衝撃(12話
サティスは地上に出ると前方にはセイビアが立っていた。
「なーお前、殺す気があることは分かったがいくら何でも初手であれはないだろ。」
「すまないね。僕の魔力、当たった時点で死ぬのは確実だから、すぐに終わらしてあげようと思って。」
「ははっ、イカれてやがるね〜。」
セイビアの怒りは膨れ上がることもなく、むしろ落ち着きを取り戻していた。
それは、彼がすぐさま落ち着くことを大事にしている証拠でもあり、戦いを何度もしたからこそだろう。
その一方でサティスの感情はますます膨れ上がっていた。
それは満足することは楽しむことだと自覚しており、セイビアとの勝負を純粋に楽しんでいることでもある。
「僕の魔力はね、白い球を使ったり、生きてる生物を入れようとしても取り込まずにただ『えぐる』。本当にこれだけでね。たとえ自分でえぐった後死んでもそれはもう収納することはできなくなってしまうんだ。」
そうして、セティスの後ろから白い球が飛んできたが先に気付いていたため、避けられその勢いのままセイビアの元へと戻ってきた。
「でも、だからこそ良かった。君は跡形もなく消え、きっと地獄で自分の行いを後悔することになるよ。」
「理屈が分からね〜が、お前は俺が人を殺しまくった事に怒ってるんだろ。でも、お前が今しようとしていることは俺を殺すことだ。矛盾してるぜ。」
そのようなサティスの質問だったがそれはすぐに回答がでた。
「そうだね。でも、正義を貫き通すためには時には悪にならなければいけないんだよ。」
「正義は何してもいいってか、俺ぁ〜そういうのは嫌いだよ。」
しかし、セイビアの言葉とは違い、頭の中ではサティスを捕まえようとしていた。
「これぐらいの威圧をかけておかないと、殺される」、そんな思いがどこかにあったのだろう。
そうして、セイビアは捕まえるため、サティスにとっては殺し合いが始まった。
初めに動いたのはセイビアだった。魔力の白い球から大量の網をサティスに向けて放った。
セイビアは最初から捕まえるため本気だ。
しかし、それと同様にサティスは今の戦いに本気になっている。
衝撃を利用し、網を違う方向に飛ばしていく。
「君の魔力かい?衝撃。」
「あ〜、・・・そうだ。俺の魔力だ。まあ、魔法にもあるわけだがな。」
そう、サティスが使っている魔力、衝撃は魔法にも備わっている魔力だ。
魔法が魔力になる利点は2つ、まず、魔法陣を作る必要がなく、魔法を使う速度がはやくなる。これは、どの魔力においても同じことだ。
そして、魔法よりも体内の魔素量の消費が少ないこと。
しかし、後者に関しては魔力が多い人にとってはそれほど利点とも言えないので、あまり利点は少ないとも言える。
「まあ何だ、これで互いの魔力もわかってハッピーだな。」
そうして、戦闘は進んでいく。
「魔力持ち同士の戦闘において、大事な事は相手の魔力を知り、対策すること。だから僕は『知られる』事を前提にして戦う。」
そうセイビアが考えている訳は彼の魔力は対策をする方法が一点しかないからだ。
彼の魔力は生物に対してだと『無敵の球』となるからだ。誰も防ぐことのできない最強の矛である。
それを前にして、対策する方法も思いつかない。
そう考えたら、相手は死を覚悟することだろう。
しかし、サティスは違った。
サティスはセイビアの攻撃を避け、衝撃を放つ。
しかし、セイビアは自身の周りにある黒い球を使い、サティスの攻撃を無効化した。
「まじかよ、攻撃届かね〜じゃん。」
そして、サティスの後方にあった、白い球がサティスに向かい飛んできた。
それを衝撃を放ち体を無理やり動かして避ける。
おかげで、服が少しえぐれただけですんだ。
しかし、避けた瞬間白い球から剣が飛んできた。
「わーお、まじで殺す気じゃん。」
セアビアの魔力は最強の矛であり盾である。
しかし、サティスは最強の矛を避ける術がある。
サティスの衝撃は全身のどこからでも衝撃を放つことのできる魔法。
さらに、それは魔力であるため、魔法陣を作る手間が省かれ、それを活かして彼は足から衝撃を出すことで浮遊や、素早い移動ができる。
しかし、最強の矛を持つものにはどうすれば勝てるか。
それはごく簡単な答えだ。その矛に当たりさえしなければいい。
それは最強の盾においても同じことが言える。
その盾で守られなければ持ち主はただの人間。
ならば、その盾で守られる前に本人に攻撃する。
サティスの衝撃はそれができるだけの機動力の持ち主である。
サティスは衝撃を利用し、セイビアの周りを物凄い勢いで飛ぶ。
そして、セイビアは攻撃は無理だと判断し、白い球も自身の周りに移動させる。
「衝撃は攻撃としてはそこまでなんだわ。
だから、お前はこれでやる。無の剣。」
それは剣と言っていいのか、ただ一本の線。
これと言った特徴がない。
「魔力、なんで。彼の魔力は衝撃のはず。・・・まさか!」
セイビアの考えた答えはありえるはずがなかった。
しかし、それ以外に存在しなかった。
しかし、サティスはセイビアの周りにある2つの盾、白い球、黒い球で守られていない場所をサティスは攻撃した。
それにより、セイビアの片手は吹き飛んだ。
「とりあえず一個か。」
そうして、セイビアはすぐにサティスと距離をとる。
「いや〜まいった。やっぱり、人は衝撃がある事実を知った時、動揺する。少しでも魔力が揺らぐと思ったが、お前はそれを耐え抜いた。はっ、最強かよ。」
「どうなってるんだ。君の魔力は!」
その言葉に反応する。
「そうだな〜。まっ、いっか。そろそろ教えてやるよ。俺の魔力、『五芒星』をな。」
サティスの魔力、元々は6個の予定で六王星の予定でしたが、1つが残虐性がわかるだけだったのでやめました。
あと、この魔力の名前だけを考えるのに、3日ほどかかりました笑




