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 脱退後のブライアンは、すぐに作品を発表しました。悪い作品ではありませんでしたが、僕には理解の難しいものでした。評価としても、今一つでした。一部では熱狂的な支持を得たものの、真にブライアンの意図を理解出来た者は、一人もいなかったことでしょう。

 その作品では、様々な楽器が使用されていました。世界中から集めたもので、その全ての演奏を一人でこなしていました。なんとも不思議な音楽です。胸の奥に響いてくる音ではありましたが、妙な気持ち悪さも伴っていました。悪魔的という言葉が、不思議としっくりきました。


 ブライアンが脱退してから、ライク・ア・ローリングストーンは一時的に活動を休止させました。理由は、ブライアンの穴を埋めるための時間稼ぎでした。キースはブライアンの言葉を受け、新しいギタリストを探していたのです。

 キースはその時期に、これもまた当時としては画期的なソロ作品の準備を進めました。そして、発表したのです。

 当時はまだ一人で作品を発表するということがありませんでした。厳密にいうとブライアンの作品が初めてだったのですが、その内容から、一般的には埋もれてしまったのです。ブライアンの作品には歌がありませんでした。ブライアンの作品のたった一つの功績は、歌のない音楽を広めたことです。今ではそんな音楽も多く溢れています。しかし、当時はまだ歌があってこその音楽であり、バンドこそが音楽だったのです。

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