第四百四十話 一応、国家間会議
謁見が終わった後、当然首脳会議とならねばならなかった。
両国の政治的な関係をどう進展させるかを会議する必要がある。
女王が来たからには当然だろう。
これに関しては国王の自室であったせいか会議の進行は国王自身となった。
しかしテレジアは出席には同意したがあくまでマリーの処遇を最優先の議題とする事を主張した。
そもそもそれが理由で来仏したのだ。
しかしそれは国王の意に反する事なのであくまで国家間の政治的交渉の優先を国王は望んだ。
「私は娘の醜聞を聞いてここに来る決意をしたのです。ですのでそちらを先にしてもらいます」
テレジアが王に問い掛けた。
部屋には机が持ち込まれ十数人の重鎮達が卓を囲んでいた。
国王と女王は向かい合っている。
「いや、両国の関係をより良くする為の会議をしたいのだが……」
「娘のろくでもない所業が伝わって来たらなんとかせねばと思うでしょう!!」
「その所業ですが国王たる私が容認している。パリ浄化の為の行いと聞いているので……」
王の言葉を遮りテレジアが叫ぶ。
「聞いているとは誰からですか!?」
「あ、それ私です!」
王の隣から声がした。
当然マリーだ。
それはそうだろうという空気が部屋全体を包んだ。
「マリー、あんたねえ〜〜……」
テレジアが歯を剥き出しにして怒りを発散する。
しかし昨日程にはテンションは高くない。
「とにかく! そういう事でしたら会議はご遠慮します!! それでは失礼」
言い放つや席を立ちテレジアは部屋を出て行こうとした。
「あ、お母様!!」
マリーが立ち上がった。
テレジアが立ち止まり振り返る。
「まあ時間を掛けてじっくりやっていきましょう。今日の所はこの辺で。また明日お話ししましょう」
(止 め ん の か い 〜〜!!)
テレジアは立ち止まったのを後悔した。
「覚えてなさいよ〜!!」
吐き捨てた後、再び歩を進めようとしたその時、テレジアは重鎮達を睨み付けた。
思わず身じろぐ重鎮達。
「今日は娘の素行についての意見の相違で対話できなかったですが、もし私と話したい事がある者はいつでも聞きましょう」
言い終わるとテレジアは部屋を出て行った。
国王は止める事なく、と言うか止められずに漫然とその姿を見送っていた。
数俊後、国王は重鎮達に向き直った。
「…………え〜、それでは……これで解散とする」
結局会議は打ち切り。
マリーが原因ではありますが。
テレジアの次の手は?




