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ヘンナトモダチダネ

このA市には入院できる病院が2か所ある。

一つはこの学校に近いこの病院。

ここは貧富に関係なく、全員を受け付けてくれる病院で、少し山の上と言っていいのか微妙に高い位置に建っている。

ただ、古くからある建物なせいかバリアフリーにはほとんど対応しておらず、階段に後付けの手すりと破けてほとんど機能をはたしていないすべり止めテープが張られているぐらいだ。

エレベーターも一応ないわけではないのだが、階を表示するランプのつかなくなってしまい修理やメンテナンスされているかも怪しい丸ボタン式のエレベーターがあるだけ。

玄関入り口は自動ドアもなく手動式、隙間風などはないもののひび割れを無理やりパテで埋め立てている地震が来れば崩れるのでは?と思わないほど酷い病院だ。

改装しては? と思うかもしれないが、そんな金東京や大阪のような大都市の病院ではない限り早々あるはずもなく、ずっと大幅の改善はできないでいる。


もう1か所の病院のほうが新しく、バリアフリーなどもしっかりと充実しているのだが、向こうは高級住宅街のすぐ近くにあるため、あまり庶民的に近寄りがたい雰囲気を出していること、そして病院間で距離があまりにも遠いため緊急の場合にこっちをつぶしてしまうと対応ができない場合が多くなってしまうらしい。


とはいえ、見た目のぼろさとは裏腹にというよりもかなり念入りに掃除されており、ほとんどホコリや隙間風もなく、病室も古いものではあるが冷暖房器具も完備(ただし備え付けの物ではない)。シーツや服などもほとんどほつれなどない。

「大切なのは見た目のきれいさではなく、環境と塵一つない清潔さだ」と医院長は常に言っているらしい。


生徒会長は医院長に挨拶に行くと言い風紀委員長と待合室で待機することになった。

いや、アポとれてないんかい。


「アポ取ってなかったんですね」


「一応会いに行くとは連絡していたらしい。医院長も暇じゃないし、身内とはいえ個人情報の取り扱いとかはかなり気を使わないといけないからね」


「もしかして医院長って女性?」


「そうだね」


それ単に医院長が顔を見たかっただけじゃない?

面談前に再起不能にされていないといいけど。


「【四方山君?】」


声をかけられて顔をあげるとぎょろりとした不気味な瞳がこちらを見ていた。

全長は2メートル近く人間よりも大きい。全身が皮膚を引き剥がしたように赤黒く血管のような管がどくどくと脈打っている。

顔は人間とはかけ離れた形状をしており斜めに備わった口や大きさがまばらな3つの目、体は看護婦の服を着ているせいであまり判断も付かないが、飛び出ている片手の指は補足名が細く、もう片方の手は対照的に指が短く太く大きな手のひらをしている。


普通なら悲鳴を上げてしまうような化け物の見た目をしているが、それが俺の名前を呼んだことでわかると思うが知り合いだ。


「あ、タタリさん。久しぶり」


この人?はタタリ・リア、本名かどうかも知らないが首?から下げられている名札を見る限りそう名乗っているらしい。

ここの看護師を何十年もやっている古参らしい。

本人?曰く特に何か事情があってこの病院で勤務しているわけではなく、病死者の死体をあさっていたところ先代の医院長にここで働くよう勧められたらしい。

入院後とある理由で仲良くなり、学校入学後に初めて友達になったのが彼女だったりする。


「【どうしたの? 定期検査?】」


「いや、お見舞いに」


「【ふぅん・・・肩こりがひどいとか吐き気が続いてるとかじゃなくて?】」


「特に健康に問題ないけれど」


なんでそんな心配を?

いや、まってもしかして後ろに何か憑いているように見えるとかそんな話?

心当たりとしてはメアリーとか金髪の少女とこっくりさんと公衆電話の怪異と・・・


「心当たりが多すぎてわからない・・・」


「【私が言うのもなんだけれどお祓いにでも行ったら? 何か三つくらい憑いてるし】」


「具体的な数言われると怖いんだけれど!?」




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