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初の依頼そして新たなる出会い

 「えーと、この依頼受けたいんですけど」


 選らんだのはFランクで受けることのできる最高難度の依頼、とはいっても所詮はF大した難易度でもない。


 「はい、ゴブリン15体の討伐ですね。……受注手続きが完了しました。気をつけて行ってきて下さいね」


 この近くのゴブリンの生息地帯はサナス平原だった筈、簡単な依頼だからすぐ終わるよね。



 ……なんて思っていた時もありましたよ。

 

 でも現実は…


「なんていう難易度の依頼…。終わる気がしないよ」


「それは仁さんが戦闘時に力加減をするのが下手すぎるからですよ。周りが大規模戦闘が行われた後みたいになってますよ」

「仁はデコピンでも強すぎる位だから仕方ない。力に馴れるまで続けるしかないよ」



 その後、破壊は二時間続いた。


 力加減が出来るようになった頃には周りに巨大なクレーターやら抉れたあとやらで平原とは呼べない有り様だった。


「仁さん、地形破壊し過ぎです」

「……流石にこれはやり過ぎ」


 クロリアとシノが呆れたような目を向けてくる。


「…僕だってやろうとしてやった訳じゃないからね」


 クロリアが『はぁ』とため息をついていた。


「まあ、依頼も済みましたので、早くギルドに戻りましょう」


◇◇◇


「ゴブリンの討伐証明部位は牙でよかったですよね。あとこっちの素材をも買い取って下さい」


 アイテムボックスからゴブリン30体分の素材を取り出す。


「少々御待ち下さい………………こちらは6000Gで買い取らせて頂きます」


 受付嬢から6000Gと報酬を受けとる。


 30体で6000Gか……一体につき200Gかな?結構安いねゴブリン。



「はぁ、一気にランクが上がる依頼ってないのかなぁ………ん?」


「仁さんどうかしましたか?」


 ニヤリと笑いながらクロリアに言う。


「面白い依頼を見つけたんだよ」



 カウンターに行き先程の依頼を出す。


「緊急依頼、ケルベロスの討伐……難易度SS。……確かに緊急依頼はランク関係無く受けることができますが…流石にこの依頼を新人の貴方達に受けさせることは承認出来かねます…」


 うーん、どうやったら受けさせて貰えるかな……ああ!ステータス見せれば簡単だった!


「その依頼を受けることが出来るかは僕のステータスを見て判断して下さい」


 クロリアとシノはこれから起こることを想像して深い溜め息をついた。


「分かりました貴方のステータスがそれに値するものなら許可しましょう」


 アイテムボックスからギルドカードを取りだしステータス表示をonにしてから受付嬢に渡す。


「えーと、ステータスがぁ…ぁ…ぁ……………」


 口を開けたまま固まっている。


「あのー、いいですか依頼うけても」


 受付嬢はこっちを見て…


「ヒィッ!ぎ…ぎぎぎ!ギルドマスター!」


 そのまま走って行った。


「まさか二日連続でギルドマスターに呼び出されるとは」

「全ては仁が自重という言葉を知らないから」

「ですね」



 ギルドマスターの部屋、そこでギルドマスターとソファーに座り向き合っていた。


「ギルドマスターさん、昨日の素材買い取っていただき有り難うございます」

「グラルドでいい。

それよりも呼んだのは他でもない君のステータスについてだ。早速ギルドカードを見せてくれ」


 グラルドにギルドカードを渡す。


「さてさて、ステータスはぁああああ!?

30000を越えている…じゃと。」


 ギルドマスターはギルドカードと僕を交互に見ながらあんぐりと口を開けている。


「どうやって…これほどの力を手に入れたんだ…教えてくれ!」


「すいません、この異常なステータスは僕のスキルと<竜神の加護>のせいなので誰にも真似出来ませんよ」


 それを聞いたギルドマスターは悔しそうにしている。


「それで、いいですか依頼を受けても。それとこの依頼を完了した場合僕らのランクをAまで引き上げてもらうことってできますか?」


「そ、それはいいが、君の横にいる者の実力は保証出来るか」


「はい、こっちの子は精神が1000ですし、こっちの子もほぼ全部のステータスが100越えてますよ」


 その言葉にグラルドは顔をひきつらせて言った。


「それならば…許可せざるおえないのぉ」


◇◇◇


 町から出てすぐの場所にあるリクルの森、そこでケルベロスが目撃されたという。


 ……けど、こんな静かで平和そうな森に魔物なんて出るのかなぁ?


 その考えは即座に否定されることになった。


 目の前に現れたのは全身が漆黒に染め上げられた三首の犬。まさに冥界の番犬の名に相応しい魔物だった。


「これがケルベロスかぁ。デカイね」


「じゃあ、さっさと倒して報告しちゃいましょう」

「そろそろお腹空いた…早くしよ」


「そうだね、一撃で終わらせるよ」


 と言い、黒淵を降りかざしたその時……


「この子に手を出すな!」


 割り込んできたのは少女だった。


「えーと、どういうことかな?」

「この子は私の従魔だ!手を出すことは許さん!」


 えーと、この子何者なんだろう……<鑑定>!


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


名前:リリス・クリムヘルド

性別:女

年齢:128

種族:魔族

職業:魔王

lv:61


ステータス

体力:6700

精神:8900

攻撃:10000

防御:5300

魔力:10000

俊敏:4000

運気:2600


スキル

闇魔法lv10 王の威圧lv10 飛行lv- 魔装の鉤爪lv10 グラビティプレスlv10 カラミティレインlv10 


<魔神の加護>

魔神化lv-


状態


称号

<真なる魔王><強者><魔神の加護>


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 はっ?


「何で魔王がこんなところに要るのかな?」


 リリスは何故バレたと言いたそうな顔をしている。


「いや、あのだな………えーと」


 リリスがあたふたしていると。


 ドダダダ!と、こちらに何かが向かってくる。


「魔王さまぁぁああ!ご無事ですかぁぁぁあ!」



 あ…面倒なことになりそうだね……


 そう悟って溜め息をついた。

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