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記憶

スパイダーシルクで、肌着とパンツを作った。

付与は、サイズ自動調節とクリーン。けど、まだ付与容量が残っている。なら、温度自動調節かな。それと、自動修復。これで容量が丁度使い切った。自動修復の付与が付いていれば、何かの拍子に穴が空いてしまっても、小さな物なら元通りになってしまう。

モコの毛から作った生地も肌触りがいいけど、これはまた別物だな。

というか、付与容量が多い。


試しに着てみると、肌にしっくりと馴染んだ。上の世界でもシルク生地の服なんて着たことなかったけど、こんな感じなのかな?

モコの作る生地では自動修復まで付かないから、こっちを普段使いしてもいいかな。


それとエメルの下着も。今は大分人化に慣れたけど、咄嗟に脱げない時に人化が解けてしまっても、サイズ自動調節大と自動修復で下着を駄目にしてしまう事もなくなるだろう。


モチが、端切れも綺麗にしてしまった。食べられない物も取り込んでしまうのは今更だけど、モチ、というかスライムにとっては食事になっているのかな?不思議。


テッドの方は、12階層まで進んだみたいだ。もうすぐ夏休みも終わりだけど、蜂蜜を自力で採る事は無理そうだな。

今日は15階層に行ってみようかな。蜂蜜やタケノコも勿論だけど、15階層から行ける罠部屋に行きたい。


今日はトレントが多いな。それならそれで、トレントの実に期待したい所だけど、元々枝に変わる確率の方が高いので、あまり期待は出来ない。


インパクトキック!で蹴り付けると、元が岩なだけに割れ目が入り、崩れる。

「ありゃ、外れか」

倒しても何も出ない。

途中見かけた蜂を倒して蜂蜜を拾い、またゴーレムを見付けた。


次は一番使っていない重力魔法で倒した。上位魔法だし、使い勝手もいまいちなので使えていない。思い出した時は使うようにはしてるけど。

「階段見付けた。でも、16階層に行ったら外れなんだよね」


よし!魔法石はない。

今は一人だ。敢えて一人を選んだけど、何とかしてみせる。

双剣を手に、気合いを入れて下る。


たくさんの魔物達が白い氷の粒に包まれる。雑魚の殆どはこれで消えるけど、一人だからドロップアイテムを拾っている暇はない。

何とか飛んでいる鳥型魔物には投げナイフで頭を狙う。

あとは動く魔物にひたすら剣を振るう。


ちょっと残し過ぎたかな…疲れた。

リフレッシュをかけて、出現した宝箱に手をかける。

「…え。モンス〇ーボール?」

上半分が赤で、下が白く、スイッチが付いている。

「…えええ」

まさか従魔が出て来たりしないよね?


鑑定 スキル珠 触れるだけでスキルの取れる珠が入っている


とりあえず開けよう。触れなければいいんだし。


鑑定 偽装のスキル珠


むう…微妙過ぎる。私も眷属達も全員持ってるスキルだ。とりあえず収納庫の肥やしかな?売れそうだけど、何かで使う事もあるかも?

そうやって不要品が貯まっていくんだよね。断捨離って意外と難しい。


記憶の断捨離も出来たらいいのにな。嫌な事ばかり覚えている。



優梨、やっぱり俺にはお前が必要だ。この前は別れるなんて言ったけど、無しでいいよな?


嘘だよ!お母さんが亡くなったからそんな事言うんでしょ?苦手だったし、遺産もある


生命保険?そんなのかけてたんだ…こんな事知ったらアイツ、絶対に離れなくなる。なんとなくで長年付き合ってきたけど、本気じゃなかった人の気持ちがそう簡単に変わる訳ない。



あーもう!何で颯太の事を今更!嫌になる!


一人で実力を試してみたのが悪かったのかな。みんなに知られたら怒られそうだな。


さっさと亜空間に戻って、みんなの分の下着も作ろうかなと考えて、8階層で採れるブラックスパイダーの糸と比べてみた。


同じ糸だと思っていたけど結構違う。手触りからして違う。勿論魔力の通りも。

やっぱり26階層の糸は優秀だ。強度も違う。8階層の糸は罠にするのに丁度いい。アサリを採る専用にしようかな。


「ん?ユーリ、ずっと手仕事してた?」

「お帰り、チャチャ。今は下着を作っているんだよ。みんなに作りたいからまた26階層に行かないと」

「…?ユーリ、ここにいたんだよね?」

「白い下着しか出来ないけど、付与もたくさん付けられるんだよ」


ムーンが戻ってきて、人化を解く。

(主、一人でダンジョンに行ったのか?)

「ええっ?何で」

(戦いの匂いがする)

いや、クリーンかけたけど?

「ちょっとの時間だけね。今日はトレントばかりだったよ」

うん。残念。

「ユーリ、呼んでくれれば良かったのに」

「うん。そうだね。本当に…これからはそうするよ」

ムーンのお腹に飛び込んで顔を埋めた。お日様の匂いだ。


「夕ごはんは何にする?」

(ユーリの好きな魚が釣れたかは分からないが…)

ムーンは釣りにはまったみたいだな。…あれ?ホタテ?


「これも釣れたの?」

(ああ。色々絡まっていた。剥がしたらそれは噛みついてきたぞ)

そっか…海藻が釣れたんだね。良くある事だ。そしてホタテに挟まれたと。いや、本当に噛んだのかも?アサリも噛むし。

とりあえずエメルが帰って来たら見せて、ホタテも見付けたら採ってきてもらおう!


今年の夏は期間が限られているから却って焦っちゃったな。毒々ダンジョンとか、ワイバーンももっと焦らないで攻略するつもりだったのに。まあ、そのうち何回かは金の採掘もした。売るのは後でいいけど、モコにアクセサリーを作ってあげるのもいいかも。

モコは全体的に白いから、金のアクセサリーは映えそうだ。

美少女は美しくあるべきだよね!





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