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ダッテジャマダモン

はっきり言ってこの改変しているのが誰なのかは予想はつく。

でも何者なのかとか対策手段とかまったく見当もつかない以上放置以外の手段を選べない。


「とりあえず悩んでも仕方ないんで生徒会長。人形の鑑定結果出してもらってもいいですか?」


今は一つでも情報が欲しいところ。

もしあの人形の正体がわかれば芋づる式にあれの招待もわかるかもしれない。


「そうだね。もったいぶっても仕方ないし正直に話そう」


生徒会長は鞄から人形の部品を取り出す。


「すまないがほとんど何もわからなかった」


「そうか・・・」


やっぱりか・・・情報を集めようにも時間も丸一日だし、専門家であっても「これは何年生の呪で発信源は・・・」なんてことメリーさん本体でもない限りわかるはずもない。


「似たような人形は過去何度か会ってね? もしかしてそのどれかが再び使われたのかと考えて調べてみた。けれど電話がかかってくるそんな効果を持つ人形まったくなかったし。怪異を引き寄せるものはなかった」


「生徒会長殿? 興味本位で申し訳ないのだが、似たようなものについて聞いておいていいかね?」


「ああ、かまわない」


そして過去に問題を起こした人形の呪物について話だす。

一つ目、単純に捨てられた人形。ただ、見られているそんな気がして子供の人形を何度も捨てるが必ず戻ってきておたぎ上げを頼んだ晩、家族ごと家が焼けその現場で無傷で残った人形。


二つ目、変わり身人形として作られた失敗作。怪我や呪を人形に押し付けようとした結果逆に傷つければ代わりに持ち主が傷つく真逆の人形が完成してしまったらしい。


三つ目、持っていると体を奪われる捨てられた怨念がこもった人形


四つ目、ある日突然手元に現れ、捨てれば少女が殺しにやってくる人形


この町であった人形はこの四つだそうだ。


「あーなるほど。一つ目と三つ目は都市伝説であった気がするな」


先輩はそんなことを言うが本当か? と少し疑い深くなる。

今ネットで調べてもそんな情報一つも出てこなかった。


「成果がないといったが、その筋の鑑定結果はこれが呪物化しているというのは確認が取れている」


そう言って出されたのが謎の鑑定書。

そこに『Aクラス呪物』と鑑定者の名前が書かれている紙がある。

うわ、すごく胡散臭い。


「ああ、仁也の言うその鑑定士は多分本物の筋の人だ。仁也の祖父からの紹介だから信用できる」


お爺さんがどうタラと言われてもと思ったけれど、生徒会長そういえば由緒あるお屋敷生まれかつ寺生まれだった。

そう考えたら信用してもいいのだろうか?

そもそも所々陰陽師っぽいあれこれしてた気がするし、そういうものなんだろう。


「あと、じい・・・祖父曰くその呪人形はすべて『結び神社』で保管してるはずだ」


「結び神社? それってあの山の上の神社のこと?」


このA市もとい学校の近くには裏山があることを何度か出していたと思う。

そこのてっぺんには神社があることは通学している誰もが知っている事実だ。

ただ、そこの階段がとんでもないほど傾斜なことと、天辺のにあるはずの神社がまったく見えないことから誰も登りたいと思わないため、名前も知らない生徒が多い。

まぁ俺もそうだったけれど。


「そう、その神社。そこの関係者以外は呪具の保管場所を知らされないはずだし、取り出すこともできないはずだ」


「なるほど?」


つまり成果がなかったと言ったのはどうやっても持ち出せないからありえないという事だろうか?


「でもそこを管理している神主とかだったら出せるのでは?」


「それは僕も考えたんだけれどね。そこの神主、今年度入ってから入院しているんだ」


「いやいや、そのほかの管理者も別にいるでしょ? ワンマンじゃないし」


「そう、息子と共に管理してるはずなんだけれど。その息子はうちの学校の関係者だった。それを疑ってもいるんだ」


「なら、その人に会いに行けば・・・」


「それがそうもいかなくってね。現在行方不明中なんだ」


あー・・・この町では行方不明とかよくあるときくけれどこのタイミングでか。

長く住んでる人のはずだから夜間の外出は危険だとわかっているはずなのに。

自分は大丈夫って思った時にやられそうで怖いんだよな。


「ちなみにうちの保険医をやっていた人なんだが」


「嘘でしょ」


死んでる! その人死んでるよ!

昨日早川が境界線でバッチリ合ってる!


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