表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/16

冒険者ギルドへ

「それじゃ、これからどうするか決めよっか」


 森の中、混沌の迷宮から脱出した僕達は今後の行動について話し合っている。


「それよりまずシノさんについてが先じゃないですか」

「えっ、シノのことは話し合うことないと思うよ。だって魔族だってバレないと思うし」


 シノは普通に大丈夫だと思うんだけどなぁ


「まあ、仁さんがいいならいいですよ」


 そう言ってクロリアは『はぁ』と大きく溜め息をついた。


「クロリアさん、ここから一番近い町って何処か分かる?」

「えーと、混沌の迷宮からだと…リトワルの町が一番近いと思います」

「それじゃ一先ずそこに向かおっか。クロリアさん道案内宜しくね」


 そして、クロリアさんの案内で僕達はリトワルへと向かっていった。


◇◇◇

 四

時間後…

「体力が100もあるとこれだけぶっ続けで歩いても大丈夫なんだね」

「ジン達の体力おかしい」


 ちなみに今はただ普通に歩いているだけではなくヘトヘトになったシノをおんぶしているけど余裕だね。


「私も体力値は100近くあるのでこのくらいなら全然平気ですね」


 シノもステータスは高いんだけどね。体力だけ20しかないからね


「仁さん、町が見えて来ましたよ」

「あっ、ほんとだね」


 

 門の前では二人の兵士がいた。


「すみません。町の中に入りたいんですけど」

「身分を証明できるものは持ってますか?」


 学生証は異世界じゃ意味ないよね。というか今もってないし。


「ないですね」

「それなら銀貨一枚になりますが」

「どうしよ、お金持ってないや」

「仁さん、私が持ってるので大丈夫です」


 そのままクロリアが兵士に銀貨を渡し町へ入る。


 今日、クロリアさん大活躍だなぁ。さすが神と言うだけあるね。


「それじゃまず冒険者ギルドに行って登録を済ませよっか。身分書はあった方がいいからね」


 冒険者ギルドへ足を進めているとまた周りからじろじろ見られたから、髪留めは外しておいた。

 クロリアさんが残念そうな顔をしていたけどこれは仕方がない許してほしい。


 冒険者ギルドに到着した。

 二階建ての町の中ではそこそこ大きな建物だ。


 ドアを開くと目線が一斉にこっちに向いた。


 まぁ、仕方ないか。クロリアさんもシノも美少女といっても差し支えない見た目してるもんね。


「おい、餓鬼ぃ」


 なんか絡まれた。見事にテンプレな展開だよ。


「……冒険者になるのか?それなら死なねぇように頑張るんだぞ」


 そういうとそのまま去っていった。


 ヤバい、めっちゃいい人だったよ。以外過ぎるよ。


 カウンターは彼処でいいか。


「すみません。ギルドへの登録と素材の売却をしたいのですけど」

「はい分かりました。まずは冒険者登録ですね。まず此方の用紙に個人情報をお書き下さい


 えーと、名前はジンで種族、人間…うん、人間でいい筈。年齢17で職業はドラゴン戦のあと無職から魔法剣士になってたよね確か……よし!これでOK。

 クロリアさんもシノもしかっり書けてるね。


「……はい、問題ありませんね。ではこちらのカードに血液を一滴垂らして下さい」


 針とカードを渡されたので針で指先を刺し血をカードに垂らす。


「これで登録は完了です。そちらのギルドカードは無くさないで下さい。再発行にはお金がかかりますので。それでは注意事項説明に移りますね。

まず、冒険者のランクにはF、E、D、C、B、A、S、SS、SSS、があります。皆さんは今Fランクですね。基本的には依頼を達成達成していきますとランクが上がりますがC、Sランクにつきましてはそれぞれ試験を合格しなければ上がることが出来なくなっています。

次は、依頼を受けるにあたっての注意事項です。受けたい依頼がありましたら依頼用紙を剥がし此方に持ってきて下さい。それと、なるべく冒険者の皆様に依頼が渡るように一度に受けることができる依頼は三つとなっております。

最後に、一定期間以上依頼を受けていないとランクダウンまたは除名となるのでお気をつけ下さい。Fは10日ですね。もしどうしても依頼を受けることができない場合はギルドに申請を出して下さい。正当な理由であれば依頼を受けなくてもランクダウンや除名にはなりません。

何か質問はありますか?」

「大丈夫です。では早速素材の買い取りお願いします」


 アイテムボックスから古代混沌竜(エンシェントカオスドラゴン)の素材を取り出す。


 ちなみにアイテムボックスっていうのは召喚されたクラスメイト全員が使える容量無限の異空間倉庫で、スキルでもないしアイテムでもないよく分からない能力だよ。


「こちらはドラゴンの素材ですか」

「はい、古代混沌竜の素材です」

「えっ、す…すみません。私の聞き間違いでなければ古代混沌竜っていいましたか…」


 受付嬢が慌てて聞いてくる。


「はい、そう言いましたよ」

「私の手には負えません!ギルドマスターを読んできます!」


 数分後、受付嬢が息を切らしながら戻ってきた。


 古代混沌竜ってそんなにレアなのかな。あー、でも混沌の迷宮の難易度が即死だったから相当レアなんだね。


「ギルドマスターが話をしたいと言っています。ついてきて下さい」


 受付嬢についていくと一つの部屋に案内された。

 中に入ると老人が座っていた。


 あの人がギルドマスターかぁ。鑑定は……止めておこう。多分即座に気がつくと思う。


「君達か、古代混沌竜の素材を持ってきたというのは。早速見せてみてくれ」

「はい、これです」

「うむ………確かに普通のドラゴンとは比べ物にならないほどの素材だ。しかしこれほどのドラゴンどうやって倒したのだ」


 どうやって倒したと言われてもねぇ……


「魔法で一撃でドカンと倒しました」

「いやいやいや、古代混沌竜をそんな簡単に倒せるわけなかろう」


 と言われても倒せてしまったものは仕方ない。


「まあ、信じられないならそれでいいですよ。僕は素材を買い取ってもらえればそれでいいので」

「それならば一つにつき白銀貨十枚で買い取ってやろう」


 えーと、鱗三枚と爪と牙だから白銀貨五十枚!?五億Gとかヤバいよ。


「分かりました。その値段で売りましょう。」

「五億Gは君のギルドカードに振り込んでおこう」

「では僕達はここで失礼します」


 そのままギルドを後にした。


「さてこれからどうしよっか」

「仁、お腹すいた。ご飯にしよう」


 シノのお腹がかわいらしく『グゥ』となる。


 そういえば確かにお腹空いたね。時間的にはもう夕方みたいだし。


「じゃあご飯にしよっか。クロリアさんもそれでいい?」

「勿論いいですよ。私もお腹が空いてきたので」

「それじゃ行くよ」


 そして僕達は店を探して歩きだした。

この世界の金銭感覚は日本とほぼ同じ筈です。多分。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ