コドクノコドモ⑫
あれから更に何戦か続けていたのだが、さすがに体力の限界が来てベンチで休憩をしていた。というかぶっちゃけ言ってさすがに飽きてきた!
時計が進んでいないとは言え体感的にもう4時間近くも繰り返し続けているわけで、別の遊びもすればいいんじゃないかと思うのに4人は全く飽きる様子もなく、ひたすら繰り返すのみ。
というか4人とも強すぎ! 一回もタッチできないし、誰一人つかまってくれないし負けの連続でさすがに精神的にきつい!
時計を確認してみると秒針が一周まわり切ろうとすると長針が11時の時間に戻るというなかなか面白い現象が起こっているにもかかわらず、先輩は全く気が付く気配を見せない。
試しに時計のことを指摘してみても「何を言っているんだ?」とおかしなものを見るような目で見るばかり。
ビデオカメラの録画時間とバッテリー残量を合わせておかしいことを指摘しても
「おや、鞄の中ででも起動させっぱなしだったかな? これは惜しいことをした」
と違和感すら感じず、詳しく確認しようともしない。
完全に洗脳や催眠を受けてしまっている。
そういえばこの人、以前こっくりさんと初遭遇した時に全く知覚できていなかったのを思い出す。
この人オカルトが好きで、怪しい道具を使いこなすわりに霊感がほとんどない!
もしかして今までも何度もオカルトに遭遇していたが、全く気が付いていなかったのではなかろうか。
あ、あと一人。金髪の少年は俺と一緒にベンチで休んでいるというかぴったりとくっついて離れようとしない。
遊んでいる最中もタッチするときに抱き着いてきたり、一緒に鬼に迫って言ってるときも後ろにずっといたりとやけにボディータッチが多い。
それでも許せてしまえるのは見た目のかわいさのせいなんだろうなという、見た目よければ緩くなってしまう自分が情けない。
一応言っておくけれどただ遊んでいたわけではない。
もう一人の謎の少年にアプローチをとるために声をかけてみたが、向こうは全く知らんぷり。
先輩に声をかけてみるように頼んでみたが、自分を神と名乗るハムスターを見るような呆れた目でこちらを見てくる。
わかりにくい? 「なにいってんだ、おめー・・・」ってこと。
金髪の彼に尋ねてみたら首を振って口の前で罰点を作って見せた。要はあれはしゃべれないということだろう。
結局あれが人形の部品を持っているのか。この怪奇現象の原因となっているのかすらもわからないまま、全くらちがあかない状態だ。
とはいえ、今日はさすがにもう疲れた。
というかさすがにひたすら遊ぶのに飽きてきたからもう帰りたい。
人の命がかかってるんだぞと言いたいかもしれないけれど、満足するかどうかもわからない相手と遊び続けて外れでしたとか言われたらさすがにキレる自信がある。
ならメアリーか管狐が連れてリベンジしたほうがよっぽど建設的じゃないだろうか?
うん、そうしよう。
いろいろと決断が付いた俺は先輩を呼び止めに行くのだった。




