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ショット・ガン

作者: 猫柳美鳥
掲載日:2015/11/09

 彼は軽やかにボールを打っているのではない。ボールを打ち込んだのを、大きく見開いた白眼でしっかり確認してから、軽やかに手足を動かしているのだ。

 それに気がついた時、私は大変なショックを受けた。

 運動は苦手だ。彼が気を使って、本当は私が打たなければいけない球も打ってくれているのは知っていた。でも頑張ろうとしていなかった。ふと彼を見上げた時、彼がこの試合を遊びと思っていないことを悟ったのだ。彼は悟られないようにしていたのだろうが。

 なんということだろう。最初から諦めていた私とはいったいなんなのだ。

 惜しかったね、と彼は言う。私は私の動作の何もかもが足りていなかったことを恥じる。だけれどいくら悔やんだところで、それは変えられない過去の事象なのだ。だからこそスポーツには真摯に臨むことが必要なのだ。試合が終わった後も、彼の獲物を捕らえた時のような鋭い目付き、得点を入れた後のおちゃらけた姿が交互に脳裏に浮かんできて混乱した。

 彼は凄い人だ。

 ありがとう。きっと彼は誰がペアになっても同じように振る舞っただろうけれども、私が言いたいのはそんなことではない。

 同い年か年上かも分からない、名前も知らない彼から、私は何かとても大切なことを学んだような気がする。

 私も彼のような人になりたいと思う。本当にありがとう。ありがとうございました。


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