田んぼ作り
操作ミスで打ちきりになってしまったみたいです\(_ _)
まだ続きます!
ムーン達に、今日の事を伝えると、みんな黙ってしまった。
「ユーリ、人は裏切る生き物よ?私もそれで昔死にかけたわ」
「だって、あそこには住んでいたはずの家もないんだよ?人は普通洞穴には住まないし」
「それとも私達の誰かが亜空間を使えると言って、ごまかす?」
「それしかないかな…チャチャにする?時空魔法も使えるし、成人近い年齢の設定だから、覚えてもおかしくないよね」
でも、収納庫はばれちゃったんだよね。どうするべきか。
「思ったけど、私は従兄弟という事にした方がいいと思う。ムーンがいくつの時の子供かって事になると思う」
確かにそうだよね。エメルは新しいお母さんだから、適度に戦える事にして。
「それと、俺は敬語とやらが上手く使えない。領主は偉いのだろう?」
「そんなに偉ぶった人じゃないから大丈夫だよ。ダンジョン発見者なんて面倒そうな物を押し付ける形になるから、あんまり失礼でも困るけど、テッドの事もあるからこっちとしても穏便には済ませたいかな。言葉に困ったら念話で確認していいよ?」
「どうせなら、家族全員で行きましょうよ。ユーリもお世話になっているんだし」
「そうだな」
そういえばエーファさんとシーナさんの間に確執みたいな物はなかったな。旦那さんとの間より年齢が離れてなくても、ちゃんと自分の子供として見ているんだろうな。
次の日。揃って行くと、やっぱり見た事のないエメルが注目されたけど、新しいお母さんだと言うと、納得してくれた。
(もしかして、前に連れてたグリーントータスか?)
(そうだよ。今は進化したから違うけど)
(…本当に人にしか見えないな)
「新たに発見されたダンジョンを、ユーリの希望で私達に功績を譲って下さるという話は聞いておられるか?」
「功績…ですか?我々家族にとっては生活に必要なダンジョンなので」
「勿論、中に入るのを制限する物ではありません。場所が場所なので、行ける冒険者は限られていますが」
「厄介事を押し付けて申し訳ない」
「?いや、誤解しておられるか?ユーリが目立ちたくないので、事情は分かるので、発見者の功績を我々が貰ってしまうという事だ」
(…ユーリ?功績は良いことなのだろう?いいのか?)
(いいの!変な貴族とかに目を付けられたくないから)
「構わないそうだ」
ムーンてば。アルフレッドさんには念話は通じてないんだから!
「?承知した。それで、シラコメの生育準備が終わり次第、そのダンジョンに案内して欲しい」
「ユーリがいいなら、それでいい」
難しい話は、分からないって事だね。ムーンに無茶振りしたのは私だから、仕方ない。
アルフレッドさんも困ってるみたいだけど、従魔だと明かす訳にはいかないもんね。
「テッド、タケノコの混ぜご飯食べる?」
「食べる!なあ…米ってまだ持ってるのか?」
「まあ、真夏に一度帰るつもりだったから、それなりの量収穫してあるけど、鍋だと大変だよ?こびりつくし」
「それでも六年ぶりの米なんだよ」
「テッド、我が儘言わないの!」
「ならダンジョンに行かせてくれよ!」
「テッド、今のレベルは?」
「え?…8」
「それじゃあ来たとしても一階層のビッグコッコにつつかれて先に進めないレベルだよ。諦めた方がいいと思うよ?」
「ユーリのレベルは?」
「冒険者にレベルを訊くのはルール違反」
(ていうかそれ聞く?)
(声に出して聞いたのは悪かった。教えてくれるか?)
(テッドの7倍位だよ)
「なっ…ごじゅ…むぐ!」
タケノコの混ぜご飯を口の中に突っ込んでやった。
「じゃあ鶏肉がでるの?それとも卵かしら?」
「そのどちらかですね。卵の方が割合的に多いですけど」
「どっちも好きだから楽しみだわ!」
「シーナ…行くつもりなのかい?」
「当然よ!あ、レイシアも一緒で構わないわよね?」
「まあ…エーファの武器は弓だから、付いて行かせようとは思っていたけど」
「母さん達も行くなら、俺も!」
「そうね…冒険者を目指すなら、いい経験になるかもしれないわね」
「けどシーナ、テッドは六歳になったばかりだぞ?」
「大丈夫よ。ユーリちゃんだって山を越えてきたんだし、私とエーファ君、それにレイシアも一緒なら、行けると思うわ」
「はあ…冒険者は引退したんじゃなかったのかい?」
「だって、調査は必要よ!」
「そうなんだけどさ、私は置いて行かれるんだね…」
「しょうがないじゃない」
「ダンジョンの調査なんてしてたら、またシーナとのレベル差が開いてしまうね…」
ああ。きっとシーナさんの方がレベルが高いんだね。元Bランクの冒険者だもんね。でもアルフレッドさんの槍捌きもなかなかだと思うけど。
「テッド、明日から特訓よ!」
「うう…レベルを上げた方がいいんじゃ?」
「ダメよ。最低でも命中のスキルは付けないと、魔物に魔法が当たらないとどんな魔法が使えても意味ないでしょう?」
意外。命中って簡単に取れるスキルだと思ってたけど。
「私は魔物に石を当てたら取れたスキルだけど?テッドはまだだったの?」
「うるせー!やっぱり実戦の方がスキル取れると思うんだよな」
「確かにそうね。最低でもレベル10は越えていた方がいいと思うし」
「失礼します」
レイシアさんが入ってきて、畑の都合がついたと報告した。
「なら訓練の前に、畑に行きましょうか!テッド、魔法の訓練の為にあなたも来るのよ」
「へーい」
(ムーン達はもう大丈夫だよ?)
(そうか。なら、近場で狩りをするか)
(今日からは、ユーリの護衛は誰でもいいんだよね?ならボクがやる!チャチャも収納庫覚えたしいいよね!)
(ずるい。じゃんけん)
結局言い出しっぺのモコが勝った。要らないんだけどな。護衛。
「では、我々は失礼させて頂く」
「ボクはユーリと一緒に行くよ!何か面白そうだし!」
「うん。ありがとう」
「では、こちらです」
「先程の方々がご家族ですか?」
「そうですが…何か?」
「中々強そうな方々ですね」
「大丈夫、すぐに実力は見られるわ!私達、ユーリちゃんの住んでいた山の向こう側に行くのよ!勿論レイシアも一緒よ!また一緒に冒険が出来るわね!」
「…そうですか」
「同じパーティーメンバーだったんですよね?」
「そうよ?あともう二人ばかり一緒にやってたけど、私の結婚を機にバラバラになっちゃったのよね。レイシアが側に残ってくれて嬉しいわ」
「シーナ、あなたが無茶言ったんじゃないですか。結果として、まあ、良かったですけど。我々のような亜人でも、定住できるので」
「ウチは領主からしてエルフだもの。だから他の場所よりもぐっと住みやすいわね」
「着きました。ここです」
「…割と長い間休耕地になってたみたいですね。土が固い」
「後継ぎで揉めてましたから、介入させて頂いたら割とあっさりと返納しました」
「じゃあテッド、耕して。天地返しするイメージだよ」
「…こう、か?」
「もっと丁寧に。端から端までやるの。そしたら土手を作って」
魔法でやったからか、土は休ませなくても大丈夫みたいだ。まあ、まだ苗は育ってないんだけどさ。
「これって田植えもやんのか?俺、全くやった事ないけど」
「ちゃんと教えるよ。魔法じゃ出来ないから、手植えでね」
「げー。まあ、しゃあねーか。広まれば他の農家もやるかもだし」
「米を精米したり炊く方法も教えないとね」
「ユーリはどうやってるんだ?」
「精米は魔法。やり方は教えるから。あとは炊飯器の魔道具は作った」
「うわ…流石にそれは無理」
「付与魔法は?」
「一応魔法は全部使える。けど、あんまり使ってないな」
「だろうね。でも使わないとあれも上達しないよ」
「あー。そのうち家中の服にクリーンでも付けるかな」
「お待たせしました。訓練に行きますか?」
テッドが疲れた顔してるけど、ルーン様の加護があるんだから、魔力は残っているはずだよね?ゆっくり歩いていれば回復するし。
異世界に落ちたらやっぱりスローライフ 続で続きます。
何とか書けたので、ぜひよろしくお願いします。




