魔道具作りと
ホッカイロと、ミキサーの魔道具が作れた。
もう外は雪に埋もれているから、好んで出て行くのはムーン位だ。
けど、冬の間は餌となる魔物も少ないのだとか。
他のみんなは火鉢の周りで寛いでいる。
ホッカイロは、単なる魔鉄の板だ。そこに発動基盤を銀と魔石の粉で書いて、消えないようにもう一枚貼り付けただけ。
巾着に入れて今はユーリのポケットの中に入れてある。
ミキサーの方は、風魔法の応用だ。前に洗濯風の事が出来ないかと、ピュアを覚える前に、ごわつく服を洗濯した。木桶の中で石鹸を削った物と一緒に、ぐるぐると回したり反転したりして。少しは着心地良くなったけど、お古感は拭えない。
まあ、ピュアを覚えたらその辺も解決したけど。
術式は数学に似ている。魔法を論理的に表した物だ。
科学的とはちょっと違う。この本は誰が書いたか分からないけど、分かりやすい。
魔道具の研究も面白いな。まあ、生きるので精一杯な今の私にはこんな冬の間とか、それしか出来ないけど。
今作っているのは時計の魔道具だけど、魔力を流さなかったら止まるから、電池みたいな物がないかフレイに聞いたら、魔石どうしを合成するとか。
やってみたけど、出来る気がしない。きっと技術が足りてないんだろうな。
(火鉢が冷えてきたよ。ユーリ)
はあ。仕方ないな。やっぱりストーブの魔道具を先に作るべきだったな。
火魔法で中の石を熱して、ユーリは再び食卓へ。机も欲しいな。
魔鉄を錬成していたら、モチが寄ってきた。
(本当にこんな屑ばかりでいいの?)
インゴットにした後の魔鉄は、遠慮するんだよね。
屑とはいえ、極少量のレアメタルも含まれている。
それも分けて錬成して、少量の魔鉄も並べてみる。
どれが好きかなと思ったんだけど、全部綺麗に食べた。実験にならない。
ストーブは、側も魔鉄だから、かなりの量を使った。
足りなくなりそう。冬の間の楽しみなんだから、無くなるのは困る。
でもストーブは早急に欲しい。ムーンには採掘はさすがに無理だから、私が行くしかない。まあ、カイロもあるし。
そろそろお腹空いた。ご飯かな?
冬の間は外を見る事もないから、時間の感覚も曖昧だ。
一応フレイに聞けば教えてくれるけど、時計は欲しいな。
今日は…いや、今日も鍋だ。魔道具作りに時間を取られているから、最近は手抜き料理ばかりだ。
鍋なら火鉢の上で作れるから、一石二鳥。
去年との違いは、野菜が自作した物だということ。
そしてエメルにもマジックバッグを作った事で、海鮮鍋も作れる。
鍋が出来る頃に、ムーンも帰って来た。
(ね、ムーン。明日ダンジョンに連れて行って)
(食料品がないのか?)
(ううん。魔鉄。ちょっと大物作ったから、無くなりそう)
(かなり採掘はしてたと思ったんだけどな)
(ごめんね、ムーン)
(いや)
(あらユーリ、ダンジョンに行きたいの?)
(うん。魔鉄を採掘に行きたい)
(なら、私も行くわ)
(ボクも!)
(私も)
(みんな、寒いのに…でも嬉しいよ!)
次の日。小雪のちらつく中、ムーンの背中に乗って出掛けた。
私はエメルに護衛を任せて、他の皆は好きな所に行くそうだ。
出来れば5階層、シロップも採って欲しいとお願いした。
ツルハシではなく、ブレードディアの角で補強したシャベルで掘る。
モコが途中でシロップと野菜を持って来てくれた。
(ありがとう。他のみんなとは別行動?)
(チャチャとムーンは下に降りて行ったよ?ボクはユーリの欲しい物持って来たんだ。偉い?)
(ありがとう、嬉しいよ!)
(へへっ!)
途中で他の従魔達も、獲物を持って来た。チャチャはアーマードボア。ムーンは…
鑑定 ブラックワニーの肉 淡泊で美味
(もしかして13階層に行ったの?)
(様子見程度にするつもりだったが、つい夢中になってた。悪い)
出来れば新しい階層は、私も行きたかったな。
あと、皮もある。ワニ皮か…バッグに良さそうだな。
(様子見は助かるけど、新しい階層には私も連れて行ってね?)
(次は気を付ける)
ワニ肉は、確か鶏肉に近いんだよね。これで何作ろうかな?




