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異世界からの食人鬼  作者: つぁん
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訪れ

始まりました。文章力がないかもしれませんが、よろしくお願いします。

「おや?もう食べないのか?折角いい肉なのに?」


大理石のテーブル、気品がある皿に盛り付けられた食事。そして、それを上品に食す男。僕の父さんだ。父さんは若くして起業し、成功という成功を重ねて世界的に権力をもつまでに成長させた僕の尊敬すべき人。だが、父さんの悪い所は朝からとんでもなく食べる所。それは別に構わないのだが、自分の朝食にもしてくるので中々辛いものがある。なので、いつも断り方の


「それは父さんの好きな肉だろ?僕はそんな筋肉質な肉は好みじゃないし」


「それに朝は野菜が欲しい」


と言い、冷蔵庫を開ける。中には手紙付きのサラダボールがあった。手紙には「朝は野菜が欲しいかな?と思ったので作っておきました! 今日は貴方の誕生日なのでお夕食は楽しみにしてね! 母より」と書かれてあった。ハッと気づいた。


(今日は俺の誕生日じゃないか)


つい、頬が緩む。そのサラダボールを手に席につく。父親が不思議そうにそのサラダボールについた手紙を見る。そして、父親も気づく。


「た、拓人、誕生日おめでとう!」


汗汗と言う父親見ると笑いがこみ上げてきた。あの権力者の父親が必死になっていたのだ。その珍しい光景に笑わずにはいえないだろう。


「わかってるよ、父さん。じゃっ!学校行ってくるよ!」


ガチャリと扉が閉まる。


「全く母さんには敵わないな…さて、俺もプレゼントの用意するかな」




私立〇〇高校、普通の一般高校である。拓人の財閥ならもっと適した高校に行くべきだったのだろうが、父親の意向から普通の一般高校となった。父親の言い分では「普通の高校生としての暮らしをして欲しいから」だそうだ。クラスメイトも不良などいない、治安の良い学校だ。自分を河井財閥の跡取りとわかっても媚を売ってくるやつはいない。


教室に入る。


「よっ!たく、おはよっ!誕生日だよな!ほれ、誕プレ」


「え?たく君誕生日なの!?」「マジかー!?ごめん、忘れてたわ!」クラスメイトが騒ぎ立てる。いつも静かな方を好む拓人だが、今日ばかりはこの騒ぎも嬉しく思う。今日は1日忙しくなるだろう。


「……むぅ」


1人の少女が拓人を見つめていた。




拓人が家に帰る時、今日は母さんが夕食をはりっきって作るらしい。気分が上がり浮き足立って帰った。ドアを開けると底には母さん、父さんが出迎えてくれた。クラッカーを鳴らし自分の誕生日を祝ってくれた。


「拓人、お誕生日おめでとう!今日は貴方が大好物のアレよ」


拓人の顔が急に変わる。瞳孔が開き、口の中が唾液で満たされる。制服を脱いで、手を洗う。そして、ダイニングルームに向かう。ドアを開ける。そこにはーーー


女子高生の裸がテーブルの上に横たわっていた。


「今日は貴方のクラスメイト鈴木 香織さんの踊り食いよ!」


その光景は一般から見てかなり猟奇的な光景だろう。だが、この家族にとってこれが日常なのだ。これがこの家族の本当の姿なのだ。


「母さん…大丈夫なの、これ?いや、その心配は必要ないか。というか、よく僕が1番食べたい人…わかったね」


現在、8時を回っている。女の子が出歩く時間帯ではない。親御さんは学校側に連絡をしているかもしれない。だが、河井財閥の権力さえあればそもそもいない事にするのも容易いだろ。


「あら?だって貴方、その子をイジメから救ってあげたじゃない?つまり、肉の質が悪くならない様にって意味で捉えたんだけど…違った?」


流石母さんだ。


「ううん…母さん…愛してるよ」


母さんに感謝をして、深く香織にも感謝する。この少女は昔から友人。いわゆる、幼馴染というやつだ。昔、香織をイジメから救った事があるだけで好意を寄せてきた。この肉(彼女)は俺に感謝をしながらここまで育ってくれたのだ。肉(彼女)には感謝してもしきれない。

手を合わせる。


「私達の血肉になる事に感謝します。


いただきます。 」


と同時にボシュン!と大きな音を立てた後に意識が奪われる。


<世界情報からの確認。ユニークスキル、「捕食」を獲得しました。>


(何だ…さっきの声は…どうなってるんだ…俺は肉を…彼女をどれほど待ったと思っているんだ…)


意識だけが徐々に薄れていく。


目を開けると知らない天井だった。







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