表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/9

第7話 「王子との親睦」

「ルイ!」


「はい、お嬢様、どうされましたか?」


「この困った王子様をどうにかしてちょうだい。」


「あ、はは。」


ニコニコと笑う王子。まさか、本当に毎日くるとは………。


王子は今まで誰からも愛され、拒まれる事はなかった。そんな自分より別のものに夢中な彼女を手に入れたくなったのだ。


「お気になさらず。僕はローズを見ているだけで幸せですので。」


「あ、ははっ。」


ルイは乾いた笑顔を浮かべる事しかできなかった。


ピアノのレッスン、マナー講座、ダンスレッスン、お嬢様の日常は忙しい、そんなお嬢様に会いにくる王子の予定もハードスケジュールだろう。なのに毎日やってくる。これはもう………。


ローズ様に脈アリなのでは?!このまま王子が主人公に惚れなければ死刑も国外追放もされる事はないではないか?!と、ルイは考えた。


「お嬢様、たまには王子と一緒に遊ばれてはどうでしょうか?」


「遊ぶ?何をするの?」


「えー、トランプとか、チェスとか、どうでしょう?」


「トランプ?………ルイが一緒にしてくれるならしてあげないこともなくてよ?」


「はい!」


良し!このまま2人がゴールインするように親睦を深めてもらわなければ!


そう思うルイに対して王子クラウスはライバルとしての炎を燃やしていた。


あの使用人には負けれない!


☆☆☆☆☆


「ルイ、弱いわね。」


「すみません、お嬢様。」


ババ抜きでルイは1番最初に負けた。もちろん手抜きはしていない。2人が強かったのだ。ローズとクラウスの間に火花が散る。


そして、勝ったのは………。


「やったわ!私の勝ちね!」


お嬢様の方だった。いや、最後急に王子が手抜きしてた事は言わないでおこう。王子は笑顔出ローズを褒めたたえるがローズには軽くあしらわれていた。暇さえあれば王子と遊んだりする事が続いた。

そして、年月は立ち……乙女ゲームの舞台、ハルジオン学園の入学式当日となってしまった。


「ルイ!早く早く!」


「お嬢様!お待ちください!荷物がっ!」

馬車から降りた2人は寮の部屋のまで歩いてゆく。

「ほらっ!いくわよ!」


ローズはルイの手をとって学園の門をくぐった。こうして、乙女ゲーム、「ラブ・ファンタジア」が始まってしまった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ