3002年8月12日-3003年4月15日
3002年8月12日。
新大陸、イヴォンシャー州ソーウィック。
古生物学者エドワーズ・E・クラークは、新種の恐竜と思しい脊椎の一部を発見する。
最初、白亜紀の地層を調査していたクラークは、これをタルボサウルスの近縁種と考えた。
しかし次第にその全容が明らかになると現場は、騒然とし始める。
「………でかいぞ、こりゃ。」
全長25m、頭骨長3m弱、体重は概ね10トン~12トン。
顎には、108 - 116本の牙が並び、63cmある上顎骨歯が最長である。
下顎の骨の形状からギガノトサウルスとの類似点が指摘された。
すなわちこの恐竜は、恐らく生きたまま得物の肉を噛み千切って食べていた。
得物は、やがて出血で絶命したはずである。
これは、骨ごと粉砕するティラノサウルス。
首を絞め、窒息させる現代の大型肉食獣などとは違う。
前肢が4本指、後肢が4本指。
前肢には、大きな鉤爪が3本あり、第4中指骨には、鉤爪がない。
小さな前肢に対し、後肢は、大きく強靭な構造で恐らく二本足で身体を支えた。
二本足で立ち、長い尻尾を揺らして身体を水平に保持する。
これらの特徴から獣脚類と考えられた。
いわゆるティラノサウルスと同じカテゴリーだ。
3003年4月15日。
この恐竜は、ヘンリー・グラントとジョン・バークにより”サウロンサウルス”と命名された。