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01俺の現状

俺こと高校1年生、天草太郎16歳はどちらかといえば不細工だ。失敬、少し盛った。どちらかではない。普通に不細工だ。

中肉中背、メガネ。身長160に加え頭も天パーで運動神経もない。100メートルを、走るだけで息切れがする。

頭の方も下から数えた方が早い。

趣味は、マンガにゲーム。オタクといわれるほど知識はないが人に隠さず、堂々と「好きだ」公言できるくらいの熱意は持っているつもりだ。

彼女なんてもっての他。友達もいない。クラスメートだってほとんど話しかけてもらえない。それはなぜか。まー、顔のせいが大半だがそれだけではない。俺が、虐められているからだ。


俺はケンカがきらいだ。多分弱いだろう。人を殴るくらいなら自分が殴られた方がマシ。そんな考え方だ。だが、そういうところを虐める奴らは見逃さない。新学期の始めにそういった連中に目をつけられ、自分達は巻き込まれたくないクラスメートほとんどに無視さられ、見事に村八分にされてしまった。


はっきりいって虐められている。だが、高校生活に支障がでないほどの虐められ方だ。

それは何故か。これに関しては、全く家に帰ってこないシングルファザーの親父から貰っている、生活費の3分の1を毎月1回上納してるおかげで何とか回避しつつ生活しているからだ。

だがたまに、その渡した金をつかいきり1週間早く来たりもするがそこは俺にもプライドがある。


「これ以上は無理だよ~」


そういいながら俺は、学校から近くのビルとビルの間の路地裏で、これでもかというぐらいそれはそれは綺麗な土下座をする。


「だよな~、そんなこと知ってるんだよ。俺たちゃおまえを殴る理由がほしくて言ってるだけだからw」


そう言いと奴等は土下座している俺をサッカーボールかのごとく思いきり蹴りあげる。本来なら、ここで痛みで立ち上がったりしてしまうのだが俺は、その体制のまま頭の後ろで両手を組み亀のように動かない。(この体制が一番防御に徹してると、格闘マンガで覚えたんだよね)


散々僕を蹴り上げ満足すると、


「はー、いい運動になったぜ。じゃあ、1週間後いつも道理ヨロシク~」


そう言うとゲラゲラ笑いながら帰っていく。


どうだ。見上げたもんだろう。

え、プライドはどうしたって?

金を追加で払わずに追い返したんだからこれをプライドと言わずになんと言う。

ちなみに何故奴らはそこまで蹴り続けず、俺を許すのか・・それは、上納金が10万円と言う高校生には破格の金額だからだ。奴らからすればこんなおいしいカモ、そう簡単に手放すわけにはいかない。あー、そう考えると何の仕事しているかわからない親父には軽く感謝しなくては。


普通に考えたら金がある分幸せだと思われるかもしれない。

ただ、俺はつらかった。

だってそうだろ?何の理由もなく金を3分の1とはいえ取られ、友達もできない。相談しようにも、親もいなければ先生だってあいつらにビビってる。(まー、いた所で多分相談しないだろうけど)いい加減心が病んでくるってもんだ。


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