第四百四十一話 愚痴を聞く側になる
「…………え〜、それでは……これで解散とする」
重鎮達は当惑状態で沈黙していた。
がたんっ
静寂を破り椅子から立ち上がったのはモルパだった。
「国王様、これにて失礼致します!」
言い終わるや否やテレジアを早足で追ってドアの向こうへ消えていった。
続いて何人かが立ち上がりモルパに追従して行った。
「なんと……あれでは女王追っかけていると丸分かりではないか」
半ば呆れながら彼らを見送る王に対し、マリーは笑みを漏らしながらの見届けだった。
「皆さん、こうもはっきりと行動されるとは」
「気になるのか?」
王の問いにマリーは笑みを深めた。
「いえ、まるで」
「まるで、なのか……」
「私に忖度して動こうとしないより正直に席を立った方が良いと思います。忖度し過ぎると自分の意思を見失ってしまいます。相手の要求が段々大きくなっても忖度し続けたらしまいに身の破滅にもつながります。自分の考えはしっかりと持つべきです」
「いやそれ、君に対しての事だろう。君の要求が段々大きくなるのかね?」
「う〜ん、私は自己中心的な要求はしたくないですね。この国の民の為の要求なら……」
話がずれてきたと国王は思った。
重鎮達に向き直る。
テュルゴー、テレー、ビロン、ブザンヴァル、その他の面々。
「え〜と……残っておる者も帰って良いぞ」
こうして会議は終了したのだが……
テレジアはモルパ、モプー、ヴォードルイユ、ラ・ロッシュ・エモン枢機卿といった錚々たる面々からマリーに対する文句、愚痴を散々聞かされる羽目になった。
「……と言う有り様で、本当に信じられません! 王妃様がいきなり私の家にまで入り込んでいきなり床を大人数で叩き壊し下水路のゴミを掘り出し部屋に持ち込んで、それはもう酷い臭いで、その上王妃様があろう事かその下水に飛び込んでそのまま姿を消して……」
このペースで話し出してはや数分過ぎていた。
しかもまだ一人目だった。
(くっ、敵味方を選別しようとしたのに…………こんなにもうざったらしいものだったとは……)
作戦は間違ってはいないはずだがその為の負担は大きかったみたいだ。
「ええい、話が長い! もっと簡潔に言えないのですか〜〜!!」
結局テレジアは文句を言いながらも彼ら全員の話を聞かされる事になったのだ。
会議が終わって。
テレジアが味方集め。
しかしあまり使えそうでない?
ストレス溜まりそうですね。




