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第百十八話 混戦







 カークはマリーに気を取られ過ぎて白仮面の蛇男を攻めきれずにいた。

 それが裏目に出た様だ。

 こいつを手早く倒しておけば!

 カークは渾身の力で押し込んだ。

 

 「うおおっ!」


 押し込まれた白仮面は尻餅を付いた。

 カークが馬乗りになり木槌を振り上げる。

 白仮面は苦し紛れに松明を投げつけるがカークは意に返さない。


 ぶんっ


 木槌が仮面をぶっ叩く!

 

 ごおんっ!


 仮面の上からの強烈な振動が中身をも震わした。


 「いぎえっ!!」


 異様な悲鳴と共に白仮面の蛇男は動かなくなった。




 ビスケは剣を抜き黒仮面の蛇男に突進する。

 ナイフが効かなかった今、蛇を気味悪がってはいられない。

 黒仮面は松明を顔前に構え口から霧状の液を吹き出す。

 液が炎となりビスケに直進した!

 ビスケは横っ飛びに移動して炎をかわす。

 火を吹くのは分かっていたから何とか避けられた。


 「きしゃああ!」


 不気味な鳴き声。

 見ると黒仮面の蛇が炎の熱気に煽られ異様に体をくねらせている。


 「そんな事気にしてられないのよ!」


 剣が振り下ろされた。


 がつんっ!


 松明で受け止められる。

 剣と松明のつば迫り合いが始まった。

 




 マリーは突き出される松明の炎を避け続けていた。

 少しでも火が触れれば油のついた身体に燃え移る。

 少しずつ後退していき、遂には壁にどんと背を付けてしまった。

 赤い山羊の仮面の下で口元を笑わせ男は松明を突き出した。

 マリーの瞳が松明の炎をくっきりと捉えていた。

 

 


 「くそ〜こんな事でどうする!?」


 バジーは身震いした。

 もっと腹から声出して敵の注意を向けねば。

 バジーは大きく息を吸った。


 すう〜……


 どんっ!


 「ひっ?」


 反射的に音のする方にバジーが振り向いた。

 自分たちが入って来たドアが開け放たれていた。


 「ああっ! あいつら!!」


 そこにはさっきマリー達から逃げ出した男達四人が立っていた。


 「こ、こんな時に〜!」


 狼狽えるバジーだがそれは四人組も同じだった。


 「な、あいつらこんなとこまで降りてたのか……」


 (お、俺がなんとかしなきゃあ……)


 マリー達は仮面の蛇男らにかかりっきりなのだ。


 「くそっ!」


 銃をバジーは四人組に向けた。


 「動くな!!打つぞ!」


 さっきと違ったびしっとした構え。

 四人は慌ててドアの後ろに隠れた。





 つば迫り合いを続けるビスケと黒仮面が睨み合う。

 黒仮面は松明から片手を離して瓶に手を伸ばした。

 その所作を目と鼻の先で見ていたビスケは剣から片手を離し懐に手を伸ばした。


 片手で瓶の蓋を取った!


 懐からナイフを取り出した!



 ごっ!!


 黒仮面の脳天に木槌が落とされた。

 仮面が真下に沈んで行く。

 その背後からカークの姿が現れた。

 

 「カークさん!」


 「お前はバジーを助けろ!私は……」


 カークはマリーの方を見た。





 

 戦闘が続きます。

 もうしばらく続きそうです。

 ラスボス戦はあるのか?

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