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01-01 転生

とある国のとある領地。

その領地のとある屋敷で一人の赤ん坊が産まれた。



「おぎゃぁぁああああ」



赤ん坊が産まれたその部屋に、体格のいい男があわてたように駆け込んで来た。

男を迎えるのは、ベッドで身を起こしながら産まれたばかりの赤ん坊を抱いた女性だ。

少しやつれていたが、赤ん坊を抱くその腕はしっかりとしていた。



「でかした、パーシア!」


「あなた。声が大きいわ。この子が驚いてしまうでしょう?」


「す、すまん。」


「うふふ、男の子よ。あなたによく似ているわ」



両親に祝福されて産まれた男の子。

その男の子は…



(な、なんだこりゃあ)

(目がうまく開けられない…)

(え?俺、赤ちゃん?…えええ?)

(転生?本当にあるのか、そんなこと…)



こんなことを思っていた。



    ♢♦♢♦♢♦♢♦    ♢♦♢♦♢♦♢♦    ♢♦♢♦♢♦♢♦



その赤ん坊、男の子は自分の記憶を思い返していた。

確か、いつも通り普通に過ごしていたはずだ。

キャンプに行って崖から足を踏み外したなんてことはない。(キャンプに行く趣味もない)

修学旅行でバスが事故にあった訳でもない。(そもそも自分は社会人だ)

近所のコンビニに行った際に、コンビニ強盗に遭い、店員の女の子を庇って殺された…

なんてことも、もちろんない。



(死んで生まれ変わったとしても、なんで死んだのか全く分からん…)



以前の生活に不満がなかった訳じゃない。

むしろ不満だらけだった。

記憶を持ったまま人生をやり直したいなんて、何度思ったか知れない。

ラノベやweb小説で、人生やり直し型のストーリーを読んで、自分もそうなりたいと願った、なんてことは山ほどある。



(まさか本当にそうなるなんて…なんてラッキー)

(転生は本当にあったんだ。俺はやるぞ!)



両親の知らぬところで、赤ん坊はやる気を出していた。



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