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劣等人の魔剣使い スキルボードを駆使して最強に至る(WEB連載版)  作者: 萩鵜アキ
4章 神代戦争、再び

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人間の可能性は無限大

 黄色い装飾が付いたそれを、透はまじまじと観察する。


(まさか、妙な呪いがかかってるんじゃ……)

「何よその目は。それはアタシが作ったものじゃなくて、別神(べつじん)からのものよ」

「あ、そうなんですね。よかった」

「なんで安心してんのよ!?」


 ネイシスが目をつり上げるが、こればかりは仕方がない。


(この世界の神様はみんなこうなのかな?)


 さておき、頂いたブレスレットをはめてみる。

 ブレスレットは透の腕にぴったりだった。また、非常に軽く、装着感がないのも良い。


「これで揃ったわね」

「えっ?」

「ううん、なんでもないわ。ちなみにそのブレスレットは、【魔剣】みたいに特別な効果は〝ほとんどない〟から。大事にするのよ」

「わかりました。ありがとうございます」

「うんうん。それじゃあ、またね」


 ネイシスが手を振ると、徐々に白い世界がかき消えていく。

 しかしすぐにぽんと手を叩くと、


「あっ、そうだ」


 動画を一時停止したかのように、消えゆく白い世界が停止した。


(あっ、止められるんだ)

「アンタ最近、スキルボードを眺める時間が減ったわね。なんでよ?」

「ええと、まとまった時間が取れなくて……」


 スキルボードには現在も、非アクティブのスキルが五万とある。

 スキルを吟味してポイントを振り分けていくのは面白いのだが、いかんせん要不要を選り分けるのに時間がかかりすぎる。


 それに、自分がどんなスキルを取得していくべきか? 育成方針(ビルド)が定まらないというのもある。


「スキルくらい、自由に取ればいいじゃない」

「それはわかってはいるんですけどね……」

「煮え切らないわねえ。日本人ってほんと、そういうところあるわよね」

「そういうところ?」

「自由が苦手」

「ああ、たしかに」

「あと、失敗を極端に恐れてる」

「うぐっ」

「コスパ意識が高すぎるのも問題よね」

「ぐぬぬ……」


 全くもってその通りだ。ネイシスの言葉が心の中心にぐさぐさ突き刺さる。


 何かを選択する場合、まず失敗しそうなものを除外するし、必ずコストと対価を意識してしまう。

 だから、自由にやれと言われると、どうしたらいいか困ってしまう。


 チャレンジするからには成功しなければいけない思い込んで、臆病になってしまうのだ。


「アンタの勤勉さは、日本じゃ全く役に立たなかったけど――」

「クハッ……」


 心にクリティカルヒット。

 えっ、この神なんで心を殺しに来るの? 日頃の恨み?


「今は十分すぎるくらい役に立ってるじゃない」

「そう、ですかね?」

「ええ。その証拠に、エアルガルドに降りて一ヶ月なのに、アンタの周りにはたくさんの人がいるじゃない」

「――っ」


 指摘されて、ハッとした。


 エアルガルドにおいて、劣等人は蔑みの対象だ。

 そんな劣等人として転移した透は、劣等人であるにも拘わらず、たくさんの人と縁が繋がっている。


 エステル、マリィ、リリィ、グラーフ、シモン、ジャック、アロン、テミス……。

 パッと思い浮かんだだけでも、日本で暮らしていた時より多くの人と交流を持っている。


 たった一ヶ月でそれだけの人と縁が結ばれたのだと、今更ながらに気づかされた。


「世界が変われば、必要とされる個性(スキル)だって変わる。今は役立たずでも、いずれそのスキルが生きる可能性はある。でも、いつスキルが生きてくるかなんて、人間じゃ予測もつかないでしょう?」

「そう、ですね」

「なら考えるだけ無駄よ。自分の力がどう生きるか考えるよりも、そのスキルを自分がどう生かすか考えなさい」


 ネイシスが腰に手を当て、胸を張る。

 姿勢はちっとも神らしくないけれど、いままでにないほど神気が感じられる。


 その威圧感に、透はぶるりと体を震わせた。


「人間の可能性っていうのは、無限大なんだから。あれこれ考えて手をこまねいて、自分の可能性を広げないのは損よ。失敗なんて考えないで、たくさんのスキルを取得しなさい」

「……はいっ」

「素直でよろしい」


 ネイシスがうっとりするような笑みを浮かべた。


「それじゃあまたね☆」


 ひらひらと手を振ると、停止していた世界の消失が再開されたのだった。




          ○




 ネイシスから解放された後、東門から外に出て、一路ペルシーモがある山へと向かった。

 道中、透はエステルの隙をうかがいながらスキルボードを確認する。


○ステータス

トール・ミナスキ

レベル:33

種族:人 職業:剣士 副職:魔術師

位階:Ⅲ スキルポイント:0

○基礎

【強化★】

【身体強化★】【魔力強化★】

【自然回復★】【抵抗力★】【限界突破★】

【STA増加+7】【MAG増加+7】

【STR増加+7】【DEX増加+7】

【AGI増加+7】【INT増加+7】【LUC増加+7】

○技術

〈剣術Lv5〉〈魔剣術Lv1〉〈魔術Lv5〉〈法術Lv9〉〈弓術Lv5〉〈合気Lv5〉

〈反撃Lv1〉〈対抗魔術Lv2〉〈回避Lv2〉〈察知Lv5〉〈威圧Lv5〉〈思考Lv5〉

〈異空庫Lv4〉〈無詠唱Lv4〉〈言語Lv4〉

〈鍛冶Lv4〉〈料理★〉〈調教Lv1〉

〈断罪Lv2〉〈口笛Lv4〉〈物真似Lv5〉

【魔剣Lv2】

○称号【ネイシスのしもべ】

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新作「『√悪役貴族 処刑回避から始まる覇王道』 を宜しくお願いいたします!
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