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鬼闘戦記  作者: 朱音咲夜
1/1

友達

心の中で他人に悪態をついている人は卑怯だ

昔誰かがそんなことを口にしていたのを覚えている


教室の窓際、一番後ろの席から桜芽咲夜はそんなことをボーっと考えていた。


学校の授業は真面目に聞いたことがない。

というか授業中に他のことを考えているのが悪いのだけれど、自分にとって退屈でしかない授業を聞こうということは欠片にも考えられなかった。


(今日の放課後は何をしようかな・・・)


あれこれと考えると楽しいそうなことが次々と思いついて次第に口元が緩んでいった。


(昨日はバレーをやったから・・・今日はテニスでもしようかな・・それで帰りに・・)


すると隣からクスリと笑う声がしてそちらに顔をむけると、友人の黒川雪がこちらを向いてニコニコと笑顔を向けていた。


「どうしたんですか?そんな楽しそうな顔をして」

「うん!今日の放課後何しようかなーって考えてたの!」

「そうなんですか?ふふふっそれじゃあ今日はお誘いしないほうがよろしいみたいですね」

「えっ!?なになに?お誘いって・・」


雪の意味深な問いかけに興味がわいて聞き返そうとしたが、授業担当の先生に注意され、結局聞けずじまいで終わってしまった。



あの後雪に改めて聞くと、どうやら学校の近くに新しいスイーツ屋さんが出来たらしく、

雪は二人でそれを食べに行こうと誘おうとしたらしい。

もちろん無類の甘いモノ好きの私は即効に返事をして、

現在雪と一緒にお店でパフェを堪能している。


「にしてもさ!雪ってどうして彼氏作んないの?この間も告白されてたじゃん!!」


学園一の美少女と言われる雪は、学年・性別を問わず絶大な人気を寄せていた。

それなのに彼女はどれだけの人に告白をされようと絶対にそれを受けようとはしないのだ。

自分としてはそれだけ人から好かれるなんて羨ましいし、現実にそんなことがあるんだなぁと感心ししまうほどである。

しかし、当の本人は全く関心がないようだった


「私は咲夜ちゃんと一緒に過ごす時間を減らしたくないだけですよ」

「そうやってごまかしても駄目だよ!!もっと自分のこと考えてよ」

「私にとって大事なのが彼氏より咲夜ちゃんなんです」

「雪・・・・」


そういわれると嬉しいような・・でもやっぱりなぁと考えてしまう

雪の家は昔から代々由緒正しい家として日本全国にその名が伝わっているような家で、

本来ならば私のような一般人が気軽に話していい立場ではなかった。

ただ本当に私は知らなかっただけで、たまたまこの学園に入学して、隣の席になったから仲良くなろうと思っただけ

それでも雪はきれいな顔でにっこりと笑ってありがとうと言った。

その時は雪がどうしてありがとうと言ったのか分からなかったが、一日一日を雪と一緒に過ごしていく中でその理由が少しづつ分かったような気がした。

雪がお嬢様となればその権力や、地位をなんらかに利用しようとする輩が学園内にいてもおかしくない。

利用すると言っても多分仲良くしておけば良いことがあるだろうとかそんな程度だろうけれど、

雪にとってはきっとそんな形で接されるのがつらかったんだと思う。

だから何も知らずに雪に接した私はありがとうと言われたんだろう


「もっと自分に自由になってもいいんじゃないの?」


当時のことを振り返りながら雪に問いかけると、雪は静かに首を振った


「咲夜ちゃんと一緒にいられるだけで、私はもう自由だから」

「そうはいってもねぇ・・・」

「咲夜ちゃん。そんなこと言うなんてもしかして私のこと嫌いですか?」

「そんなわけない!!!雪は私の大事な人だよ!!」

「ならそれでいいんんです」


結局雪は強情なんだ

私も人のことは言えないけれど雪はそれを遥かに上回っていると思う

雪は私にとってとっても大事な人だから・・

雪には幸せになってほしいな


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