一枚の故郷
芸術の街へきた何か価値のある絵がないかどうかの下見だ。
「オマエ絵二興味アッタカ?」
「失礼ですよジーク
ザックにだって美的感覚はありますよ、ねぇ」
「ん?手に入れたらオークションに流すだけだよ。」
「。」サキは俺に失望したようだが俺にもこだわりはある、盗みの美学だな、ほかの奴らはしらないが、花火みたいにドカーンと大騒ぎを起こして盗むものは盗む、これが俺の美学よ。
「それって見つかってどんちゃん騒ぎしてるだけでは?」
「痛いとこつくなぁでも楽しいだろ?」
「はい、わたしもお陰で元気になりました。」
盗みで元気になるのも問題だがなぁ。
「あ!」いきなりサキが駆け出し一つの絵に見いって
たと思ったら泣き出した。
「あの絵がどうかしたのか?」
「あそこには私の里の絵が描かれています。」
「なんだってじゃあ鬼のさとに人間性が入ったってことになるぞ!?」
「確かに里には他の者を入れるのは禁止されていました。しかし一度だけ例外がありました。」
「人が里の前で行き倒れになってたのですよ。」
「その人を看病するために里に入れたのか。」
「その時に描いた絵なのですがどうしてこんなところに?」
「里はたしか焼かれたんだよな?」
「はいその方が出ていかれた数日後に人間がたくさんやってきて。」
「その頃は今みたいに人種交流が盛んじゃなかったからなぁ。」
「今はモンスターとも仲の良い人間がいるというのに。」
鬼族が怖かったんだろうなぁ
「ザックさん頼まれてくれますか?」
おれば黙って頷いた。
予告状をだしたら見た顔が現れた、デッドオアアライブのケッペリン警部とその部下逹だ。
「あいつ絵を守る気有るのかな?」
「守らず渡して欲しいです。」
裏口にいた刑事2、3人やっつけて変装してみる。
「ザック今度はちゃんとしてくださいよ。」
「よし、行くぞ。」ケッペリンを避けてサッと絵に近付くと偽物の獲物はとすり替えようとしたとき失敗した!イーゼルが転けたのである!
は振り返る前に銃を抜いてるケッペリン、ドンドン!
さっそくブッバなしてきた!
「逃げろ今回は相手にするな!」
「待てい、ザック成仏しろ!」
「まだ死んどらんわ!」
サッとジークをつかむとおもいっきりケッペリンの顔にふんなげた!ガコーン見事に命中ケッペリンは目を回して倒れた。
「ザックワタシヲナンダトオモッタイルンダ!」
「相棒、本当に頼りになるぜ!」
ジークは怒っていいのか照れて良いのか混乱した。
「さーてとこの絵は」
「オークションには流させませんよ!」ちょっと怖い
別の絵を頂戴していくか。
「そうはさせぬ!」ケッペリンが目覚めた
「もうちょい寝ててくれたら良いのに。」
「入り口という入り口は閉ざしたもう逃げられんぞ!」
うーんこりゃピンチか?しかしこのスリルを味わうために泥棒家業を始めたんだ、閉じ込められることなんか慣れっこさ。
「さあ、行け者共ー」ケッペリンのかけごえで部下逹が襲いかかる!
サキは下手に術を使えない、絵に何かあったら大変だからだ。
「ジーク頼む!」「ナニ?」ガラス窓におもいっきりジークを投げた!
「別ノ方法ハナイノカー!」ガシャーンと大きな音とともにガラス窓が割れた。
「それ!」俺とサキは窓を目指して走り出した!
「しまっ逃がすな!」「ここ何階きゃー!」
パラグライダーを開きサキを抱えて夜の闇へと消えていった。
「ワタシヲワスレルナー!」ジェットになってジークも飛んできた。
「くそー相変わらず素早いやつめ!」
遠くで悔しがるケッペリンを三人で笑っていた。
アジトへかえるといつの間にか造った神棚にサキは絵を飾っていた。
「これでいつでも里のことを思い出せるわ。」
大喜びではしゃぐサキを俺は寂しそうな目で見守る事しかできなかった。




