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魔獣使い  作者: ムク文鳥
第2部
49/89

37-銀狼牙の終焉

 森の下草を踏み分ける音に、リョウトとアリシア、そしてジェイクが振り返る。

 リョウトらが見詰める中、ルベッタはにこりと微笑むとそのままリョウトの元まで歩み寄り、彼の胸へとこてんと額を押しつけた。


「リョウト様のおかげで、俺は俺の本願を果たせたよ。改めて礼を言わせてくれ」


 リョウトから身体を離し、ルベッタはその場で片膝を付く。


「リョウト様のご助力により、私は私の本懐を遂げられました。心より感謝いたします」


 ルベッタの言うリョウトの助力とは、ルルードを借り受けた事を意味していた。

 彼女は予めルルードを借り受け、自分の姿に化けたルルードを囮として使ったのだ。

 最初に打ち込んだ二本の矢はルベッタ自身が射ており、それは牽制と自分の存在を匂わせるためであった。

 その後にルルードと入れ替わり、ルベッタの姿を模したルルードがキーグルスの前に敢えて出て、その隙にルベッタ本人はルルードに細かい指示を与えながらキーグルスの背後に回り込んだ。

 キーグルスをよく知るルベッタは、キーグルスがどんな窮地に陥っても必ず牙を剥くことを熟知しており、それなら敢えて彼に牙を剥かせることで、逆にその隙を突こうとしたためであった。


「だが、これで終わったわけじゃない。まだ『銀狼牙(ぎんろうが)』の残党は残っている」

「ああ、承知している。だが、首領であるキーグルスはもういない。あいつを──いや、あいつの操る魔獣を怖れていた者たちの中には、こちらの降伏勧告にも耳を貸す奴もいるだろう」


 首領であるキーグルスさえいなければ、ガクセンのような『銀狼牙』の古参者の中にはすんなりと投降する者もいるだろう。

 この件に関しては、他ならぬガクセン自身が使者として説得してみると申し出ており、リョウトもジェイクもまずは彼に任せるつもりでいた。

 中にはそれらの降伏勧告に従わない者もいるだろうが、その時は実力手段に訴えることになる。まだまだこの一件は片づいたとは言い切れないのだ。




 その後、ガクセンの案内でリョウトたちは『銀狼牙』の根城を順に回っていった。

 団員の殆どはガクセンや先代五人の娘であるルベッタの説得に応じて投降していった。

 しかし、中には投降するのをよしとせず、武器を片手にリョウトたちに挑んでくる者もいたが、ジェイクやアリシアといった手練に対抗できるような者は存在せず、次々と取り押さえられた。

 王都を発って約二週間。最終的にはそれだけの時間をかけて、リョウトたちは東の街道を騒がせた野盗『銀狼牙』を根絶やしにする事に成功するのであった。




「今回はすっかり世話になったな」


 明日には王都に帰還するという日の夜、リョウトたちはとある宿場町で一泊することにした。

 その日の宿とした宿屋に併設された酒場で、リョウトとジェイクは互いの健闘を称えて杯を交わす。

 現在アリシアとルベッタ、そしてアンナは、保護された女性たちの様子を見に行っている。

 『銀狼牙』に囚われていた女性の数はかなりの数に及び、中には手酷く扱われて未だに意識が朦朧としている者さえいる程だ。

 そんな女性たちの様子を見るのは同じ女性である方が良かろうと、リョウトが彼女たちに頼んだのである。

 また、ジェイナスを始めとした五人の元暗殺者の近衛たちは、ジェイクの命で先行して王都に向かっていた。

 『銀狼牙』が蓄えていた女性以外の食料などの盗品物資や、投降した団員たちを運ぶための馬車を手配するためだ。

 ガクセンはそんな投降した団員たちを取り纏めるため、捕縛された団員たちと一緒に行動している。

 彼もまた、このまま王都に戻って罪の裁きを待つ身なのである。

 よって、今この場にいるのはリョウトとジェイクのみ。いや、正確にはもう一人……というか一体いる。

 その彼は今、居合わせた客たちの物珍しそうな視線などまるで気にもせず、木製のジョッキにその黒くて小さな頭を突っ込み、注がれたエールを美味そうに飲み干していた。


「うむ、美味い。このエールはかなりの上物だな」

「ほほう、なかなかイケるクチじゃねぇか、チビ竜。確かローとか言ったよな? よし、次はこっち飲め、こっち! こっちも美味いぜ?」


 ジェイクが差し出すジョッキに躊躇いもなく首を突っ込むロー。ジョッキの中から小さな嚥下する音が連続で響き、それにリョウトが苦笑する。


「さて、リョウト。こうして俺を酒に誘ったのは、俺に何か話があるからだろ?」


 この場にジェイクを誘ったのはリョウトの方だった。

 リョウトにはとある目的があり、そのためジェイクと話がしたかったのだ。


「ええ、実は────」




 自分たちに割り当てられた部屋に戻ると、既にアリシアとルベッタは戻って来ていた。


「お帰りなさい。随分と遅かったわね?」

「伯爵と何か話していたようだが……もしかして、今回の件に協力した報酬に関する話か?」


 ルベッタの言うように、今回リョウトたちはジェイクの協力要請の元に動いた事になっている。

 となれば、当然それ相応の報酬がでるのは当たり前。

 だが、当のリョウトの顔はどこかげんなりとしていた。


「確かに伯爵とは報酬の話もしたけど……それより、ローにこっぴどく叱られたよ」

「は? ローに?」

「それはまた、何の話だ?」


 不思議そうにきょとんとする二人。そんな二人に、リョウトの肩にいるローが呆れた口調で告げた。


「まったく……お主らも気づいておらなんだとはな……少々今回は迂闊過ぎるぞ」

「だが、あの場でキーグルスがあのような行動に出るとは予想もしないだろう?」

「たわけめ。予想もしない、ではない。そこを予想せねばならんのだ。それがバロムたちを使役するお主の責よ」


 厳しいながらも、ローの言葉にはリョウトを思いやる部分が含まれているのを感じたアリシアとルベッタは、何も言わずに彼らの会話を聞き入る。


「あのキーグルスとやらがお主と同じように魔獣を操るのは予め判っていた事であろう? そのような相手に魔獣を差し向けるのは、自分で自分の首を絞めるようなものだ。幸い、あ奴の力の方がお主より劣っていたから良かったが、下手をすればあのままバロムを奪われておったやもしれぬのだぞ?」


 ローの言葉が終わると同時に、部屋の中に沈黙が訪れる。

 リョウトも彼の二人の奴隷たちも、ローが今言った事を改めて理解する。

 アリシアに至ってはあの場に居合わせていただけに、あの時あのままバロムが敵に回った事を想像し、ぶるりと身体を震わせた。


「……確かに、ローの言うようにこれは僕の落ち度だ。僕自身、判っていながらどこかで奴の異能と自分の異能を同一視していたようだ」


 リョウトの異能は縁紋(えにしもん)を通じて、気持ちを通じ合わせた魔獣を使役するもの。

 この縁紋の原理はリョウト自身もよく把握していないが、彼が望んだからといって縁紋はできるものではなく、相手の魔獣の感情によるところが大きい。

 要は縁を結ぼうとして結べるわけではなく、リョウトは心のどこかでキーグルスの異能もまた、彼が望んだからといって必ず魔獣を使役できるようなものではないと思っていた。

 事実、キーグルスが魔獣を使役するためには自分の血液を飲ませる必要があるらしく、確かにリョウトが言うように、自分の指を噛み切ってそれを相手に嚥下させるとは想定外にも程があるだろう。


「ガランも言っていた。人間とは間違いを次への糧にできる生物であると。ならば今後は同じ轍を踏まぬよう気をつけるがよい」


 などと偉そうに事を言っているロー自身も、実を言えばあの時には魔獣をキーグルスに奪われかねないという事に気づいておらず、それに気がついたのは後になってからだった。

 リョウトたちから「そういう事ならその時に言ってくれても良かったのでは?」という指摘がないのをいいことに、偉そうにリョウトたちに説教をするロー。

 そして、ローのそんな裏事情に気づくことなく、リョウトたちは小さな竜の助言に神妙に頷くのだった。




「さて、ローの説教もよく理解できたところで、伯爵からの報酬はどれほどだ?」


 気持ちの切り替えが早いのか、それとも単に即物的なのか。にこにこと報酬の話を切り出すルベッタに、リョウトとアリシアは困ったような表情を浮かべる。


「なんだ、その顔は? リョウト様だって判っていると思うが、金は大事だぞ? いくらリョウト様が一晩唄うだけで銀貨を百枚近く稼げるとはいえ、貰えるものは貰わなければな。特に我々は旅する事も多い。旅をするには金が必要なんだからな?」

「確かにルベッタの言う通りだね。実は伯爵からは銀貨五万枚という金額の提示を受けた」

「ぎ、銀貨五万枚っ!?」

「それはまた……伯爵もよくそんな大金を惜しげもなく払うと言ったものだな」


 一般庶民の一日の生活費が銀貨三枚から五枚。これから考えると、銀貨五万枚はアリシアたちが驚くようにかなりの大金である。

 予想外の金額に驚きつつも、ルベッタがにやりと意地悪そうな笑みを浮かべた。


「それだけあれば、新しい奴隷だって買えるな……どうだ、リョウト様? いっその事、もう一人奴隷を買ってみては?」


 もちろん、ここで頷くリョウトではないとルベッタだって承知している。ただ単に、彼女はリョウトをからかったに過ぎない。

 「おいおい、僕にはもう奴隷は君たちだけで十分だよ」と、いつものように苦笑を浮かべながら答えてくれるのを期待して。

 だが、リョウトが口にしたそれは、ルベッタどころかアリシアさえ予想もしないものだった。


「奴隷はもう、いらない。第一、君たちを奴隷から解放するための手続きに助力してもらえるよう、伯爵と約束を取り付けてきたぐらいだ」




 奴隷はもう、いらない。

 リョウトのその一言を理解するのに、アリシアとルベッタは暫しの時間を必要とした。


「ど……う……いう……コト……だ……?」


 掠れた声で。呆然とした表情でルベッタが主である青年に尋ねる。


「奴隷はもう必要ない……? 俺たちを奴隷から解放する……? それは……つまり……俺たちは……もう……リョウト様にとって……必要のない存在だ……って事か……?」


 途切れ途切れに言葉を詰まらせながら、ルベッタは縋るような目でリョウトへと一歩足を踏み出す。


「まさか……まさか、リョウト様には他に想いを寄せる女性が……? それで私たちが不要になった……?」

「ほ、本当にそうなのかっ!?」


 悲しみ、驚愕、そして怒り。様々な表情を二人は順に浮かべる。

 そんな二人の様子に、リョウトは胸の奥にじんわりと何かがこみ上げてくるのを感じて笑みを零す。

 そして、その笑みが二人の誤解を更に助長させてしまう。


「ほ、本当なのか……本当にリョウト様には他に女が……」

「そ……そんな……」


 今にも崩れ落ちそうな様子の二人に、ぴしゃりとした言葉を叩きつけたのは、リョウトの肩にいるローだった。


「しっかりせんか、二人とも。お主らはリョウトが自分たちを見捨てると本気で考えておるのか?」


 その一言で、今にも泣き出しそうだった二人の顔に生気が戻って来る。


「もう少し冷静に考えてみるがよい。人間の間では不要になった奴隷は売り飛ばすが相場と我は聞いたぞ。だが、リョウトはお主らを解放すると言っただろう?」


 確かにその通りだ、と改めて得心する二人。どうやらリョウトの「奴隷はもういらない」という言葉は、思った以上に自分にとって衝撃的だったとアリシアとルベッタは自覚する。それ程、リョウトという存在は二人にとって大きくなっていたのだ、と。


「それに、お主らを奴隷から解放するというリョウトの考えは、リョウトを含めたお主ら三人の将来とって極めて重大な事だ。のう、リョウトよ?」


 ローにそう言われたリョウトは、なぜか赤面してローから視線を逸らせていたりする。


「将来にとって重要……?」

「それはどういう意味だ、リョウト様?」

「何を照れておるのだ、リョウト? 今更であろうが。さあ、ここは覚悟を決めて自分の決意を二人に伝えるがよい」


 意地の悪い事を言う長年の相棒に一度だけ鋭い視線を向けると、リョウトは改めて二人の奴隷たちへと向き直った。


「確かに、僕は君たちを奴隷から解放したいと思っている……この事自体は、もう随分前から決めていた事だ」

「随分前から……?」

「ああ。実際には、王都で解放手続きの書類も提出してある。もっとも、手続き自体はまだ処理されていないようだけどね」


 それは以前、アリシアとルベッタを奴隷とした購入した時、奴隷商のローム・ロズロイにも言われて事である。

 事実、リョウトは初めて王都に着いてすぐに奴隷解放の書類を提出したものの、それ以来何の音沙汰もないのだ。

 だが今、リョウトはジェイク・キルガスという王国でも中枢に食い込む人物と面識を得た。そして今回、ジェイクに協力して成し遂げた功績の見返りとして、彼に奴隷解放手続きの早期処理の口添えを頼んだのだ。

 そして、今度こそリョウトは今まで胸に秘めていた想いをアリシアとルベッタに告げる。


「僕は君たちを──君たちを正式な伴侶として迎えたい」


 正式な伴侶。

 それが意味するものに思い至り、アリシアとルベッタは思わず赤面しつつも目を見開いて驚愕する。


「今のままでも別に構わないかもしれない……だが、今のような生活を続ければ、いずれ僕たちの間には子供ができるだろう。しかし、子供ができた時、君たちが奴隷のままでは──」


 リョウトの言わんとした事に二人は理解した。

 カノルドスでは、奴隷の生んだ子供は片親がどんな身分にあろうとも生まれながらにして奴隷として扱われる。

 もしもリョウトとアリシアやルベッタの間に子供ができたとしても、生まれてくるその子はやはり奴隷となってしまう。リョウトはその事を危惧しているのだ。


「だから、僕は君たちを奴隷から解放したい。奴隷から解放し、そして改めて伴侶として迎えたいんだ」


 そう言うリョウトの言葉を、アリシアとルベッタは瞳に涙を浮かべながら聞いていた。

 彼女たちに浮かぶ表情を見て、リョウトはそっと安堵の息を吐く。

 実際、彼にも少しの危惧はあったのだ。万が一伴侶に迎えたいと申し出ても、それを拒否されるという危惧が。

 もちろん、これまでの生活で彼女たちの自分に対する気持ちは理解している。それでもやはり、一抹の不安はどうしても消せなかった。


「あ、あの……リョウト様? そ、それで……わ、私とルベッタの……どちらを正妻に……?」


 もじもじと。恥ずかしげに。相変わらず顔を首まで真っ赤に染めたままで。アリシアは上目使いでリョウトに尋ねる。

 カノルドスにおいて、結婚とは男女が一対一で行うのが普通である。とはいえ、貴族や庶民の中でも特に裕福な者などは、正妻以外にも複数の女性を娶ることは僅かながらも行われている。

 だが、それでもやはり「正妻」と「その他」の間には様々な差があり、それはアリシアとルベッタも例外ではないらしく。


「ははは、馬鹿だなぁ、アリシアは。そんな事リョウト様に聞かなくても判っているじゃないか。それに、どうもアリシアは奴隷のままでいたいようだし? だからここは責任を持って、誠心誠意リョウト様の正妻は俺が務めよう。なに、心配するな。例えおまえが奴隷のままでも、俺たちはトモダチだからな?」


 イイ笑顔を浮かべながら言うルベッタに、今度は違う意味で顔を赤くしたアリシアが噛みつく。


「ふ、ふざけないでっ!! どうしてあなたがリョウト様の正妻になると決まっているのよっ!?」


 ぎゃいぎゃいと、いつものように仲良く言い合いを始める二人を見ながら、リョウトは先程酒場でジェイクに言われた言葉を思い出していた。

 アリシアとルベッタを解放したいと告げたリョウト。ジェイクはリョウトの心中を見透かしたようににやにやとした笑みを浮かべたまま、それでどっちを選ぶんだ? と尋ねてきた。

 だが、リョウトはその問いに明確な返答をできなかった。彼自身、アリシアとルベッタのどちらを正妻に迎えるのか決めかねているのだから。

 だからと言って、どちらかを手放すとか諦めるという選択は彼にはない。

 そんなリョウトに、ジェイクは相変わらずにやにやとした笑みを浮かべながら一つの道を指し示した。


「簡単な事だろ? 二人のどちらかに決めかねるってンなら、二人とも嫁にしちまえばいいんだ。だからよ、リョウト。おまえ、貴族になる気はねぇか? 貴族ともなれば嫁が二人いてもどうこう言う奴はまずいねぇが、どうよ?」


と。



 『魔獣使い』約二週間振りの更新です。


 先週に引き続き、今週もまだばたばたとしそうですが、何とか執筆は続けられそうです。

 本編の大きな流れとしては、リョウトが二人の奴隷たちに心情を告白した今回で第2部は終了。次回に閑話的な話を差し込んで、第3部へと続きます。

 そしてジェイクが帰還した事で、『辺境令嬢』もようやく進み出します。


 引き続き、次回もお目を通していただけると幸いです。



※当面目標であった「総合評価10,000点超」はお陰様で達成いたしました。これもお気に入り登録や各評価点をいれてくださった方々のかげです。本当にありがとうございました。

 次の当面目標は、少々遠いのですが「総合評価20,000点超」にしたいと思います。現在の総合評価が10,395点なので、達成は当分先でしょう。夏が終わるまでに果たして達成できるかな?

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