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妖怪退治と白猫

「やっと会えたな、多助君」

薬局に行ったはずの美月は何故か音娘神社の管理人と一緒に帰ってきた

「え……あの」

管理人は戸惑う俺の腕と足を確認するように見て

「派手にやられたね、まあすぐに治るさ」

「え?」

腕と足に外傷は無いはず、なんでわかるんだ

「森岡海斗だ、君に……いや君に取り憑いている妖怪に会いに来た」

「取り憑いている……妖怪」

この人、森岡さんは妖怪を知ってるのか

「ああ、正確には取り憑いている妖怪の子分ってとこかな」

「あ、あの……妖怪について何か知ってるんですか」

森岡さんは周りを見渡して俺の上で何かを摘まむような動作をした。

「親父や爺ちゃんほどじゃあねぇけどここら辺の妖怪なら知ってるぜ、縁切り身切りに琴花、それにぺんたちころおやしの事もな」

森岡が摘まんだ所からあの白猫があらわれた

「こんな所にいたか白猫、探したぜ」

「あ、あの」

状況がわからない、美月も戸惑ってるようだ。

「ん? どうした」

「どうして俺を、その白猫を探していたんですか?」

森岡さんは白猫を離して

「そりゃあ手伝いに来たのさ、妖怪退治をな」

「妖怪……退治」

「そ、渡里さんに取り憑いている縁切り身切りを退治しに来た」




「森岡さんはなんで妖怪がわかるんですか?」

美月が用意したお茶を飲みながら話す

「んーなんつうかな、家系? 血筋ってやつかな」

「血筋ですか」

「そ、妖怪問題解決のスペシャリストにして音娘神社の管理人って感じかな、俺はまだまだ未熟だけどな」

茶菓子を白猫にあげたりしながら森岡さんは気楽に喋る一方美月は

「あ、あの、私に憑いてる妖怪も……どうにかできるんですか」

なんか緊張している、そういや軽くはなったが人見知りだった。

「まあそのために来たんだけどね」

俺は初めから抱いていた疑問をぶつけた

「森岡さんはなんで美月を助けてくれるんですか」

「そりゃあ目の前でその被害を見たのにほっとくのは後味悪いし」

森岡さんは茶菓子をたべて

「それにそれが俺の仕事でもあるからな」

美月が伺うように

「……じゃあ」

「金はとらねぇぜ、代わりに一ヶ月に一回神社の掃除でどうだ?」

俺と美月は同時に頷いた

それを見た森岡さんは手を叩いて

「じゃあ決行は今夜だ、多助君にも手伝ってもらうぜ、白猫は多助君に憑いてるからな」

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