表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/124

天使降臨

「死ぬ気になってやればできるって、物事全部が全部そんなうまくいくわけないだろーー!」


 横になっている俺の目に天使が映っているわけだがなぜこうなったのか、少しだけ話は戻って……



           ☆           



 とりあえずどうすればいいんだ!? レオンはあてにできないし脱出することもできないように見える。となると戦うしかないわけだが


「魔法も使えないし武器もないのにどうすんだよ」


 それに今はドラゴンから離れるので精一杯である。咆哮はしたがまだ襲ってこない、今のうちに何か考えないと……

 ってそういえば自分が一つだけ使えるものがあったのを思い出した。たしか


「――召喚術」


 召喚術なのだからきっと何かを呼び出すのだろう。問題は使い方を知らないことだが


「魔力をなんやかんやすれば何か起きるだろ、多分」


 今は自分が助かるためにも試せることはすべて試すべきだろう。なれない魔力操作をし、自分が召喚をするイメージを思い浮かべる。


「ん……」


 なんとなくだが体内で蠢く魔力の量が増えてきているように感じる。よし、これならいけそうだ! 集中するために閉じていた目を開ける。


「あっ……」          





「――――っっ!? ぐ……ぁ……? ……!」


 痛い痛い痛い!! なにこれ、ものすごく痛い!? 俺の体はどうなってるんだ!?


「優臣、大丈夫か!? テオ、頼む!」

「任せて!」


 あまりの痛さに目を開けることもできず呼吸も上手にできないが、レオンの声ともう一人、テオと呼ばれた人物の声は聞こえた。そしてそのテオが何かしているのか体の痛みが徐々に引いてきている、ように感じる。あまりの痛さで多少の違いは分からないが。多分魔研でリーンさんにかけてもらった魔法みたいなものだろう。


 それからしばらくしてなんとか呼吸がまともにできるようになった。ドッペルに切り裂かれたときも痛かったが今回は次元が違う、まるであれがただの切り傷だったように思える。

 集中するため閉じていた目を開けると、目の前に大きく開いた真っ赤なドラゴンの口があったことは覚えているがそこから記憶がない。多分……うぇっ! 考えたくもないな。まさか微動だにしていなかったのにいきなり一直線に、それもかなりの速さで襲ってくるなんて……



           ☆             



「天使がいる……」


 痛みが引いてきていることを認識できなんとか目を開けると訓練所に戻ってきており、目の前には両膝をついて俺に心配そうな顔をしながら魔法をかけている天使がいた。その天使は中性的な顔立ちで柔らかく優しい雰囲気をまとっている美少女だった、なぜか男装しているが。

 

「よかった、うめき声しかあげなかったから心配したよ。痛みは大丈夫?」


 天使が心配そうな顔を崩し、ニコッと微笑んだ。天使とはこんなにかわいい存在だったのか……


「ははっ! 優臣のやつ、テオが天使に見えてるな」

「レオン、君は笑うより先にやることがあると僕は思うんだけど」

「うっ……すまない優臣。俺のミスでお前にきつい思いをさせてしまった」

「本当にな、死ぬかと思ったぞ」

「ごめんね優臣、レオンが迷惑かけて。レオンが完全に悪いけど許してあげてくれないかな? 彼は装置の使い方をまだ知らなくてね」


 天使にそう言われたら仕方ない。


「分かったよ、えっとテオさん?」

「よろしくね、優臣。僕はテオ・キース、テオと呼んでね。あっ、それと僕は天使じゃないし――」


 ん? そういえばテオという名前はどこかで聞いたな……確か


『この世界というか国には男が女物の服を着る文化でもあるのかな?』

『このギルド内で()()以外のやつがしていたらそいつは変態だ』


 まさか……


「――男だよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ