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Jyu-gem  作者: 火水
7/8

寿限無

「どうぞ」


少年王、王となり


賢王と言われるようになった


彼は、その歳のまま亡くなっていく

私は、その人が一文字ずつ

『寿限無、寿限無…』と、描き綴っていくのを見ている


書いた文字が終わり

どうた、と言わんばかりに見た人が

年老いてはいても、あの頃の顔をしているのを見る


「さて、後は唱えて見せたら完成ですね」

と、言う


ヨボヨボの王が、それでも頑張って唱える『jyugem』


『女神!私、この人をもらっていくわ!』


声高らかに『寿限無…(その他、略)』は言う



「ありがとう」




その2人が、その後どうなったのかは

誰も知らない

 





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