、全員の意見が一致しない限りは、どの案も没にして来たよな?」
「あぁ。そうだね。…もしかして、俊哉が、俺を外に引っ張り出してまで聞きたいのは、このまま、俺達が、「富永さんのレーベルにいるのが良いのか、それとも、5年先、10年先にメジャーに移籍してるのが良いのか…、どっちが良いか?」そう言う事か…?」
「あぁ。その通りだ。俺は、メジャーになれば、確かに、プロモーションの関係や、資金繰りの関係で有利な事は分かってる。ただ、富永さんが、この前、俺達に話してくれたように、メジャーには、俺達を縛り付ける、いろんな制約が出て来る。そうなると、当然、俺達のやりたい事、伝えたい事の範囲が狭くなって、結局、何もかもが中途半端に終わる気がしてな…?その点、全部が自己責任になってしまうけど、富永さんの所なら、俺達のやりたい事、伝えたい事が、納得の行くまで出来るだろ…?」
「まぁ、そうなるよね」
「だろ?それに、これからの時代は、きっと、メジャーとインディーズの垣根が、曖昧になって来るような気がするんだ。もし、そうなったとしたら…。もう、どっちだって良いだろ?大体、違いって言っても、「レコード協会に入ってるか、入ってないか」と「所属するミュージシャンの人数」くらいなだけでさ…。メジャーは、俺達のリスクは少ないけど、俺達の儲けがピン撥ねされたり、制約や、しがらみにがんじがらめ。それに比べてインディーズは、リスクはデカいが、儲けもデカい。それに何より、何するにも、俺達の自由だ。簡単には言ってみたけど、静流?お前ならどうする?」
「そうだな…。俺は、自由が好きだしな…。しがらみや制約は、必要最小限で良いからなぁ…。重すぎるのは、苦痛以外の何物でもないし…。だったら、インディーズレーベルのままでも良いような気はするし…。別に、インディーズだからって、ライブが出来ない訳じゃないし、CDが出せない訳でもない…。何の問題も無いとは思うけど…。金の問題は別としてさ…。そう言う俊哉は、一体、どう考えてるんだ?」
「俺も、静流と同じだ。インディーズでも、全然、問題は無いしな。それに、インディーズは、これから伸びる気がするし…。俺達が、学生だった頃とは、少しずつ状況は変わって来てるしな…。今は、CD出しても売れない時代になって来てる。それはきっと、メジャーでの規制と、社会の風潮なんかで、音楽のレベルが低下してる証拠だ。こんな時にメジャーに行っても、あんまり魅力は感じられないからな…。だったら、俺達の好きなように出来る富永さんのレーベルで、俺達と一緒に、ついでに、「レーベル自体もデカくする」って言う夢も出来るしな」
俊哉の話からは、かなり先の事まで見据えているのが窺い知れた。
「で、これから俺達は、その話をしに、富永さんの所へ行く…、と?」
俺は、俊哉の考えている、将来のビジョンが、ほんの少しだが見えて来た。
「そう言う事。ホントは、全員で行きたかったんだけどな?けど、みんなバイト行ったからなぁ…」
俊哉は、残念そうに呟きながら、コーヒーを口に含んだ。
俺達は、暫く黙ったまま、行き交う人々を見つめていた。
「…なぁ?俊哉?」
俺は、二人の間の沈黙を破るように、俊哉に、静かに問いかけた。
「ん?なんだ?」
「みんなが、どっちが良いって言うか聞いてみたいよな?」
「そうだな。竜也が、ホントに、メジャーにこだわってんのかどうか、知りたいしな…」
「大体、俺の性格じゃ、メジャーよりもインディーズの方が向いてる気がするしね…」
「まぁ、お前の性格じゃ、きっと、レーベルの人間とケンカして、即、移籍ってのがオチだもんな?」
俊哉は、意地悪く笑って俺を見た。
「よく言うよ…。俊哉だって、すぐケンカに加勢するクセに…」
「ははは。確かに、そうだな」
「いつだったか、ライブの時に、俺が、観客とケンカした時だって…」
俺は、懐かしい昔話を思い出した。
「あぁ…。そんな事もあったな…。大体、あれは、俺達にケンカ売ったヤツらが悪い。俺の仲間をバカにしたヤツを、黙って見過ごせるかっての」
「俊哉が、俺のケンカに加勢して、結局、充まで巻き込んで…。指くわえて見てた、あの時のギター、ケンカの後、ビビって辞めたんだもんな。あはは」
「そうそう。充も、お祭り気分で、ケンカに混ざってたもんな。静流は、ブチ切れて、テンパっちまって…。最終的には、関係無いヤツにまで絡んでたよな…?おかげで、俺達は、暫く、「音楽が上手い」じゃなく、「ケンカが強い」で有名になったんだからな。あははは」
「そうそう。街とかで、目が合うだけで、避けられたり、いきなりケンカ売られたり…。そう考えると、俺達、大人しくなったよな?」
俺は、昔の出来事を懐かしみながら、微笑んだ。
「確かにな。あの時は、今の俺達の姿、想像すらしてなかったしな」
「ここまで来れたのも、充や竜也、姉ちゃんや巧兄、それと、一番はやっぱり、麻紀のおかげだろうな…」
「あぁ。俺達は、周りの人に、いっぱい助けられて、支えてもらった。だから、これからは、俺達が恩返しをする番だな。静流?しっかり、頑張ろうぜ?それで、お前は、天国の麻紀ちゃんを、いっぱい喜ばせてやれ」
「あぁ。分かってるよ、俊哉」
俺達は、微笑みながら拳を付き合わせた。
「さて…と。そろそろ行くか?」
俊哉は、コーヒーの空き缶を持ち、ベンチから静かに立ち上がった。
「あぁ。行こう」
俺達は、次に、ホームに入って来た電車に乗り、富永さんの事務所へ向かった。
それはまだ、メジャーデビューが、プロを目指す「ミュージシャンの卵達」にとっての「大きな目標」と、プロのミュージシャンとしての「大前提」として掲げられていた時代の事だった。
そして、俊哉の言った事は、そう遠くない未来、徐々に現実の物となって行った。




