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補助魔法

エメルの従魔登録をし直す為にギルド受付に聞く。

「あの、私の従魔が進化したんですけど、どうしたらいいですか?」

「グリーントータスが、何に進化したんですか?」

「シールドトータスです」

「えっ…確かなの?」

「ここで出したら迷惑ですよね?」

「迷惑と言うよりは…こっちに来て」


受付のお姉さんが談話室に案内してくれる。

「出してみて」

エメルを出すと、お姉さんはちょっと引いた。

「た…確かにシールドトータスだわ。進化した時に逆らったりしなかった?」

「そういうのはないですね」


「大人しいし、大丈夫ね…登録の石もちゃんと入っているし。あのね、テイマーの扱う従魔が主よりも強すぎちゃったりすると、契約を破棄しようと襲われる事もあるのよ。それに…こう言っては何だけど、ユーリさんはまだ小さな子供だし、従魔はあまり人前には出さない方がいいわ」


「売る為に狙われるからですか?甲羅は盾として加工すればかなり高く売れるんですよね?」

「ええ…勿論そんな事をしたら、冒険者だったら除名処分になる位の罪になるけど」

「私が子供だから舐められると」

「そうね。お父さんの側にいれば大丈夫だと思うけど、知られないに越した事はないわ」


「心配してくれてありがとうございます」

対人戦の経験はないけど、なんとかなると思う。

エメルの為なら人相手でも戦える。


「それにしても一気に強い種族になるなんて珍しいわね」

「そう…ですかね?」

「そうね。リロル市には行った事ある?そこの図書館になら、ギルドの物よりも詳しい魔物図鑑があるわ」

ああ。一度行ってみたかったんだよね。補助魔法の件もあるし。


念動とかは普通にありそうだけど、あんまり重い物は動かせない。触手の方が力が入るのはなんでなんだろう?

「コーベットは領主様がいらっしゃるけど、一番の田舎なのよね。確かに山からの魔物は撃退しなきゃならないけど、でも一番の理由はエルフが自然の中で生活したがるからかしらね?」

まあ、アルフレッドさん自体強いから、町を守る上ではいいんじゃないかな。


あの時、アルフレッドさんが使ったのは微精霊に力を借りた魔法で、槍の先で魔法陣を描いて発動したらしい。

あとでフレイに聞いた事だけど、エルフやドワーフ等の妖精族特有らしい。


一応町に来たんだし、買い物がてらテッドを訪ねる事にした。

「な、何だよお前!どっか行ったんじゃなかったのか?」

「実家にね。冬支度の為にもっと色々買い足しておこうと思って。それと、リロル市の図書館にも行きたい」


「まあ…コーベットじゃ父さんの書斎位しかまともに本はないからな」

「どんな本があるの?」

「領地経営関連以外だと、魔法の本とか、あとは歴史、神学…そんな所か」

「魔法の本…見たいな」

「父さんに聞いてやるよ。てか、ユーリはかなり魔法使えてるだろ?今更な気がする」


「補助魔法が良く分からなくて」

「ああ。あれは難しいよな。俺もロングハンドと飛翔位かな?」

「飛翔って、空飛べるの?」

「ユーリの所の亀位のスピードなら何とか。意外と難しいんだ」


そんなにスピードは要らない。だって怖いし。けど、飛べたら気持ちいいだろうな。

鳥と一緒に空を飛んでみたい。その鳥が魔物だったら狩るけど、飛べれば楽々だね。


『補助魔法 飛翔を覚えました』


うそ。魔法になっちゃった。私の妄想はどんだけ凄いんだか。

「どうした?変な顔して」

「く、空想してたら飛翔覚えたみたい」

あ。テッドが呆れた顔してる。

「凄いな。お前」

想像力豊かなんです。

「まあ、魔力使いっぱなしになるから多用は出来ないけどな」


仕事をしていたアルフレッドさんから鍵を借りた。

「そういえばテッドも昔はよく本を読んでいたよね。最近は全然だけど」

「ここの本は飽きた。ユーリもリロル市に行きたいみたいだし、俺も行きたいな」

「飽きた、ね。テッドは冒険者になりたいんだろう?でも学問にも興味がある」


「学校に行く前に色々と知っておきたいんだ。ユーリもそうだろう?」

学校、あるんだ。

「いや、義務じゃないんだし、それぞれだよな…でも二年間の初等学校位は行くよな?」

「あ、多分」

「ていうか、行くべき。家族以外とも話した方がいい」


「家族が冒険者だと、定住しないからテッドと一緒には難しいんじゃないかな?」

「な!何でユーリと一緒なんだよ!」

「…まあいいや。確かに魔法関連の本は少ないし、テッドも行きたがっていたし、何なら明日母さんと行ってきたら?」

「俺はいいけどユーリの家族は依頼とか受けているんじゃないか?」

「もしそうでも、母さんと一緒なら安心だろう。一筆書いておいてあげるから、制限なく読めるよ」

「助かる。魔法書関連はユーリが読めなくなるからな」

「ありがとうございます」

きっと、平民は閲覧禁止とかあるんだろうな。


「行こうぜ、ユーリ」

本棚二つ分の中には、スキルの本が一冊と、魔法の本は二冊だけ。

皮張りで手書きの本だ。

「ユーリは補助魔法、何が使えるんだ?」

「呼吸補助と念動、…ロングハンド」

微妙な間。

「念動とロングハンド…どっちも微妙だよな。呼吸補助は凄いな」

「海藻を採ってたら海に落ちたんだよ。その時に覚えた」


「本にも実戦の方が覚えやすいってあったし、そういう体験も必要なのか」

「私は必死だったの!その頃はまだ小さかったし、頭が重いからバランスも悪いし、助けてくれる人もいなかったから」

「亀は?」

「その時は別行動してたの。テッドはテイムのスキルは取らなかったの?」

「転生前に貴族の子供だって聞いていたし、転生前にも動物なんて飼った事なかったから」


「私は必死だったからな。町まで遠くて。体は二歳だし、魔物はいるしで」

「けどさ、落ちた時にそんなに小さい状態があるなんて聞いた事ないけど」

「…まあ、色々あったし。細胞が足りなくなるから若返りは避けられないんじゃないかな?」

本当はフレイのミスのせいだけど。

「ここから補助魔法だね。何か、名前とかんたんな効果しか書いてないんだけど」

「ウチの本はな。図書館のは違うみたいだけどな」

「他の家族は補助魔法使えないの?」

「使えない。てか、補助魔法はレアスキルだからな?だから研究も進んでないし、本自体も専門書なんてのはない」


「シーナさんは魔法使いとして優秀みたいだけど」

「母さんは暗黒魔法まで使えるからな。あとは四属性」

「凄いじゃん?普通は三つ位なんでしょ?」

「母さんは元Bランク冒険者だぜ?ていうか、母さんも魔法神の加護持ちだし」

「本当に凄いね。ルーン様の加護持ちは多いって聞いたけど、親子揃っては少ないよね」

「魔力や精神は遺伝するから、俺の異常さを隠す為だと思う」

そうだね。両親揃って優秀なんだから、テッドが悪目立ちする事はない。


ていうか、補助魔法って役に立ちそうなのもあるけど、微妙な物も多い。このスピードなんて、走る速さを上げるだけなんて、レベルを上げた方がいい気がする。

収納庫を持っている事が条件の魔法なんてあるんだ。

持つ武器を即座に変えるチェンジとか、着替えの魔法、ウエアとか。これはみんなに覚えさせたいな。

パワーは重力魔法を持っていれば必要なさそうだし、シールドは不可視の盾か。結界魔法でいいじゃん?


置き忘れた物を探す魔法は、落ちる前だったら欲しかったな。

空納は、収納庫の劣化版だね。時間経過もあるし、容量もそんなにない感じ。


ロングリードは、少し離れた人の声を聞く魔法…って、盗み聞きじゃん!


まあ、図書館の方に期待しよう。




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