別れ(10話
「じゃあ、俺とフィクスはもうそろそろ動く。フィクス、準備しよう。」
レイトアはそういい、ダンジョンから出て数分しかたっていないが、レイトア達は移動の準備を始めた。
「そっか、2人はこれから東に行くんだよね。」
セイビアは悲しそうに2人を見る。
「あぁ、でもやることが終わったら帰るさ。」
レイトアはそう言い、セイビアを励まそうとした。
そうして、2人の準備が終わり、出発しようとしたころだった。
「え、えと!よ、良かったら、私も連れていって欲しいの!」
緊張して上手く喋れないフラウだったが、2人になんとか気持ちを伝えることができた。
しかしその意思はセイビアも知らなかったようでレイトアと共に驚いていた。
しかし、セイビアはその驚きの後、その理由を理解した。
「そっか、フラウちゃんは昔、生存意味に親を・・・」
「うん、だから・・・レイトアくんを見て思ったの。罪を償って欲しいの、そして聞きたいの、何であんなことをしたのかを。」
レイトアはそれでもフラウを行かせたくなかった。
しかし、それに反対するように
「レイトア、俺はいいと思うぜ。人数多い方が楽しいし、心強いだろ。」
フィクスのそのような意見、そしてフラウにも説得させられ、仕方がないと連れて行く事にした。
「フラウちゃんは一旦サムバストで準備を済ませてから合流するらしいから、先に行っておいて。」
レイトアはああ、と言い、地図を持ってフィクスと共に先にある村を探しに行った。
それから、2人は村を探していた。
「なあ、俺疲れたんだけどさ、いったん休まない?」
「別に今休んでもいいがここで休むより次の村で休んだ方がふかふかの場所で寝れるぞ。」
「よし、歩くか。野宿みたいな硬い地面で寝るのはもうこりごりだぜ。」
実はフィクスはサムバストに行くまでの途中、野宿をしたわけだがその時、地面が硬すぎて眠れないと駄々をこね怒っていた。
まあサムバストでフィクスの分の野宿用品を買ったことはレイトアが秘密にしてるが。
それにより、フィクスも野宿は嫌だと一生懸命歩く。
そして、森の中を通っていき、何時間と歩きついに村が見えてきた。
「やっ、やっとだーー!」
余りの疲れにもう少し歩くのにも関わらず、フィクスは今いる場所が目的地だと言わんばかりに両手をあげ、喜んでいた。
「フィクス、後少しだ。歩くぞ。」
そう言うと、フィクスは後少しだと元気を出し、そこからは順調に進み、すぐさま町に着いた。
「やっとついたーー!」
喜ぶフィクス、そして、そのフィクスとレイトアを店の椅子に座りながら見つめる冒険者が1人いた。
「レイトアか、久しぶりだな。」
「ノロクさん、お久しぶりです」
そうレイトアはノロクに対し、挨拶を交わした。
「すみません。コーヒー2つ。」
そうノロクは店員に言うと、すぐさまコーヒーが2人の前の机に置かれた。
すると、初めて見るコーヒーに興味を持ったフィクスはごくごくと飲んだ。
「あっつ!にが!美味しくない!」
「それなら、ミルクを頼んでいる。苦いならこれをかけるといい。」
そうして、余ったコーヒーの中にミルクをいれ、美味しくなったと喜んだ。
「んんっ、ここは年中気温の変化が少なくて、水はけもいいからコーヒー豆がよく取れるんだ」
と、少しだけコーヒーを飲みノロクはそう言った。
「そうなんですね、だからこんな美味しいわけだ」
そうして、コーヒーをどんどん飲んでいくフィクスに対し、ノロクは質問した。
「俺はエゴイル・ノロクと言う。レイトアとは冒険者ギルドにいる時に少し世話をしたぐらいだが、よろしく頼む。君の名前は?」
「フィクスだ。よろしく頼むぜ。」
それから、レイトアは質問をした。
「ノロクさん、何故ここに?」
「ギルドマスターにここに居ろって言われてな。話をによると、ここから先の村はほとんど生存意味によって壊されたんだそうだ。」
2人は驚いた。生存意味の言葉が出てきたことや、その組織の影響力の強さに。
「今に限った話ではないが、生存意味は多くの村を破壊していってる。次に狙われるとしたら、数少ないサムバストより東の地域の村、ここにも当てはまる訳だ。」
「まじかよ、それはやべぇぜ、生存意味。」
「まあ、そんなことよりだ。お前ら、今日はもう暗くなるが、どうするんだ?ここに宿はないぞ。」
「えっ、じゃあ野宿すんの!?ここまできて!?」
そう驚くフィクスに対し、少し笑いながら、
「やっぱりか。なら、家を一軒借りていてな。狭い部屋だが、使うか?」
そうして、レイトアは一度遠慮したが、フィクスがお願いします!と喜び言ったため、一泊だけ泊めてもらうことにした。
「俺はもう少しここでコーヒーを飲んでおくから、2人は散歩でもしておいてくれ、後で呼びに行く」
それから、レイトア達は軽く散歩をしに行った。
「アツインさん、ミルク頼めますか。」
そう、ノロクは店員に言い、その店員は笑った。
「ははっ、やっぱり君も苦かったんだね。あまり飲んでるとこ見てないから思ったよ。はいはい、少しまっててね。」
そう言うと、店員さんは笑いながら店内にミルクを取りに行った。
そうして、ノロクは暗くなってきた夕方の空を見上げ、こう思った。
「このコーヒー、熱いな。今のうちに冷まそう。」
レイトアの世界のコーヒーと私達の世界のコーヒーが共通であるかは私にも分かりません。
まあ、フラウがパーティーに加わったということで、ついに(今の予定だと)あと1人で一部パーティが完成します。まあ、もう作中にでましたが。




