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毒々ダンジョン終了

今日は毒々ダンジョンに挑戦だ!

7階層を抜け、8階層へ。

魔物はパラライズワーム。やっぱり出たか。麻痺毒。

口から飛ばして攻撃してくる。そんなばっちい唾液には当たりたくない。

双剣で攻撃すると、僅かに痺れた感じがした。身体に生えた短い毛にもビリビリ効果があるらしい。

「痺れる」

チャチャに麻痺消しの魔法をかけてやりながらムーンを見ると、足で蹴って攻撃していた。

私には麻痺は効かなそうだ。状態異常無効のお陰だ。

そういえば、テッドも状態異常無効を持っていたかもしれないな。魅了も状態異常だし。お子様だからかからないと思ってたけど、実は加護のお陰かもしれない。アリエール様の加護を持っているんだから、あり得る。


ポーションを持たせてはいるけど、酷い麻痺だと自分で飲めないから意味がないかも。

やっぱり材料を揃えて護符を作るか。


9階層ではキラーバイパーだ。毒攻撃も麻痺攻撃も両方してくる嫌な奴。でも皮がドロップされれば護符の材料になる。

微妙に親切なダンジョン?いや。親切だったら食料品を出してくれるよね?

まあ、とにかくここでたまに皮がドロップするので、私中心に戦って集める。


「じゃあ、護符を作ったらまた来ようね」

「せめて階段位は見つけておいた方がいいんじゃないか?」

「多分次はボスだから、意味ないよ。また来よう?」

9階層の終わりの階段に出られるのではなく、10階層の初めになるから、ボスを倒さなければならない。何が出るかは分からないけど、護符を持って挑んだ方がいいに決まっている。


私は亜空間へ。他のみんなはダンジョンでストレス発散させてくるみたいだ。

私は要らないから4つ。広い亜空間に一人だと淋しいので、モチを出して作成する。

あれ…私の流した魔力をモチが吸収している?まあ、余剰魔力だし、錬金術に使う魔力だからそう多くはない。

でも、他人の魔力は魔力酔いを起こすんじゃ?

(モチ?大丈夫?)

ふるふると震えながら使った薬草の屑を片付けてくれるモチ。

相変わらず何考えているか分からないけど、撫でてやると嬉しそうだ。


「あ、こら。それは毒だよ」

ドロップアイテムの小瓶を倒してしまい、零れた液体もモチは綺麗にしてしまう。

「本当に大丈夫なの?」

慌てて鑑定してみたけど、毒状態にはなっていない。薬液精製も出来るから、自力で治した?

危ないのでモチを足下に下ろした。


「よし!出来た」

完璧に防いでくれる物ではない。リスクを分散させるアイテムだ。それでも持っていないよりはましだろう。

通常の毒ならほとんどかからない。麻痺も防いでくれる。猛毒にも効果があるものだから、あのダンジョンを攻略するなら必須のアイテムだろう。バジリスクの鱗も使ったから、石化にも効果がある。

…まあ、別に攻略はしなくてもいいかなと思っているけど。


「この前から何やってるんだ?そこのダンジョン攻略じゃないよな?」

「うわ?!」

びっくりした。いつの間に帰って来たのか。

「ユーリ?」

「ええと…レイシアさんは?」

「15階層。一人で行ってる」

ああ。蜂蜜集めか。


「ちょっと、私の担当妖精の仕事を手伝ったんだけど、アルメリア皇国の端で、そこからクルークの町に着いたんだけど、その近くにダンジョンがあるんだよ。毒とか状態異常を持ってる魔物ばかり出てくるダンジョンなんだ」


「担当妖精…ああ。落ち人を助ける妖精か。その加護が問題なんだよな」

まあ…フレイは祝福しか出来なかったし、それも今は消えちゃったけど。

「とにかくその仕事の手伝いで、亜空間移動したんだ」

「いいな…でも離れ過ぎてるし、ゲートを開いた所じゃないと亜空間移動は出来ないから、レイシアには知られたくないか」

「そういう事。まあ、行っても毒ばかりのダンジョンだから、あんまりお勧めしない」

「俺は状態異常無効持ってるから平気だけど、ユーリも?」

「加護を頂いたから」

「するとそのポーションとかは從魔達用か」

「從魔じゃなくて眷属だよ。…何か面白いの見つけたらテッドにも教えてあげるよ」


「アルメリア皇国の南端は朱雀の聖地があるんだよな。行くのか?」

「予定はないけど。…てか、アオさんみたいに気軽に会ってくれるかも分からないけど」

そっか。アルメリア皇国に隣接しているんだ。大きな鳥…もふもふしてそうだな。ちょっと見てみたいかも。


次の日。9階層から始めた。昨日は見なかった魔鉄の採掘ポイントがあったけど、順番待ちしていたので素通りした。

階段を下ってボス部屋へ。

何と!金色の巨大なモコモコだ!3メートル以上ありそうなモコモコに、ユーリは思わず抱きついた。

「うわ…ビリビリする…こ、攻撃しないで!」

こんな巨大なもふもふ、超貴重。


テイムを試してみたり、ご飯をあげてみたりするも失敗。何というか、パスが全く繋がる気がしない。

「ええー。何で?」

從魔化は無理そうだ。


もしかすると、ダンジョンの魔物は別物なのかもしれない。

というか、ご飯も食べてくれないし。

仕方なく倒した。体力はあるけどビリビリする以外はそんなに強くない。


大きな肉の塊がドロップされたけど、あんまり嬉しくない。

「もふもふなら、ボク達をもふもふすればいいじゃん!」

「大きくなった俺のもふもふにユーリは満足してくれたのではなかったのか?」

「うん…ごめん。欲張っちゃだめだよね。私にはこんなに素晴らしいもふもふ達がいるのに」


ダンジョンの魔物で、しかもボスなんだからテイムはきっと無理。

ご飯も食べないって事は、やっぱり普通の魔物とはどこか違うのだろう。


11階層に下ってびっくり。剣が宙に浮いて攻撃してくる!しかも盾まで浮いてて、剣を攻撃しようとすると、防いでくる。

剣には毒が付着しているみたいだ。

切り裂くよりはチャチャの打撃の方が効いているみたいだ。

ムーンも力任せに大剣で殴っている。

エメルは盾で殴りはじめた。モコと私はサポートに徹する。


ドロップアイテムは、剣か盾。まんまだ。毒の付与がされた剣だけど、要らないな。


12階層は、デススネーク。猛毒を使ってくる。猛毒だと護符の効き目がいまいちだな。私には効かないけど、眷属達が毒状態になる。


「何か対策しないとだめかな?とりあえず戻ろうか」

「魔法もポーションもあるが、我らの耐性が低いのかもしれないな」

「ん。耐性つける」

「つけるって…チャチャ、無理しないで」

猛毒を受けて耐性をつけるなんて、そんな事しないで欲しい。

「まだ人がいそうだから、甲羅で受ける事も無理ね。困っちゃうわ」

「また後でにしようか。どっちみち美味しくないダンジョンだから、攻略は意識してないし」

「ふふっ、そうね」


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