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「僕には不思議だよ。そんな事件もたまには聞くけど、拳銃を使うなんて、信じられない。それもライブ会場でなんて・・・・」

「これが人間だろ? 事件のことには、興味がない。俺が怒っているのは、ライブの場を殺しの場にしてしまったことだけだ!」

 そういえばと、僕は思い出しました。

「以前にも、こんなことがあったんだ」

「そんなのどうでもいい! ローリング・ストーンズのことをいいたいんだろ? 過去のことと一緒にするな! あいつはそんなこと、知りもしないんだ!」

 犯人は、キースのファンの青年でした。本人曰く、キースを守るための発砲だったそうです。殺されたその二人の目つきが、殺気立っていると危険を感じたというのです。向こうがなにかをする前に、先に殺してしまおうと考えたのです。

「明日はどうなる? 犯人はまだ捕まっていないのか?」

 犯人は観客に紛れ、捕まることなく消えてしまいました。

「俺は明日もステージに立つ! 当然だろ? 俺の歌を楽しみにしている奴らがいるんだ」

 キースの意見が通り、次の日のライブは無事開催となりました。不思議に思うのは、当時としては大事件の、殺人事件が起きた次の日だというのに、その同じ現場で、いつも通りの少ない警護だけでライブが行われたのです。世界を支配していた会社も警察も、まるで協力的ではありませんでした。

 その結果、最悪の事件には続きが生まれることになったのです。後に判明したことですが、世界を支配していた会社は、そうなることを予想していたと言います。犯人の記憶を通し、確認済みだったのです。記憶装置からの配信によって、知ることが出来ていたのです。

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