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モコとスラ達

 卵が…割れた!小さな卵から孵ったとは思えない位の抱える程の大きさで、羊毛に覆われたそれは、羊かと思った。もふもふだ。

「にゃー」

 え?猫?とりあえず、テイムだよね。

「名前はモコ。…でいいのかな?」

 成功ならステータスが見えるはずだけど。


 モコ(0)

 アンゴラキャット

 レベル 1

 スキル

 雷魔法 木魔法 風魔法 毛攻撃 毛生え 

 爪攻撃 罠 

 

(モコ、私はユーリだよ)

「うにゃ!」

(ふふふ。よろしくって?こちらこそ)

 念話は使えないみたいだ。…あれ?なら念話って必要だったの?


 まあいいや。モコ可愛いし。暖かいし。

 現実逃避ではない。癒しは必要だ。

 

 川付近には、ゼリー状の野球ボール位の生き物がいる。スライムかな?

 うん。異世界での生ゴミ処理生物の定番だよね。恥ずかしいけどトイレも。

 木魔法で作った蔓を編んで作った容れ物に五匹程入れたけど、その蔓まで食べ溶かしてしまうから、森まで運ぶのが大変だった。

 結局途中で鍋を買って、入れて帰った。


 テイムスキルを試してみるけど、モコのように上手くいかない。

 本当に薄いパスしか繋がらないから、言うことは聞きそうにない。

 それでも位置は分かるから、用があるまで好きにさせておく事にした。

 ちなみに名前は、スラりん、スラっち、スラぽん、スラミー、ホイミンだ。

 見分けはつかないけど、名前を呼べば一応反応する。


 さて…穴掘り頑張ろう。

 一応ツルハシも買ってみたけど、魔法の方が大きな穴が開くようになった。

 それに何より重い。

 何とか夜までには一メートル位の穴が掘れた。これなら寝転がれる。


 昼間のニジアユを焼いて、モコと分けっこして食べた。

 骨等は、スラ達が食べた。それと昨日の狼の肉。モコも食べていたけど、スラ達にはそれぞれ好きな物もあるらしく、草を喜んで食べているのもいる。

 水は必要みたいなので、ショッピングで大皿を買って、水魔法で満たしてやる。

 あ、モコも水飲みたいよね。うん…瀬戸物は普通にあるみたいだ。


 寝袋の中にモコも一緒に入って寝た。お陰で夕べは寒くなかった。

 食パンをフライパンで焼いていたら、レベルアップのコールが来た。

 従魔との間にはパスが繋がるから、経験値がシェアされる。

「にゃー!」

 モコが、獲物を取ってきてくれた。角のあるウサギ、ホーンラビットだ。

「ありがとう!モコ」

 自分とたいして変わらない大きさの相手を引っ張ってく?んだから、モコって結構力持ちなのかな?


 今日は釣りをしてみようと思う。釣り道具は、ショッピングで普通に買えた。

 結界石にはたまに魔力を通してポケットに入れているので、急に襲われる心配はない。

 強い魔物には効かないみたいなので、結界魔法も練習している。

 

 罠にかかっていたのは、ヒラメかな?ちょっと長細い気がするけど。

 籠ももう少し頑丈な物にしたいな。

 ほつれてきている所を蔓魔法で補強して、また仕掛け直した。

 

 狼の肉は餌に丁度いい。皮のなめし方を知らないので、絨毯代わりには使えなさそうだけど、スラ達の餌にしてもいいや。


 一日かけて釣れたのは、小さなサバと食べられないフグばかりだ。

 それでもスキルの釣りを覚えたら、釣れる量も少し増えた。

 

 狼の皮を置いて、好きにしていいと言っておいた。

 皮にはまだ血が付いている。スラ達が舐めるように進んでいく。


 ショッピングでご飯を買った。相変わらず賞味期限は切れているし、パックも付いていないけど、チンするご飯だろう。

 根元が根っこで膨らんだ長ネギを醤油とコショウで炒めた炒飯にして、食べた。

 釣りで時間を取られてしまったから、ホーンラビットを試せなかった。

 別に夜のうちに作ってもいいんだよね?汁物にして、明日食べればいい。


 野菜セットは只同然だけど、恐らくは畑の隅に捨てられるような廃棄野菜だ。

 それでも充分食べられるし、ちゃんと選別して廃棄の所はスラ達にあげた。

 醤油や味噌があるって事は、私の前に落ち人になった人が広めたのかもしれない。


 町にも行ってみたいけど、テントが立てられないうちは旅は無理だ。何しろここは辺境の地らしく、人の住む町までは遠い。


 翌日、起きてびっくり。皮はスラ達によって綺麗になめされていた。

 驚いた。思った以上に知能が高いのかもしれない。

 皮を敷いておけば保温効果も期待出来そうだし、ベッドを作った時にも重宝するだろう。

 どうやったのかな?脂とか使ったりしたと思ったけど?


 まあ、細かい事はいいや。


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