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武蔵野ギフテッズ・リパブリック  作者: 杉並よしひと
第四章
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19:階段は思考の場所

 地上へ向かう階段を上る。どうやら、さっきまでいた牢は地下牢だったらしい。それもとても深いところだ。階段はドリルの先のように何度も回転し、自分が後どれくらいでここを脱出できるのか、見当も付かなかった。

 何しろ幅が狭い。気が滅入りそうになる。

 登りながら考える。自分は陽菜を見つけたとして、何をすべきなのか。誰だか知らないが、陽菜を捉えようと画策した人間をぶっ飛ばすのは当たり前だ。たとえ自分の力が叶わなかったとしても、それだけはマストだ。

 それだけじゃない。どうすれば、陽菜は永い平和を手に入れられるのか。それを考えなければ、遅かれ早かれ同じことが起こってしまう。

 そして、彼の思考は、陽菜の霊力へと収束していく。


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