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第百十九話 降りかかる火の粉は…….





 

 赤仮面の男は壁を背にしたマリーに松明を突き出した。

 マリーは横移動で避ける。

 今度は連続で松明を突き続ける。

 どんどん横に移動して部屋の隅っこに追い込まれた。


 「これで動けまい……」


 赤仮面の口から勝利を確信した言葉が出る。

 

 「えい!」


 松明がマリーに振り下ろされた!

 

 マリーは振り下ろす手を左手で受け止めると右手で赤仮面の山羊の角を掴んだ。

 角を横に回して仮面をずらした。

 突如視界を塞がれた赤仮面は掴まれた松明を振り回そうとした。

 その間にマリーの右手が仮面とローブの間の部分に潜り込んだ。

 右手が喉の位置を探り、親指が喉仏に突き立った!

 

 「ぐっ!」


 くぐもった声を発し赤仮面の体が痙攣する。

 松明を持つ手も大きく震え、火の粉が飛び散った。

 火の粉がマリーの体に舞い降りた。


 ぼっ


 マリーの胸元に炎が燃え広がる!



 「マリー様!!」


 カークが走り寄る。


 「大丈夫です!」


 どこが大丈夫かという状態でマリーが返答した。


 マリーは赤仮面の体に抱き付いていた。

 燃えている部分をローブに擦り付けている。


 じゅうっ……


 炎が消失していく。

 マリーは倒れた赤仮面の濡れローブで顔を拭きながらカークに聞いた。


 「どこか燃え残ってる所はありませんか?」


 きしゃ〜!しゃ〜!!


 赤仮面の肩口で蛇が首を振り回していた。

 頭に火が付いていた。

 

 「あらここに火が……」


 カークが木槌を構えるがマリーはそれを制した。


 「大丈夫、クスシ蛇は毒はありません」


 マリーは蛇の首を掴むと頭の火を擦り消した。

 

 「かわいそうに……本来なら冬眠しているはずのものを」


 「マリー様!!」


 「ああカークさん、ご無事ですか?」


 「いえ、あなたが!!」


 「それより今の状況は?」


 「それは……」


 カークはビスケの方に振り返った。




 ドアに隠れた四人の中の顎髭男が銃を取り出した。

 ドアから顔を出し銃を撃とうとした。

 

 しゅっ


 待ち構えていた様にビスケのナイフが飛んできた。

 銃を持つ手にナイフが命中した。


 「わっ」


 ばあんっ!!


 銃声が轟き弾が床に爆ぜた。

 




 「なんだい? 騒々しいねえ……」


 銃声……これはただ事ではない。

 陥没と言い銃声と言い今日はなんという日だろう。

 様子を見に行かねばならないか。

 

 「仕方ないねえ、行くよ」


 彼女は鎖を引いた。


 がるるる……






 「おい、動くと打つぞ!」


 バジーがドアの前まで走り寄り銃を構えていた。


 「下手に動くとお前ら四人の内一人が間違いなく死ぬ!」


 もちろん本当は無理だ。

 弾はどこへ飛ぶか分からないし人を撃つ度胸もない。

 だがはったりならいける。


 四人組は動けなくなった。


 ビスケとカークも駆けつけた。


 「こっちに来い!」


 降参した四人を追い立て部屋の真ん中に座らせた。

 更に気絶した仮面の蛇男をカークが引っ張り真ん中に引きずり始めた。

 その間ビスケとバジーが四人を見張る。

 マリーは祭壇に張り巡らせてあったロープを取ってきて四人を縛り拘束した。

 カークが引っ張ってきた仮面の男も同様に縛る。

 そして最後の黒仮面の男にカークが近付こうとした。


 その時黒仮面の男がむくりと起き上がった!

 さっき自分らが入って来たドアに向かって走り出した。

 

 「ボス〜!!」


 黒仮面は追おうとするカークを振り切りドアの向こうへ消え去った。

 




 やっと仮面の蛇男らは退治しました。

 この後はボスですか。

 まだ先は長いw

 

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