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恋人との間に黒い影
「おかけになった番号は……」
「くそっ!」
翌日の昼になっても電話に出ない美月に会うために美月の家に行った。
玄関から出てきたのは美月の母さんだった。
「えーと……ああ、多助くんじゃない」
「どうも、その……美月はいますか?」
「美月? 誰かしら」
「なっ」
俺は走り出した。
ぺんたちころおやしのおかげで関係が良くなったんじゃないのか。
まさかよくなっても……
「美月!!」
公園にいた美月を見つけたのはそれから数時間後の事だった。
俺を見つけた美月は叫んだ。
「こないで!!」
視点変更・美月
「美月?」
多助が私に近づいてくる。
「やめて!」
「なんなんだよ、俺が何かしたのかよ!」
私の言葉を無視して多助が近づいてきた瞬間、私と多助の間に黒い影が…………
「やぁぁぁぁぁぁぁ!!」
私は叫んだ。