表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/75

7


 キースのソロ作品は、非常識なものだとして、受け入れられませんでした。こんなものは音楽ではないと、頭の固い連中からは、音楽なんて興味のなかったような連中からは、バッシングの対象になったのです。作品自体は素晴らしかったのですが、売れ行きは不味いものでした。その後に再評価を受けてはいますが、決して正しい評価だとは言い難いと僕は感じています。

 その内容は、ライク・ア・ローリングストーンの作品よりもよりストレートなものになっていました。吐き出すような歌い方が、パンクと呼ばれたこともあります。失われた歴史以前の音楽にも使われていたジャンルなのですが、その本来の意味は悪ガキという意味で、キースのその歌い方が悪ガキの叫びに似ているという理由からでした。その作品ではキースの感情が、勢いよく突き刺さってくるのです。僕としてはかなりのお気に入りなのです。

 キースはソロでのライブも考えていたそうですが、企画の段階で中止になってしまいました。

「うるさい連中はどこにでもいる。邪魔ばかりだな」

「けれどきっと、観客は集まらない」

「お前までそう思うのか?」

「あの作品は好きだ。ライブでの演奏も見てみたい。けれど、そう思っている人は少ない。今はまだ、時期じゃないんだよ。いずれ認められる時が来る。その時を、僕も楽しみにしているよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ