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4姉妹の日常  作者: Dimension Girl
恋模様編
6/28

美咲の恋模様1

語り手は、長女美咲ちゃん!!

 8時きっかりに、賢人(けんと)は家の前まで迎えにきてくれた。といっても、賢人の家は家から徒歩1分、走れば30秒以下で着くんだけどね。

 バスで15分くらいで着く水族館。何回かは行ったことがある。けど、お母さんが死んだここ4年くらいは、家族でこういう場所にあまり行かなくなった。

 何だか、久しぶりだった。

 

 イルカやベルーガが、最初に泳いでいた。

 「可愛い!」

 「最近産まれたばっかりのイルカがいるんだって。」

 賢人は、イルカの水槽前まで連れて行ってくれた。

 親イルカと子イルカが、仲良く寄り添って泳いでいる。バンドウイルカ、と書いてあった。

 「美咲(みさき)、イルカ好きだったっけ。あと30分くらいでイルカショー始まるよ。見に行く?」

 「うん!!」

 私は、いつもの生活のことを忘れて、少し子ども心を取り戻していたのかもしれなかった。

 イルカショーを楽しみ、ホッキョクグマやペンギンを見て、世界の珍しい魚をたくさん見て。賢人がどうしてもおごると言ったので、ペアのイルカのストラップを買ってもらった。

 お昼は、近くのファミレスに行った。ショッピングモールで、少し買い物にも付き合ってもらった。友達とは、あまり普段してないことを、賢人に付き合ってもらった。普段は、家事や家族のことで忙しくてそれどころじゃ無かった。私が勝手に家族の心配をしてるだけなんだけど、それでも、私には少し容量オーバーな部分があったかもしれない。

 賢人は、北原家長女としての私ではなく、あくまで北原美咲自身として、私を見ていてくれていた。


 まだまだ明るかったけど、もう4時。そろそろ帰って夕飯の支度しなくちゃ。さすがに、夕食くらいは、私がちゃんと作らなきゃ。

 賢人は、丁寧にも家まで送ってくれた。

 「今日はありがとう。久々に遊べて、すっごく楽しかった。」

 「美咲、ちょっといい?美咲にいい加減、言っておくべきことがあるんだけど。」

 な、何?今さら…。

 「俺さ、ずっと美咲のこと…」

 賢人が急に、真面目な表情をした。

 「好きだ。お前は、俺の一番だ。」

 私は、フリーズしてしまった。無理ないよ。

 ずっと幼馴染だと思ってきた、賢人からの急な告白。

 私自身の気持ちが、全然分からなかった。

 

 

 

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